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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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結衣からのDM

仕事から帰り、部屋の灯りをつけると、

葵は無意識にスマホを手に取っていた。

画面には、結衣からの新しいDM。


「冬のコラボ、正式に決まりました!」

「店長、東京行くの楽しみにしてますよ」


ただの報告。

ただの連絡。

それなのに、胸の奥がざわつく。


“東京に来る”

その言葉だけが、やけに重く響いた。


大和のリールを思い出す。

冬の空気、(あかり)の光、あの落ち着いた声。

忘れたはずの何かが、また静かに浮かび上がる。


葵はスマホを伏せた。

でも、ざわつきは消えなかった。

俊介のいない部屋で、

自分の心だけが勝手に動いていくのが怖かった。

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