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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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視界が揺れる

仕事中、ふとした瞬間に葵の顔が浮かぶ。

ハグの温度。

あの軽さ。

そして、伏せられたスマホ。


大和の残像がまだ消えない。

スタッフの「リールの最後の笑顔かわいくない?」が頭に残っている。


「疲れてる?」

同僚に声をかけられ、俊介は笑ってごまかす。


——俺、こんなに不安になるタイプじゃなかった。


自分で自分に驚く。

自負と不安が胸の中でぶつかり合う。


疑いたくない。

疑う夫にはなりたくない。

葵を信じたい。


でも、葵の小さな仕草ひとつで、

視界が揺れてしまう。


大和の影が、

俊介の心のどこかに居座っていた。

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