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20年間忘れられなかった人と、もう一度恋をする  作者: 柚原 澄香


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積み重なる沈黙

帰宅すると、葵がいつも通りに「おかえり」と笑った。

その笑顔が、どこか遠く感じる。


俊介も「ただいま」と返す。

それだけで、会話が途切れた。


俊介は居酒屋「(あかり)」に行ったことを言わない。

葵は大和の存在を言わない。


二人の沈黙が、また一枚積み重なる。


夕食の味がよく分からない。

葵も、どこか上の空だ。


寝る前、いつものように向かい合う。

“夫婦円満のために毎日ハグをしよう”と、

二人で決めた習慣。


でも今は——

義務のように腕を回すだけ。


温度が伝わらない。

抱きしめているのに、触れていないみたいだった。


俊介は天井を見つめながら思う。


「……来週、来るんだよな」


その小さな思いが、

胸の奥で静かに膨らんでいった。

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