↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【1万PV感謝】双極の花紋〜転生しても、君を必ず護ってみせるから〜  作者: 赤嶺 利空
第四章 「仲間編」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
93/111

第三十五話 「カルロスの苦悩」

《カルロス視点》


 ひょんな事から寄り道をし、温泉街へと訪れた一向。


 男女に分かれ、脱衣所で服を脱ぐシグルドたち。


「そう言えば、裸の付き合いなんて初めてだよな!」


「確かに。風呂に浸かれるのはありがたいな」


 どんどん服を脱いでいくシグルドに、カルロスは、自身の身体と見比べる。


 シグって改めて見たら、めちゃくちゃ筋肉あるよな。


 肩幅も、胸板も、腕や脚にも、筋肉が付いてて太い。


 よく考えたら、俺……


 こんなヒョロ腕で、身長だって全然伸びないし


 目線だって、シグの胸元くらいにしかないしな。


 なんでこんなに身長も、筋肉も男らしくなれないんだ。


 そう、悩んでいると、下着を下ろしたシグルドに驚くカルロス。


 ——ッッッ!?


「お、大人じゃねーか!シグ!いつからだよ!お前!大人じゃねーか!」


 シグルドは、とっくに服を脱いでいたカルロスと見比べる。


「いや、成長期なんて個人差があって当然だろ?」


 スタスタと脱衣所を後にするシグルドの背中を、悔しそうに見つめるカルロス。


「な、なんで、こうも違うんだよ……」


 身体を洗ったあと、風呂に浸かる二人。



「あぁ〜」


 互いに声にもならない声が漏れ、疲れが癒えていくのを実感する。


「でも、その腕で双剣を使いこなしてるのは、凄いと思うけどな。何より、スピード重視のカルロは、重い筋肉は極力少なくても良いんじゃないのか?」


「いや、俺はシグみたいに男らしくなりたいんだよ! 鍛えててもちっとも筋肉が付かないし」


 シグルドは、カルロスの筋肉を見る。


「うーん。カルロは筋肉が細いだけで、ちゃんと鍛えられてるぞ? スレンダーってだけで。あぁ、剣を振う時に、腕じゃなくて主に広背筋や僧帽筋を使ってるんだな。肩甲骨周りにも程よい筋肉もあるし。腹斜筋や腹筋や背筋もが鍛えられてるから、攻撃時のブレもないのか。臀部や太腿、ふくらはぎも鍛えられてるな。だから速度もあれだけ速い。うんうん、良い筋肉だよ」


「——お、お前、筋肉について、かなり詳しいんだな」


 だから、こんなに良い身体してやがるのかよ。


「まぁ、趣味だからな。俺たちは成長期なんだ、いずれカルロも勝手に成長するよ」


「お、俺もいずれ、シグみたいな、大っきな身体になれるんだな?」


「俺もまだまだ伸びるからな。さすがに大人程まだ成長はしてないし。今の俺くらいには絶対伸びるだろ。もしかしたら、大人になった俺より背が高いかもだぜ? 楽しみに待ってろよ」


「……分かった」


 ぶくぶくと、湯船に顔を半分沈め、まだ納得のいかないカルロスへと、話題を変えるシグルド。


「そう言えば、残りの指輪ってシャルク皇子にちゃんと渡してるのかな?」


「ああ、ちゃんと指輪付けてたぜ? ステータスは見てないけど」


「まぁ、な。さすがにステータス見せてくれ、なんてカルロでも言いにくいよな」


 星のカケラの最後の1つは、エイシャリアの兄であるシャルクに。


 同じチームとして闘う訳じゃないにしろ、成長期の今しか効果のない指輪。


 カルロスの双子の妹、ローサ嬢は戦闘訓練を受けていないらしい。


 それなら、とシグルドは快くエイシャリアに渡したのだ。


 それを思い出し、カルロスは物思いに耽る。


——————


 ——風呂を出てしばらくすると、女性陣が歩いて来た。


「お、やっと来たみたいだな」


 何やら話し声が聞こえるので、カルロスは耳は澄ます。


 ——ハッ


 俺としたことが失念していた!


 ここは風呂だってのに、なんで女湯に行った二人のことが頭から抜けてたんだよ!!


 ——くそ……


 まだだ……まだ……会話が残ってるぞ!


 俺は耳が良いからな!


 かなり遠くの会話でも、聞き逃しはしない!


 きっと今なら、情報だけでも手に入るはずッ!!


「エイシャリアってほんと、綺麗な身体だよね!スレンダーで羨ましいよ」


「——なッッッ、ティナこそ、羨ましいわ……その、胸が……」


 ——ビンゴッッッ!!!


 会話が聞こえたカルロスは、鼻の下が伸び、下卑た顔へと変化する。


 さぁ……もっとだッ!


 もっと、俺を楽しませてくれッッッ!!!


「——はッッッ、ダメよ、ティナ!カルロがいる!」


「えー?まだこんなに遠いよ?さすがに聞こえない——」


 ティナが言い切るより先に、遠巻きながらも、カルロスの表情を見逃さないエイシャリアが、駆け出した。


「カルローーーーーッッッ!!!」


 ——ッッッ!!!


 その鬼の形相を見たカルロスは、一瞬で表情を凍り付かせ、シグルドへと助けを求める。


「いや、何か分からないけど、取り敢えずお前が悪そう」


 シグルドに肩を掴まれ、逃げることの出来ないカルロスは、走り抜けるエイシャリアのビンタを食らったのだった。


——————


 ——帰国後


 会合の準備をするカルロス。


「お薬になります」


 いつもの薬を服用し、一気に飲み干した。


「あ!あ!——うん、ちょっと高くなった気がする」


 コルセットを着用し、ドレスアップをする。


 指まで隠れる様に、手袋を忘れない。


 準備は万端だ。


 ——ちょうどそこに、ノックの音が聞こえた。


「ローサ嬢、待ち切れず、お迎えに上がりました」


「まぁ、シャルク皇子、お会いしたかったですわ」

お読みいただきありがとうございます!

面白いと思ったら、ブックマークやお気に入り登録をしていただけると嬉しいです。

評価★も励みになります!続きもぜひ読んでくださいね。

この物語は日・水・金の19時台に更新します。

次回もお読み頂けると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。