第二十九話 「強制解析」
「……ラーハルトは大人しくドームにいるのかしら……まだ……公にはしないでおくわ」
確かに。
今はまだ、大事にはしないでおいた方が良いかもしれない。
「リンリン。雷牛は俺たちで対応するから、ビィクを見張っておいてくれないか?」
ジッ、と見詰めるシグルドのアイコンタクトから、不穏な空気を感じ取ったリンリンはアイコンタクトで了承を示した。
「かしこまりました。動けないと言っても魔法があります。充分ご注意を」
——その時
『ステータスを解析します』
突然、ここにいる全員が、幾重もの魔法陣に包まれた。
「なんだ……?!」
すぐさまリンリンはシグルドを抱え
瞬時に移動するが
魔法陣は地面ではなく個人に対して発動しているらしく
どれだけ動いても
逃れられない。
「……くッッッ」
『解析完了』
『シグルドLv.54(58) カウントダウン()
土属性 初級魔法【熟練度Lv.10】中級魔法【熟練度Lv.10】上級魔法【熟練度Lv.4】最上級魔法【Lv.1】
砂属性 初級魔法【熟練度Lv.6】中級魔法【熟練度Lv.4】上級魔法【熟練度Lv.1】
武術【Lv.7】 銃【命中率Lv.10】
エイシャリアLv.48(52) ??の支配者(卵)
土属性 初級魔法【熟練度Lv.10】中級魔法【熟練度Lv.8】上級魔法【熟練度Lv.1】最上級魔法【Lv.1】
?魔法 初級魔法【熟練度Lv.10】中級魔法【熟練度Lv.8】
武術【Lv.5】 鞭【命中率Lv.2 操作性Lv.8】
カルロスLv.51(57) ??を託されし者(卵)
風属性 初級魔法【熟練度Lv.3】中級魔法【熟練度Lv.6】上級魔法【熟練度Lv.4】最上級魔法【Lv.1】
?属性 初級魔法【熟練度Lv.10】中級魔法【熟練度Lv.10】
武術【Lv.7】 双剣【Lv.10】
ティナLv.54(58) 女神の??(2)
神聖力 初級【熟練度Lv.10】中級【熟練度Lv.10】上級【熟練度Lv.10】最上級【熟練度Lv.4】
武術【Lv.6】 弓術【Lv.10】
リンリンLv.64(74) 時の呪いから解き放たれし者
?属性 初級【熟練度Lv.10】中級【熟練度Lv.10】上級【熟練度Lv.10】最上級【熟練度Lv.10】極級【熟練度Lv.1】
気功【Lv.10】 武術【Lv.10】 舞術【Lv.10】 剣術【Lv.10】 双術【Lv.10】 刀術【Lv.10】 短剣術【Lv.10】 扇術【Lv.10】 槍術【Lv.10】薙刀術【Lv.10】 弓術【Lv.10】 棒術【Lv.10】 棍術【Lv.10】 鞭術【Lv.10】 鎖術【Lv.10】 鎌術【Lv.10】 投擲術【Lv.10】 輪術【Lv.10】
ビィクLv.75 状態:気絶 麻痺 固定 負傷 魔王十二将
指属性 初級【熟練度Lv.10】中級【熟練度Lv.10】 上級【熟練度Lv.10】 最上級【熟練度Lv.10】 極級【熟練度Lv.10】 精霊級【熟練度Lv.2】
命中率【Lv.10】』
ステータスが開示された!?
この世界にはレベルとかの概念はないって話じゃなかったのか!?
俺たちだけが、星のカケラの指輪でステータスを見合えるってだけで、他人のステータスは見られないんじゃあ……?
何より気になるのは、あれだけ強いリンリンのレベルが、俺たちとあまり変わらないことだ……
確かに、ステータスを見ればリンリンの凄さが分かる。
?属性は気になるけど、動けないビィクと雷牛を見たら何か特別な力なんだろうし、習得している技術の数も、熟練度も、さすがウィニキートス流古舞術の総師範だって感じだけど。
これだけ努力しても、花紋は開花しないものなのか?
そもそも、?属性が花紋由来だと思ってること自体が間違ってるのか?
いや、レベルの後の()内の数字が、身体強化の重ねがけからきてるのなら、リンリンの強さは頷ける、か。
気功と神聖力で+4レベル。カルロスは更に属性付与で+2レベルなんだろう。
リンリンは自身の気功の身体強化で+10レベルが可能と言っていたからな。
しかし、ノーブルであるリンリンが1000年かけて強化なしのレベルが、64しかないのは何故だ?
そうか!レベルキャップか!
キャップが外れてないからリンリンのレベルが上がらないのか。
これだけの熟練度だ。
リンリンの努力が伺える。
そう考えれば、気功による身体強化をしていなかったから、なのか。
5歳の時、能力に目覚めたばかりで制御出来なかったナディから俺を護ってくれた時、リンリンがあれだけの大怪我を負ったのは——。
思い出すと、今でも鳥肌が立つ。
だけど、65のレベルキャップってなんだろうか。
ビィクと比較をすると精霊級?とかの魔法があるんだけど、極級?はリンリンも覚えてるけど——リンリンは何故、極級の熟練度を上げてないんだ?
この辺が鍵なのかな
それにしても、このビィクとかいう奴、さすが魔王十二将だな。
恐ろしいくらいに、ステータスが高い。
それに、この翼のタトゥーも気になるしな。
「シグお坊ちゃま!!近付いてはいけません!!誰の仕業かも分からないのですよ!!」
考察をしながら、ビィクを観察する余り不用意に近付いたシグルドへ、リンリンが注意をする。
「え?でもこいつ、麻痺で気絶で固定?しながら負傷らしいよ?」
そう言って、リンリンを見ながらビィクへと指差した時
——不意に
ビィクへ触れてしまう
——ッッッ!!!
その時——
シグルドの体中に
何かが駆け回る様な、奇妙な感覚が巡った。
なんだ……ッッッ?
体中に何かと触れ合った感触が巡った……ぞ?
奇妙な感覚が全身を襲い、ゾワゾワッ、と粟立つ。
「どうかされたんですか!?」
「いや、なんだろ?悪寒?大丈夫だから、気にしないで。それより、誰かにステータスを覗かれたのは確かだけど、何もして来ないのが気持ち悪いな」
「私はステータス?……を、初めて見たので驚きました。自身を客観視出来たのは良かったですが。気分の良いものではありませんね。シグお坊ちゃま、くれぐれも警戒は怠らないで下さい」
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