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【9000PV感謝】双極の花紋〜転生しても、君を必ず護ってみせるから〜  作者: 赤嶺 利空
第四章 「仲間編」

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第十一話 「いざ、クエストへ」

第一話であるプロローグの「詰んだ」と

第三章と第四章の間の間章「占い」の

ラストにかなり大きな伏線を加筆してます。

見てない方は確認して頂ければ物語の見え方がかなり変わるかと思います。







「お若い方々の邪魔をして恐縮ですが、そろそろ、ご挨拶してもよろしいですかな?」





 言葉の割に、何も動じていない壮年の男が、言葉を放つ。




「ええ、どうぞ。ラーハルト」




「では、僭越ながら。私は、帝国騎士団副団長ラーハルト・ディッケルと申します。『剣豪王』の名を拝命しております上、何卒よろしくお願い致します」




 この人が噂の翼のタトゥーの男。




 あの後、リンリンには話すべきだと伝え、このラーハルトに対し、要注意と共有されている。




 さっきから聞いてる称号は、リンリンの『舞闘帝』、アシュリーの『水槍王』、父様の『魔弾王』、ハンスの『剛棍王』ってくらいだからな。名は体を表す、って事なんだろう。




 『剣豪王』か、腰に下げてる剣の達人ってだけなら見たままじゃねぇか。




 他に情報は——




 ん?ディッケル?




「ディッケル伯爵家の御当主様でしたか。父がお世話になっております」




「いえ、クラークとは共に帝国騎士団に所属した、旧知の仲でございます故、妻や倅達もお世話になっておりまする」




「シグ、知り合いなのね」




 エイシャリアと、カルロスからの空気が変わる。




「お前たちも10歳のお披露目で会ってるだろ?チュンバのお父上だ」




 まぁ、チュンバだけでなく、俺が初めての狩猟の時に会った青年ディムさんや母様のお茶会に来ていた奥さんのハイムさん。




 この世界では珍しい、黒髪の一家だ。




 そうか。父様も元帝国副団長。だから頻繁に家に来ていたのか。





「ラーハルトさんは黒髪ではないのですね」




 先天性でない限り、後天性の黒髪は闇堕ちした闇属性の証だったか。




 青の国での大公セドリックの闇堕ちは、嫌でも忘れない。



 大量殺人でもしない限りは闇堕ちしないらしいが、それでもセドリックの髪は黒にまでは染まらなかったけどな。





 トリコーン帽子と呼ばれる騎士帽から覗く、顎までと耳にかかる程の左右非対称に切られた白金の髪。




「髪色は皆、妻に似たので家族の中では私だけがこの色ですな」





 まぁ、さすがに後天性の黒髪なんて有り得ないか。



 優しい眼差しのこの男は、一見すると悪い男にはとても思えないのもあるが。





「あぁ、珍しい黒髪の子がいたわね。ラーハルト、紹介くらいなさいな」




「これは失礼致しました。なにぶん不出来な倅なもので、失礼があってはと」




「あら、それは逆よ。帝国騎士団副団長の子息という肩書きがある以上、わたくしに気を使うならば、尚の事一報を入れなければならない」




 自体を把握したのか、ラーハルトは胸に手を当て、敬礼をし跪いた。





「ハッ。早計でございました。私の失態でございます」





「まぁまぁ。何もなかったんだ。だが、ラーハルトさん、エルの顔に泥を塗る可能性があったんだ。報告はさせて貰う。良いな?」




「かしこまりました」





 ラーハルトさんよりもカルロの方が立場が上なのか、エイシャリアの護衛の立場からなのか。




 ラーハルトさんはカルロからの指示にもきっちりと従うらしい。





 もしかしたら、これで少しは監視が付くかもしれない。




 いや、あいつ等なら、そう動くだろう。




 つまり、危険なのは今日。




 今からが、大事だって事だ。





「少しよろしいでしょうか?この場での総指揮は私が預りましたので、少しお話を。お二方の騎士団は対立関係にあり、この度も大きな騒動を起こされました。本日のクエストにおいては、私はあなた方の監視も強くさせて頂くことはお忘れなきように」




 威圧と共に、笑顔をみせるリンリンに気圧されない者は、この世界にほとんどいないだろう。




 当然、各副団長の2人もバツの悪そうな顔をするのだった。





「さて、やっとクエストに行けますね。本日はよろしくお願いします」





「はいッッッ」




 皆がキチンと返事を返す。




「あら、皆さん良いお返事ですこと」





 これで、少しは牽制になっただろうか。




 不安の芽は出来るだけ摘んでおきたいが。







 ——クエストの入り口は、ワープゲートの様になっている。




「全てのエリアには、このゲートを通るんですよ」




 このメンバーのリーダーはリンリンだ。行き先はリーダーが入力するようだ。




「えっ?行き先の入力をミスしたら終わりなんじゃないの?」




「ふふ、ランクを取得すればギルドカードが貰えます。そのギルドカードと、受付で入力されたクエストのランク、そして、行き先設定が全て揃わないとゲートは動かないので安心して下さい」




「て事は、危険なのは本当にこのクエストくらいって事か」



「まぁ、ダンジョンなので完全に安全などとは言えませんが、ギルドカードを保持していない以上、いつもより危険な事には変わりありませんね。辞めますか?今なら間に合いますが」




「リンリン、昨日も言ったが、俺はお前を信用も信頼もしてる」




「私もです。リンリンさんはもう、私の師匠ですよ」




「そうね。リンリンさん、よろしく頼むわ」




「ああ。命預けるんで、よろしくお願いします」





 ランク取得のクエストのため、ハンスの様な4人の護衛たちは参加不可となる。




 4人の意思を受け取ったリンリンは、力強く告げる。




「かしこまりました。では、ゲートオープン」








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この物語は日・水・金の19時に更新します。

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