第12話 戻ってきた後です。
※今回は筆が乗らなかったのため、少し短めです。
「……ん」
──次に目を開けた時、巨大な3体の神像と、その3体の神像が持った、光り輝く水晶が目に入った。
・・・どうやら、無事に現実世界へ戻ってこれたようだ。周囲の気配もざっと調べた感じ神界に行く前と全く同じ状態なんで、本当に時間は止まっていたみたいだな。
……まぁ意識は戻ったが、グレンの時と同じように光が収まるまで、祈りの体勢は解かないほうが良さそうだ。
『ふわぁ〜・・・穴に落ちた時は不安でしたが〜無事に戻ってこれたみたいですね〜♪ セレネちゃんも〜体調の方〜大丈夫です〜?』
『ん。なんか、平気みたい。……全然、気持ち悪く、ない。……多分、運命神様が……何とか、してくれた? の、かな……。
……ぁ、ジークも、大丈夫?』
っと、マリナ達の方も問題なく戻ってこれたみたいだな。……これに関しても、言うのは忘れていたがイデムの方で何とかしてくれたみたいだ。よかった。
「おう、こっちも特に問題ない。今はとりあえず、光が収まるのを待ってんだけど・・・多分、2~3分くらいはかかりそうだな」
この光加減とか、グレンの時で数十秒……20~30秒くらいだったと考えると、恐らく1分は軽く超えると思うんだけど・・・さすがにないかな?
『そうなのです〜? それなら一緒に待つのです〜♪ 魔力の風も〜来ないみたいなので〜』
『ボクも、そうする。……気分、悪くならない、みたいだから……ジーク、肩……いい?』
「あぁ、それはもちろん」
『ん、ありがと……』
『あ〜ワタシも乗るのです〜♪』
そしてセレネ達が俺の肩にふわりと座ったタイミングで、周囲の人らも意識を取り戻したのか、ザワザワと話し声が聞こえてきた。
ちなみに話し声の内容は……
「あの光は一体──」「眩しすぎる──」「優しく包まれるようだ──」「心地いい──」「キラキラして綺麗──」「先程より強いのでは──」「流石ジーク様です──」
っといった感じで、一言にまとめると『光の強さが超やべぇ』とのことだった。・・・なんか、IQが3以下の人みたいな感想になったが、気にするな。
・・・あと今の話し声の最後に、『流石ジーク様です──』って言ったやつ。おめぇ多分……というか、絶対グレンだろ。
一応『千里眼』とか『感情把握』とか『気配感知』とかで確認してみても俺に向かって祈りを捧げてるのがわかるし……。
・・・って、うん? ……あれ? 今気づいたけど、よく見たら教会内にいるほぼ全員が俺に信仰と崇拝と恋慕の念向けてね?
……って、恋慕?
>新たに称号『崇拝対象』『人々を魅了する者』を獲得しました。
>称号『八方美人』『ペテン師』『人々を魅了する者』の称号が統合され、称号『人心掌握者』に昇格しました。
っと? なんか状況整理できる前に、新しく称号ゲット&統合昇格しちゃったんだけど?
ってか『人心掌握者』? ・・・人心掌握ってたしかあれだよな? 他人の心を支配するとかマインドコントロールだとか、そういう系のやつだよな?
・・・なんだか『ペテン師』よりも酷い名前になってない? 他2つは比較的良さそうな名前なのに……。
……まぁとりあえず。色々と気になることはあるけど、一旦今手に入れた『崇拝対象』と『人心掌握者』。それと『人々を魅了する者』について調べてみるか……情報閲覧。
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名前:〈崇拝対象〉
説明:複数の者達に、尊敬され、崇拝され、信仰される者。
効果:自身を尊敬・崇拝・信仰する者が多いほど、自身の全能力値がプラス補正される。他者から一目置かれやすくなる。
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名前:〈人心掌握者〉
説明:見目共に麗しく、自身の雰囲気や言動で、他者を惹きつける者。また、扇動やハッタリを用いて、他者の心を掌握する者。
効果:スキル〈詐術Ⅴ〉〈魅了Ⅴ〉〈話術Ⅴ〉を取得。自身の第一印象がとてつもなく良い方に取られる。また他者から懐かれやすく、人望を集めやすくなる。誤魔化しや誑かし系統の能力・習熟度が大きく強化される。
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名前:〈人々を魅了する者〉
説明:ありとあらゆる者を魅了し、好意的な思想を向けられる者。
効果:スキル〈魅了Ⅲ〉を取得。色々な人に好かれ、懐かれやすくなる。
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って『人心掌握者』の効果が長ぇな……しかもよく見たらただ統合前の説明をまとめただけじゃん。……それ、まとめた意味ある?
『崇拝対象』の方は俺を神にでもするつもりなのかね……? 他者から一目置かれやすくなるって、つまりはそういうことなんだろ?
あと周りの奴らが崇拝とか尊敬を向けてるのも、100%これが原因だろうな。……恋慕とかの感情を向けてるやつは、『人心掌握者』の方だと思う。
それと『崇拝対象』の効果だけど、これは人数に制限ないのかな? ……もしそうなら、俺、かなりやばいことにならない?
ってかこの調子なら、イデムが望んでた通り、マジで神と同等レベルまで行きそうじゃね? ……というか、もう既に近いところまで来てたりするのかな?
・・・いや、さすがにそれはないか。せめてあともう2~3回くらいは進化しないと、力及ばず状態になりそうだ……。
……あーつか普通に考えて、ただの進化で超常的な存在の神に近づけるとも思えないよな──って俺の場合は『神の因子』が混ざってるから普通以上に進化できるのか……。
・・・あっまさかイデムもそれを狙って? ……なら神界の時にイデムが言ってた『神の因子を渡すため』ってのも、あながち間違いじゃなかったのか? じゃあもしかして、本当に人の身のままで神に近い存在に……?
──と、適当に俺がイデムの意図を汲み取った(※あくまで予想)ところで。辺りを優しく包み込んでいた水晶の光が、いつの間にか収まりを見せ始めてきた。
『ん、光……落ち着いて、きた?』
『わぁ〜そうみたいです〜。・・・思っていたよりも〜早かったみたい〜なのです〜?』
『そう、かな? ……だけど、2分くらい……は、かかってた……みたい、だよ?』
『ふぇ〜? そんなに経ってたのです〜?』
『ん。一応、数えてたから……合ってると、思う……。ぁ、今……2分半、経過した……』
俺はそんなマリナとセレネの話を聞きながら『もうそんなに経っていたのか』と思考して、『ならあともう少しかな?』とも思いながら、光が完全に収まるのをじっと待った。
・・・そして、セレネがちょうど3分経過を唱えたころに、辺りを包み込んでいた優しい光が、完全に消え去った。
俺は光が完全に消えたことを改めて確認した後、先程の移動と同様、グレンの動作をなぞるように神父に挨拶し、これまた美しく魅せるように、席に戻っていった。
……席に戻っている最中、俺は教会内にいるほぼ全ての者が、尊敬の眼差しやら信仰心やらをぶつけてくるのを感じとり、少し顔がニヤけそうになってしまった。
・・・でも教会関係者……神父とか修道士も俺に信仰心向けてるのはどうなんだろう? あんたらは信仰する神がいるだろうに……。
……あーでももしかしたらグレンと同じで、俺が神か何かと勘違いしてんのかも? ・・・なんか、目付き的にそうっぽいな。
これは俺の信者増えそうな予感……?
──そしてそんなどうでもことを考えながら、漸く席に着いた俺を見て、早速グレンが話しかけてきた。
「ジークさんお疲れ様ですっ! 水晶とても光っていましたねっ? やっぱりジークさんは凄いですっ! 僕なんてまだまだですね……もっと伸びるよう、精進したいと思います!」
『ジーク様、お疲れ様でした。お久しぶりの帰還だったと思いますが、如何でしたか?』
・・・って口と念の両方で別々の労いの言葉をかけてきたわっ。……器用なやつだな。それと念の方、それ、思いっきり神って前提で話しかけてるだろ?
まぁ生前に行ってたって考えると、たしかに久しぶりの召集ではあったけども……。
「あぁ、想像よりも強かったし、長く光ってたな……グレンは目ェ大丈夫だったか?」
『帰還についてはノーコメントで。お前もそういうの、あまり蒸し返すな』
「はいっ! ジークさんの勇姿をしっかりと目に焼き付けました!」
『御意に』
「ははっ。そのまま本当に焼くなよ?」
・・・んー……同時に2つの会話をするなんて、マジで器用な奴だな。・・・俺は『並列作業』があるから難なくできるけど、グレンはそういうスキル持ってないだろうに。
──と、言ったところで。アナウンスの女性も意識が戻ったのか、ハッと声を発した後に、定型文のようなものを読み上げた。
『──はっ。あ、そ、それではっ、最後の者の洗礼も終わったところで、これにて神臨暦866年、4月1日、火の曜、第116回聖誕式は、終了といたしますっ!』
どうやらこれで、聖誕式の方も無事に終われたみたいだ・・・ってか俺が最後だったのね……まぁ〆のインパクトとしては中々いい方だったんじゃない? ……ちょっとインパクトが強すぎて全部吹き飛んだ感じするけど。
『そ、それでは洗礼を受けた子息令嬢様方は、このまま中でお待ちください! 保護者の方々は近くの修道士、修道女から──』
──って、感じで。このあとは普通に父さんやマリナ達と一緒に家に帰るだけなので、今回はこの辺で終了だ。
つーわけで、じゃあの☆
・前書き通りです。多分、次回には5000文字以上に戻ってると思います。
・次回:一週間以内




