第7話 モンスターハウスです。
◇ジーク達の軌跡◇
※ちゃんと本編あります
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◆スキル・称号系
>スキル《斧術Ⅰ(父)》《伐採術Ⅰ(父)》《採取Ⅰ(母)》《飛行Ⅰ(鳥魔物)》《爪術Ⅰ(狼魔物)》《牙術Ⅰ(狼魔物)》《突進Ⅰ(猪魔物)》《鞭術Ⅰ(樹魔物)》《幻術Ⅰ(樹魔物)》《毒攻撃Ⅰ(樹魔物)》を獲得しました。 ※()=獲得対象
>スキル熟練度が一定に達しました。〜略〜のスキルのランクが上昇しました。
>スキル《幸運》《先読み》《盾聖術》《短剣聖術》《魔物特攻》《敵対特攻》《斬撃耐性》のランクが上限に達しました。
>進化条件を達成。スキル《幸運Ⅹ》が《豪運体質Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《魔物特攻Ⅹ》が《魔属特攻Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《敵対特攻Ⅹ》が《万物特攻Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《斬撃耐性Ⅹ》が《斬撃無効Ⅰ》に進化しました。
>スキル熟練度が一定に達しました。スキル《魔属特攻》《万物特攻》のランクが上昇しました。
>称号『守戦聖』が『守戦神』に昇格しました。
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◆出現魔物系
樹魔物
トリックトレント、ファントムトレント
ポイズントレント、ヴェノムトレント
狼魔物
グレートウルフ
グリーンウルフ、ウインドウルフ
猪魔物
アングリーボア
ブラウンボア、ロックボア
鳥魔物
シャウトバード
イエローバード、サンダーバード
その他
ゴブリン(※前回出たやつが全て)
「──〝雷鳴刃〟っ!」
ビリバリバリィッッ!
「ッ!!? ……オロルォォォ……」
俺は近づいてきた魔物の気配に気づいて、雷の刃を解き放つ。・・・すると、ビリビリと痺れた音が響くと同時に、近くの木が唸るような声をあげ、バタンッと倒れた。
──現在、ダンジョンに潜り始めてからはや2時間近くが経過し、俺達はやっとのこと70層目へと足を運んでいた。
……まぁ〝やっと〟などとは言ってるが、効率としては多分、他の人とは比べ物にならない程に早いペースで進んでるんだと思う。
だって単純計算で約12分ごとに1階層攻略していってるわけなんだし……。
……でもこれだけのペースでありながら、まだまだ本気じゃないってところが俺らのやべぇところだよな。
多分、1層だけなら本気を出せば3~5分くらいで攻略できそう。
っと、話が逸れたな。戻そうか。まぁとりあえず、今(冒頭に)倒した魔物が、ここの階層ボスってやつだ。
……あ、階層ボスってのはアレだ。ファンタジー小説のダンジョン系でよくある、10階層ごとに登場する門番的な感じのアレ。
・・・うん、ボスの扱い雑で草。
『ん。これ……ファントムトレントの、亜種モンスター……ジーク、よく気づいたね?』
「ほほぅ? 流石ジークだな。私も近づいていたのはわかったが、どれかを判別することは出来なかったぞ? ジーク、御手柄だったな」
っと……? なんかあっさりと倒せちゃったからそれほど強いボスじゃないと思ってたんだけど……どうやら父さん以外のみんなは気づいてもなかったみたいだ。2人とも、かなりびっくりした様子で俺を褒めてきた。
うーん……このトレントってそんなに隠密能力高かったっけ? ・・・いや、でも今までに出てたファントムトレントは普通に倒せてたし……ボス補正的なやつのせいか?
あ、ってか今亜種モンスターって言ってたよな? ってことはそれが原因っぽくね?
……一応、この亜種モンスターについて何か知っていそうなセレネに聞いてみる。
「このトレントってそんなに感知しにくいやつだっけ? ボス補正的なのもあるだろうけどそこまで見つけにくくなるもんなの?」
『ううん。今言ったけど、このトレント……普通のファントムトレントじゃ、ない。
……このトレントは、ドリームトレントっていって……ファントムトレントの、亜種。特徴は、他のトレントと比べて……気配の感知が、しにくい……こと。
……だから、見破れたジーク……すごい』
あ、やっぱりこいつが特殊な感じなのか。
・・・まぁたしかにファントム、幻なんて言われるやつの亜種だし、隠密とか偽装系の能力が普通以上に高いんだろう。……俺の前では一切無意味だったみたいだがなっ。
──さて、そんな一撃で沈んだようなやつは置いといて。とりあえず何がドロップしたのかなー? っと……。
>スキル熟練度が一定に達しました。スキル《豪運体質》のランクが上昇しました。
お、スキルが上昇……した? ……んー? なんだろうこれ? ポーションっぽいのと・・・なんか透明な液が入った、雫型の瓶?
・・・とりあえず、情報閲覧っ。
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◆アイテム情報
◇アイテム名
ミドルエリクサー
◇効果
〈欠損回復Ⅳ〉〈体力回復Ⅳ〉〈体力持続回復Ⅳ〉〈魔力回復Ⅳ〉〈魔力持続回復Ⅳ〉〈怪我回復Ⅳ〉〈状態回復Ⅳ〉
◇詳細
中級の万能回復薬。体力、怪我、魔力、状態に大きな回復効果がある。全体の30%未満の欠損なら、再生することが可能。
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◆アイテム情報
◇アイテム名
世界樹の雫
◇効果
〈復活Ⅳ〉
◇詳細
死んだ者を生き返らせる。復活後は復活前と比べて、全体の能力値にマイナス10%される。寿命で死亡した場合は、使用不能。
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わーぉ。またなんかどっかから怒られそうなアイテム来たわー。・・・いや、マジで大丈夫なのか? この世界樹のやつ……。
んー……まぁでも、某ゲームみたいにメリットだけじゃなくて少しデメリットとか制限があるみたいだし……別物ってことなんだろうか? うん。そういうことにしておくか。
ってか、アイテム名とか効果から見て、これ絶対ノーマルドロップじゃないよな? ……ってことはつまり……?
「あらジークちゃんっ! その雫の瓶ってもしかしてレアアイテムじゃないかしらっ?」
「あ、やっぱり? 俺もなんかそんな気がしてたんだけど……多分結構良いヤツだよね?」
「えぇ。家にも何個かあるけど、たしか……1つ10億Gとか20億Gとかいくんじゃなかったかしら?」
「えっそんなにするのっ? ……ってか家に何個かあるの!?」
「緊急時と常用にいくつか持ってるのよ。ちなみに今も影の中にあるわよ? ほら」
母さんはそう言いながら、〝世界樹の雫〟を3本ほど取り出す。……いや、せっかくのレアアイテムの価値が薄れるわっ。
「・・・なんでそんなにあるの? レアアイテムなんじゃないの?」
「えぇそうよ? それはそうなのだけど……それ以上にパティがものすごく運がいいのよ。
……そう、それはそれはものすごく、ね……」
・・・そう言った母さんの目からは、なぜかオズ兄の〝キャロ姉に向ける視線〟と似たようなものを感じた。
えーと? ……情報量が少ないけど、母さんの話から察するに、パトリシアさんの幸運で〝世界樹の雫〟を沢山ドロップさせて、それをみんなで分けた……ってことでいいのか?
ってかこのダンジョンの攻略、父さん達だけじゃなくてパトリシアさん達も一緒になってやったのか・・・そういや、元々パーティ組んでたってどっかで聞いたっけ。
それからそれを踏まえて母さんの呆れた視線を加味すると……多分、パトリシアさんが調子乗って狩りまくったんだろうなぁ。
・・・うーん。スキルの『理解力』がちょっと……いや、かなり有能すぎる件。
「なるほど。完全に理解した」
「さすがジークちゃんね。察しがいいわ。……え、本当に理解したの?」
「母さん達がパティおばさん達とこのダンジョンを攻略して、運が良いパティおばさんがこのアイテムをドロップさせた。そしてそれをみんなで分けたって所まで理解した。
あとついでに母さんの目の呆れ具合とかを見た感じ、パティおばさんが調子に乗ってトレント系をバッタバッタ倒して、レアアイテムを乱獲してたことも何となく察せた」
「えぇ……あってる。……いえっ、あってはいるのだけど、その把握力は察しがいいで済ませていいのかしら……?」
多分いいんじゃない?
「──さて、ではジーク。階層ボスを倒したところで、次はどうしたい? ちょうどいい区切りだし、今日はここまでにして攻略はまたの機会にするか? それとも、このままダンジョン攻略を続行したいかい?」
そして母さんとの会話にキリがついたところを見計らって、父さんが俺にそう問いかけてきた。
……んー。正直もうちょいダンジョンの攻略を進めたいんだよなー。なんなら今日だけで最終層(80層目)のボスまで倒して、完全に攻略するつもりだったし。
・・・でもそうするとオズ兄達の迎え時間が……ん? あ、いや。オズ兄達の迎えの時間まで結構余裕あったわ。……ならこれといって特に懸念点はないかな? うん。
「うん、続けようかな。ここまで来たならいっその事行けるところまで行ってみたいし」
「おぉそうかっ。よし、では先に進むとしようか! ジーク、油断するんじゃないぞ?」
「はーいっ」
──そして、俺らはダンジョンのさらに奥へと潜って行った。
◇◆◇◆◇
「──む……少し妙だな」
そして時は進んで現在76層目。相変わらずひっきりなしに魔物が出現する中、魔物との交戦中、父さんがそんなことを言った。
「妙って……何が?」
「あぁいや、魔物との遭遇率が以前来た時に比べ、やけに高く感じてな。・・・まぁと言っても異常事態ってほど高いわけではない。ただちょっと気になるくらいだ」
うーん……? 魔物との遭遇率が高い、か。
・・・物語かなんかだと、何か事件とか災厄が起こる前兆的なやつだろうけど……でもそれらしい気配とか雰囲気がないんだよな。
……ん、でも待てよ? 魔物が強くなったとか、出る魔物が変化した訳ではなく、ただ少し遭遇率が上がっただけ?
……あっじゃあ違ぇわ。全然災厄とかじゃねぇ。……それ多分、俺のスキルのせいだ。
たしか、スキルの『主役補正』ってのに、魔物がよってきやすくなるとかそんな感じの効果があったはず……『主役補正』の情報を閲覧。
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〈主役補正〉
自身、さらには周囲の者の因果関係が変動し、様々な出来事が起こりやすくなる。付属効果として魔物が集まってきやすくなる。
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ほら、やっぱりな。魔物が寄ってくる原因は、十中八九このスキルのせいだな。
・・・ん? あれ? ……そういえばこの前海行った時に、追加でシェルクラブの軍団が来たよな……あれももしかして俺のせいか?
・・・よしっ、この話はやめようか。
『ジーク、モンスター……倒し終わった?』
「ん、あぁ。これで最後だっ……と」
ザシュッ「グ、グッギャァッ……」
「よし、討伐完了ーっと」
『ん。おつかれ、様』
「あぁ。そっちもお疲れさん」
『んっ』
セレネが短くそう返事をして、俺の肩にトスンッと座る。……最近のセレネ達の定位置だ。どうやらそこが一番落ち着くらしい。
まぁとりあえず討伐も終わったことだし、改めて父さんたちの方に視線を向ける。
……ふむ、どうやら他のみんなはもう既に倒し終わっていたようだ。
「おっジークも倒し終わったか」
「うん。でもやっぱり父さん達早いねぇ」
「まぁ、私たちは何度も潜っているからな。こういうのには慣れているんだ」
あー……なるほど。そりゃ俺より早くて当然か。踏んできた場数とか年季が違ぇもん。
「それで話を戻すぞ? ここの魔物のことなんだが、別に個々が強くなってる訳では無いようだし、普通に倒せることもわかっている。
なので、このまま攻略を続けようと思うんだが……ジークはそこのところどう思う?」
「あー、うん。いいんじゃない? 俺も結構余裕をもって倒せるし……なんならもっとたくさん出てきてくれても構わないくらいだね」
俺がケラケラと笑いながら軽めにそう言うと、父さんはニヤリと笑みを零しながら、俺に1つ提案する。
「ほうっ? そうなのかっ。 ・・・では試しにそうしてみようか?」
「……うん?どうやって?」
「うむ、ジークはこのダンジョンが初めてだから知らないと思うが、ダンジョンにはモンスターハウスというトラップがあってだな。そのトラップを発動させると、モンスターが大群となって出現するんだ。
それで、すぐ近くにもそのトラップがあるんだが……もしジークが戦いたいと言うのなら、それを発動させようと思っている。
・・・ジークはどうしたい?」
俺は父さんから話を聞いて、内心『あー小説でよくあるやつか』と一人納得する。……それと同時に、ちょっとだけ思考する。
・・・うーん、どうしようかな? そのモンスターハウスってやつの詳しいことは知らないけど、ちょっと行ってみたいかも……。
懸念点としては力量的な問題だろうけど、多分俺のスキルとか身体能力的に力不足ってことは無いと思うし……。
……まぁ結局は一か八かだしな。うしっ腕試しとして1回やってみるか! 最悪の場合は母さん達が何とかしてくれるだろうしっ。
それに、俺自身そろそろ数百数千の魔物相手に無双とかしてみたかったし、気分的にはちょうど良かったかもっ?
「うん、やってみたいかも。一対多数の戦闘にもなるべく慣れときたいし、どこまでの敵を相手に戦えるかとかも知りたいからねっ」
「おぉそうか! では少し待ってなさいっ」
「? うん、了解?」
──俺はみんなで向かうんじゃないの? と疑問に思いながら、父さんに視線を向ける。
すると、父さんがいつの間にか壁際に移動しており、壁の一部を押すのが目に入った。
──そして、ちょうど父さんの押していた壁の一部がガコンっと音を立てて凹むと、それと同時にダンジョン内が激しく揺れ、近くの壁がガラガラと崩れていった。
十数秒ほどの短い揺れが治まる頃には、元々壁があった場所に、数人が余裕を持って通れそうな、大きい横穴が出現した。
──どうやら、壁の一部がこの隠し通路へのスイッチだったようだ。
「・・・ってトラップの位置近っ」
「む? だからさっき言っただろう? すぐ近くにある、と」
えぇ……いや、まぁたしかにそうは言ったけどさ・・・でもまさかこんな風に見える位置にあるとは思ってなかったよ?
ってかそういやなんで父さんはこのトラップが発動するスイッチを知ってたんだ?
・・・もしかして過去に発動したことがあったのか? あんなピンポイントな位置にある壁のスイッチを?
俺はちょっと気になって父さんに聞いてみると……父さん曰く、スキル『迷宮適応』ってやつの効果でわかったらしい。
……あ、『迷宮適応』についてだが、このスキルは名前の通り迷宮、つまりダンジョンに適応できるってスキルで、それの効果としてトラップの位置やらがわかるらしい。
んで俺はそれを聞いて一人納得する。……たしかにスキルってそういう知識とか技術がなくても、持ってるだけで効果あるからな。
「さてっ。では雑談はこれくらいにして……早いところ戦闘態勢に移った方が良さそうだぞ? あちらも待ちきれないようだしなっ」
「あーちょっと見ないようにしてたけど、やっぱり? ……もう戦うしかないよね」
実はさっきの描写で、ちょっと忘れていたことがある。・・・先ほど出現した横穴の、さらにその先についてだ。
・・・横穴の空いたその先の空間には……これまた数えきれないほどの量の、モンスターの大群体がいた。
ぎゅうぎゅう詰めになっていて少しわかりにくいが、パッと見の部屋の大きさ的に、多分数千の域じゃないかな?
しかもモンスター達は全員が全員目をギラギラとさせており、もう既にこちらへと向かって走ってきているのが目に入る。
──はぁ、それじゃあやるとするか。
次回は5日後に更新です。




