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転生者は異常な程に成長しました。 〜自重?そこら辺に投げ捨てたわ〜  作者: 冬桜 ライト
◇第一章 異世界転生ですか?
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第22話 精霊と推理(正解)です。




「──そうだわ、ジークちゃん。ジークちゃんは妖精さんや精霊さんを見た事ある?」


「ッ。?」


 突然のことに驚いて一瞬硬直しそうになったが、すぐさま『表情操作』『身体操作』『無心化』『超隠蔽』『演劇者』『偽装』『欺瞞』により、その驚きと硬直を隠す。

 ……ほんの数瞬未満の時間で7つのスキルを同時発動し、周りにもスキルの発動を認識されないような、そんな凄技を披露した。


 いや、ってかそんなことよりも。母さんはなぜ急に精霊のことを言い出したんだ? ……まさか、今までは見えてないふりをしていただけで、本当はマリナ達が見えていたのか?


 ……色々と不明なことだらけでどうすればいいか分からないが、咄嗟に『無心化』を使ったおかげで混乱したりせずに、普通に考察出来るのがせめてもの救いだな。

 『無心化』……元々『思考放棄』とか訳の分からないスキルだったけど、お前もしもの時に対してかなり使い勝手がいいやつだったんだな。出来物扱いしてごめんな。



 ──そして、俺がどうでもいいことを考えると同時に『並列思考』にて適当にいくつか予測立てていると、母さんが話を続ける。


「私も詳しくは知らないのだけどね、子供の頃は純粋とかで自然との親和性が高いらしいのよ。それで、その親和性が高いと妖精さんや精霊さんが見えるらしいの。……ジークちゃんはそういうのって見えたりする?」


 あぁ、なるほど。別にわかってたわけじゃなくて、普通に聞いてきてただけなのか。

 でもなんで赤子にそんなの……って理由言ってたね。子供だと親和性がどうとか。


 んーとりあえず今の話から察するに、『子供の頃は』ってことは大人になればなるほど……つまり、老いて親和性が下がるほど見えづらくなるのかな。

 だから1歳って若さの子供で、さらにはしっかりと自己意識もある俺に、実際にそういうのが見えるかどうか、と。


 ・・・お、これはマリナ達と普段から一緒に遊べるようになるフラグでは? ならこの状況での正しい選択は……。


「うん、みえる。たぶん、ちいさいひととか、ひかりのたまの、こと?」


「っ!! ジークちゃん! それ本当?」


 おぉうっ。なんか思ったより食いついてきたっ! ……一応、母さんにマリナ達のことをバラすことも考えて、二人を呼んでおくか。


『あー、マリナとセレネ。俺の部屋に戻ってこれるか?』


『どうかしたのですか〜? とりあえずはいなのです〜。今行くのです〜』

『ん、どうか、した? ……今、行く』


 俺が呼びかけるとすぐに返事をしてくれて、部屋に飛んで戻ってきた。


『とりあえず簡潔に要件を話すと、母さんにマリナ達のことを説明しようと思ってる。

 ・・・もしこの説明が上手く行けば、これからは日中も一緒に遊べるかもしれん』


『! わかったのです〜説明頑張るのです!』

『わかった。私達も……説明、手伝う』


『OK!』


 んじゃマリナ達からも了承を得たとこで、早速母さんに返事する。


「うん、ほんとう。せいれいさん、いまもここにいる」

「……その精霊さんと話すこと、できる?」

「できる」

「ママもその精霊さんとお話したいのだけど……ダメかしら?」


 ふむ……話すだけなら念話で行けるな。一応平気かマリナ達に……いや、視線で良いよって送ってきたわ。・・・なら頼むわ。

 俺は軽く頷いて、合図をだす。


『は〜い。はじめましてなのです〜』

『はじめ、まして……ジークの、お母さん』


 母さんが突然聞こえた声に驚いて、目を見開く。そして、すぐにそれが精霊だと察すると、俺の目を見つめて聞いてくる。


「!! ……ジークちゃん。この子達が──精霊さんなの?」

「うん、そう。マリナとセレネ。ともだち」

「そう、なの……友達、ね。

 えーと、マリナちゃんとセレネちゃん? ・・・私の声は、聞こえてるかしら……?」

『聞こえてるのです〜』

『うん、聞こえ、てる』

「そう……。いきなりだけど、あなた達はジークちゃんのことを、どう思ってるの?」


 うん、この親はいきなり何言っているの? ・・・って思ったが、それを聞く母さんの目には冗談の欠片もなく、真剣な眼差しで、断固とした意志と少しの願い。それから……不安が見てとれた。

 ……恐らくだが、意志は我が子()を守りぬくことに対して。願いは精霊達が良い奴であって欲しいという望み。そして最後の不安は自分の願いが裏切られるかも、って感じかな?


 ・・・いやちょっと待て。いつの間にか瞳の色だけで相手の心を見透かせるようになってね? 多分『第六感』とかの思考系スキルのおかげだとは思うけど……これ地味に凄くない? 読心術とかの才能あるんじゃね?



>スキル《占術Ⅰ》《読心術Ⅰ》を獲得しました。


 あーそういえば才能あったわ。主に全方面に対しての才能あったんだわー。

 ・・・二ヶ月くらい新規スキルなかったから少し忘れてたわー。


『ジークくんは〜仲のいい友達なのです〜』

『同じ、く。一緒にいると、楽しい……』


 マリナはえへへーと顔を綻ばせ、セレネも目じりや口角を小さく崩し、そう言った。……まぁ母さんにその姿は見えてないが。


 それよりも、二人も俺の事を友達としてみてくれてたのか。・・・嬉しいねぇ。


「・・・そう、わかったわ。・・・ジークちゃん。………良い友達を持ったわね♪

 マリナちゃんもセレネちゃんも、これからもジークちゃんのことをよろしく頼むわね♪

 ……それにしても姿が見えないのは残念だわぁ。きっと二人とも、すごい美人さんでしょうに。いつか、姿を見たいものねぇ」


 ・・・いや、母さん切り替えはやっ。さっきまでの有無を言わせないような威圧感や雰囲気が一気に消えうせたぞ!?


『は〜いなのです〜。ジークくんのお母さんもよろしくなのです〜♪』

『ん、よろしく、ね?』


 こいつらもこいつらで切りかえ早ぇなっ! え、なに? 俺がおかしいの? よし、なら俺も切り替えていこう。とりあえずせっかく作ってくれた離乳食、残さず食べようか。


モグモグ。


「……あら、そういえばあなた達って人間の食事って食べられるのかしら? 今からお昼ご飯なのだけど……一緒にどうかしら?」


『ワタシ達は〜基本的に空気中に霧散してる余分な魔力を吸収しているので〜食事は必要ないのです〜』

「あら、そうなの? ・・・なら、こんなのはどうかしら? 『〝(ウインド)〟』」

『ふわぁ〜凄い濃いのです〜。・・・もうちょっと薄めることってできるのです〜?』

「うーん、こんな感じかしら?『〝(ウインド)〟』」

『はい〜。とっても美味しいのです〜♪』

『ん、すごく、美味しい。ありがとう……ジークの、お母さん』


 ふぅ、食った食った。ご馳走様。・・・いやーにしても、マリナ達が普段なにか食ってるところ見たこと無かったけど、まさか魔力を吸収していたとは。

 あ、もちろんご飯を食べながらちゃんと話は聞いてたぞ? いつもはもっと複雑なことをやってるんだ。これくらい大したことない。


 んで魔力を吸収、か。……多分だけど、魔力を食べてるって認識でいいのかな?

 ……ふぅむ。えーと、空間に漂ってる魔力を吸収……ん、口から吸い込むのを意識すれば出来そう。・・・こう、かな?



>スキル《MP吸収Ⅰ》を獲得しました。


 っしビンゴ。思った通りだ。


 ・・・ってかこれってやりようによっては霊力、つまりHPも吸収出来ないかな?

 でもパッと見ここら辺に霧散してないみたい……いや、魔法を使った後に魔力が霧散するなら、HPは攻撃した瞬間に散るのかな?


 なら今度の訓練の時に、霊力が霧散してるかどうかの確認とその霧散した霊力をどうにか回収できないか、試してみるか。


『美味しかったのです〜』

『満、足』

「ふふっ、それなら良かったわ。・・・やっぱり姿が見えないのが少し残念ねぇ。どうにか見えるようにならないかしら?」


 っと、マリナ達もご飯(魔力)食べ(吸収し)終わったようだ。母さんの方もいつの間にか食い終わっている・・・いや、ちょっと待て。母さんはマジでいつ食べたの?


「あら、ジークちゃんもご飯を食べ終わってたみたいね。・・・なら先に食器片付けちゃいましょうか。『〝清掃(クリーン)〟』」


 っと、おぉ。これまたすごい早業で綺麗にした食器を棚に戻してる。……なるほど、この速さでご飯を食べてたのか。・・・いや、よくその速度でやって食器割れなかったね。


 ……地球にいた頃も思ってたけど、母親ってこういう家事系スキルが限界突破してるよなぁ。いつの間にか洗い物が済んでたり洗濯物が干してあったり掃除がしてあったり。

 ・・・俺もいつか似たようなこと出来るかな? 地球(あっち)にいた頃は掃除どころか軽く料理を作る程度しかしなかったからなぁ。

 ……あ、でもこっちの世界だとスキルのおかげで普通に出来そうだわ。



◇◆◇◆◇



 ──マリナ達の紹介も終わって二人を外へ戻した後、母さんと一緒に部屋へ戻った。


「さて。それじゃあジークちゃん。今日は何して遊ぶのかな? いつも通りご本でも読む? ……それとも少しお外をお散歩してみる?」


 おぉー、外かぁ。もうこの部屋にある本はだいたい読んだし、ちょうどいいかもなー。

 ・・・あ、でも治安とか大丈夫なのかな? 母さん達の話を聞いてた感じここ辺境らしいし、治安とか悪いんじゃない?


「うん、おそと、いってみたい」


 まぁでも、母さんがいるなら問題ないでしょ。……口が悪いけど、母さんみたいな親バカが子供から目を離すこと考えられないし。


「あらあら、じゃあお着替えしないとね♪」

「うん、わかった」



 ──そんで、母さんの着せ替え人形になること、数分。


「さてと。それじゃあ行きましょうか♪

 ・・・あ、ジークちゃん。はぐれないようにお手手繋ぎましょうね」

「うん」


 そして、母さんと一緒に家を出て手を繋いで町……いや、村? へと繰り出した


◇◆◇◆◇



>スキル《木工Ⅰ》《建築Ⅰ》《運転Ⅰ》《農業Ⅰ》《交渉術Ⅰ》を獲得しました。

(※木工・建築は家を建ててる人を、運転は馬車の操作を、農業は農作業をしてる人を、交渉術は物の売り買いを見て習得)


 ──そんなこんなで、スキル習得以外特に際立った何かもなく、無事に村を巡回し終わって、家に戻ってきた。


 とりあえずざっと見て回った感じ、村の大きさはまぁまぁと言ったところで、辺境にしては少し大きいかな? ってくらいだった。

 ・・・いや、まぁ辺境の村の平均的な大きさって知らんが。


 んで村の約2分の1が畑で、4分の1くらいが公園(空き地?)や病院やお店系の(たぐい)、残り4分の1が住むところって感じだった。


 ちなみに移動してる最中、村人から何回か話しかけられた。……まぁ大体が俺が可愛いとかそんな感じのやつだったがな。

 あ、それと母さんと村人さんとの会話を聞いてた感じ、普通に村の人達と打ち解けてるってのがわかったぞ。


 よくある異世界系小説だと余所者だとか強すぎるとかで忌み嫌われてるってのもあるんだが、そんなことはなかった。……何この世界観。めっちゃ平和。こんなに平和でいいのか? イデムよ。


 ・・・余談だけど、今〝いいのか?〟って聞いたが、実は最近イデムが何を考えてこうしているのか、大体分かってきてる。

 ……多分だけど、()()イデムが見たいストーリーってのが、こういう〝スローライフ〟系なんだと思う。


 とりあえず、なぜこういう結論に至った経緯を話したいと思う。と言ってもそんなに長ったらしいもんじゃない。


 まず結構前にイデムからのメールにて『それは前前々回に見た』的な事を聞いたことがある。……それはつまり、俺以外にも過去に何度かそういうのをしてるってことになる。

 ってことは、だ。今回のこれは、俺が運良くイデムの〝スローライフ〟系に当てられただけって考えられるんじゃないか? と思った次第だ。

 ……まぁ実際のところは知らん。だけど、中々いい線行ってると思わないか?



>称号『神々の意図に気づき者』が『神々の代弁者』に昇格しました。


 ほら、称号さんもこういってる事だし……え? ・・・『神々の代弁者』の情報を閲覧。


───────────────────

名前:〈神々の代弁者〉

説明:自らの力で神々の意思や意図を導き出し、神々に認められたもの。

効果:推理力、状況把握力にプラス大補正。運気と能力値と成長値にプラス特大補正。

───────────────────


 ……うん、神々の意図当てた上に神々に認められたわ。どういうこっちゃ。・・・まぁこれはつまり正解ってことだよな。

 あとは……普通に称号効果の補正が一段階アップしたってところか。


 ……うん、もういいや。考えるのが面倒くさくなった。今日はもう寝よう。おやすみ。

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