第18話 新規イベントです。
今回、とんでもない量のスキルが登場します。スキル系は読み飛ばしても構いません。スキルの説明については、第一章が終わったら別途投稿しますので、そちらをご覧下さい。
我、起床したなり。
……とりあえず、寝てる間に上がったスキル系を確認。
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>スキル熟練度が一定に達しました。スキル《呼吸》《睡眠》《同時進行》《並列思考》《偽装》《詐術》《気配遮断》《迷彩》《超隠密》《気配察知》《魔力察知》《霊力察知》《魔力制御》《霊力制御》《聖気制御》《気術》《身体強化》《術式理解》《魔物学》《植物学》《動物学》《暗記》《遠聴》《学習》《想像力》《計算》《信仰》《瞑想》《集中》《嗅分け》《思考放棄》《高速思考》のランクが上昇しました。
>スキル『魔力制御』『霊力制御』『同時進行』『気配遮断』『超隠密』『計算』『集中』のランクが上限に達しました。
>進化条件を達成。スキル《魔力制御Ⅹ》が《魔力操作Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《霊力制御Ⅹ》が《霊力操作Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《同時進行Ⅹ》が《並列作業Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《気配遮断Ⅹ》が《認識阻害Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《超隠密Ⅹ》が《超隠蔽Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《計算Ⅹ》が《高速演算Ⅰ》に進化しました。
>進化条件を達成。スキル《集中Ⅹ》が《極限集中Ⅰ》に進化しました。
>スキル熟練度が一定に達しました。スキル《認識阻害》《極限集中》のランクが上昇しました。
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・・・いや、ちょっと待てや。なんか、明らかに今までより成長してないか? ってか、なぜこんなに……って、そうか。俺、寝てる間も成長するようになったんだっけ。
……貰った瞬間はあまり深く考えてなかったけど、これってかなりやばいな。俺の成長補正も相まって、チートが促進され過ぎる。
多分、イデムはこうなることを予想して渡してきたんだろうな。……うーん、神が一人の人間を贔屓するとこうなるのか。
・・・神の匙加減でこんなにも簡単に才能の優劣が決まる……そう考えると、他人の人生を自由に操作できる神ってマジで強すぎるな。さすがは神ってことだね。
あ、あと話はずれるが、やっぱり寝てる間は視覚系スキルが成長しないみたいだな。……まぁ目を閉じてるからね。仕方ないね。
……目を開けながら寝たら育てられるか? ・・・いや、やめておこう。母さんや父さんが心配して慌てる未来が見える。
ってか今気づいたけど、また『並列思考』のランク上がってんじゃん。・・・またなにか育てるスキルでも選ぶかぁ。
……贅沢な悩みだけど、こうやってランク上がるたびに一々育てるスキルを選択すんの面倒くさいなぁ。
・・・あ、『支援補助』で、自動配分できるっぽいな。やっておくか。
……元々なかった機能みたいだし、多分イデムが改変する時に追加したんだろうなぁ。
本当にイデム様々だな。
さて、それじゃあ今日は何をしようかな?
マリナ達は……まだ寝てるみたいだ。……まぁ適当にスキルでも育てますかっ───
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──一年後。
そして、俺が産まれてから400日が……つまり、丁度一年が経過した。
俺はこの一年間、かなりの量のスキルをゲットし、育てた。そのおかげでスキルの総量がとんでもなくなり、能力の上がり方が化け物みたいになった。
……簡単にスキルどーのこーのの説明をすると、まず2~3ヶ月たった頃には思考系スキルと隠密系スキル全部が進化し、8~9ヶ月頃にはⅩになった。
進化したスキルは進化する前に比べて、MAXまで育てるのに2~3倍近くかかった。
……何となくわかってたけど、進化したスキルはランク上げるための必要習熟度もかなり多くなってたみたいだ。
そんで話は戻るが、5~6ヶ月くらいからは普通に歩くようになって、今まで自力で上げれなかった『走行術』や『探索』とかのスキルを育てられるようになった。
9~10ヶ月……つまり、先月から今月くらいには習得してる大半のスキルは大体進化した。
でも7~8ヶ月くらいからは新規スキルの習得があんまりなくて、スキル上げの行動がだいぶワンパターンになった。
・・・最初の頃は『イデムがなにか癇癪を起こすか?』とも思ってたんだが、メールでイデムに──
『あ、別に無理にイベント起こさなくていいよー。一応言っとくと、僕達と君達の時間感覚って恐ろしいほど振れ幅があるからねー。今くらいのイベント量だったら、別に数ヶ月くらいなんにもなくてもいいんじゃない?』
って言われて、それ以降はイベントを起こすことを意識せず、ただただ自分の成長を楽しむことを優先にした。
・・・俺がこの一年の間に全力を出して、どれほど成長したのか。知りたい? 知りたいよね? まぁ知りたくなくても教えよう。
ってことで、〝メニュー〟アーンドこの一年間に俺が新しく習得したスキルについて。
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◆メニュー
◇名前:ジークハイル・ベネット
◇種族:ミクスシード
◇年齢:1歳
◇LV:76
◇HP:100 MP:100
◇CON:健康
◆スキル
◇特殊系
【超越成長】【最適進化】【記録閲覧】
【神之贈物】【支援補助】【無病息災】
【天性才能】【主役補正】
◇武術系
【弓術Ⅷ】【指揮Ⅶ】【投擲Ⅸ】【挑発Ⅸ】【反撃Ⅷ】【回避Ⅸ】【鼓舞Ⅰ】【覇気Ⅰ】【重連撃Ⅰ】【聖魔剣Ⅰ】【見切りⅧ】【剣聖術Ⅱ】【拳聖術Ⅰ】【双聖術Ⅲ】【暗殺術Ⅰ】【遁走術Ⅰ】【気功術Ⅴ】【短剣聖術Ⅰ】【徒手空拳Ⅰ】【怪力無双Ⅱ】
◇魔法系
【呪術Ⅸ】【聖術Ⅸ】【禁忌術Ⅱ】【無詠唱Ⅲ】【龍魔法Ⅰ】【樹魔法Ⅱ】【灼熱魔法Ⅴ】【氷結魔法Ⅳ】【大地魔法Ⅴ】【暴嵐魔法Ⅵ】【雷鳴魔法Ⅳ】【神聖魔法Ⅲ】【暗黒魔法Ⅶ】【変化魔法Ⅵ】【時空魔法Ⅰ】【精霊魔法Ⅷ】【便利魔法Ⅲ】【魔素魔法Ⅴ】【複合魔法Ⅴ】【魔力調節Ⅰ】【術式支配Ⅰ】【神秘妖魔Ⅱ】
◇技能系
【歌唱Ⅸ】【真似Ⅸ】【速読Ⅲ】【偽装Ⅹ】【欺瞞Ⅹ】【芸能Ⅰ】【使役術Ⅲ】【罠支配Ⅰ】【演劇者Ⅳ】【巧会話Ⅰ】【地形把握Ⅱ】【瞬間着脱Ⅲ】【気配感知Ⅶ】【認識阻害Ⅹ】【魔力感知Ⅷ】【魔力操作Ⅸ】【霊力感知Ⅶ】【霊力操作Ⅷ】【瘴気感知Ⅴ】【瘴気操作Ⅶ】【聖気感知Ⅴ】【聖気操作Ⅷ】【波動感知Ⅲ】【波動操作Ⅲ】【並列作業Ⅹ】
◇身体系
【軟体Ⅰ】【超感覚Ⅹ】【超再生Ⅳ】【韋駄天Ⅲ】【天壁歩行Ⅱ】【栄養補給Ⅳ】【無空呼吸Ⅴ】【快適安眠Ⅵ】【総合武術Ⅱ】【瞬間移動Ⅰ】【景色同化Ⅹ】【威力調整Ⅸ】【身体装甲Ⅹ】【身体操作Ⅱ】【HP超増加Ⅲ】【HP超回復Ⅳ】【MP超増加Ⅵ】【MP超回復Ⅶ】【SP超増加Ⅰ】【SP超回復Ⅱ】
◇耐性系
【打撃無効Ⅴ】【衝撃無効Ⅲ】【疾風無効Ⅴ】【雷霆無効Ⅳ】【冥闇無効Ⅳ】【猛毒無効Ⅹ】【麻痺無効Ⅳ】【睡魔無効Ⅵ】【病魔無効Ⅹ】【混乱無効Ⅴ】【恐慌無効Ⅴ】【魅了無効Ⅰ】【精神無効Ⅴ】【気絶無効Ⅲ】【疲労無効Ⅳ】【苦痛無効Ⅲ】【瘴気無効Ⅳ】【痛覚無効Ⅴ】【暑寒耐性Ⅷ】【堅牢堅固Ⅰ】【護法聖域Ⅰ】【状態免疫Ⅰ】
◇その他
【激情Ⅵ】【音感Ⅷ】【魅惑Ⅳ】【心眼Ⅹ】【慧眼Ⅹ】【明暗視Ⅹ】【千里眼Ⅹ】【地獄耳Ⅹ】【第六感Ⅳ】【超味覚Ⅶ】【超嗅覚Ⅸ】【超隠蔽Ⅹ】【神霊視Ⅲ】【聖魔眼Ⅳ】【医療術Ⅵ】【無心化Ⅲ】【理解力Ⅹ】【想像力Ⅹ】【情報収集Ⅲ】【表情操作Ⅲ】【虚偽看破Ⅸ】【言語理解Ⅲ】【敵対特攻Ⅰ】【敵意感知Ⅴ】【思念通信Ⅲ】【起死回生Ⅵ】【魔物解析Ⅹ】【植物解析Ⅹ】【動物解析Ⅹ】【鉱物解析Ⅹ】【道具解析Ⅹ】【戦術解析Ⅹ】【高速思考Ⅹ】【高速演算Ⅹ】【並列思考Ⅹ】【絶対記憶Ⅹ】【神権代行Ⅹ】【精神統一Ⅹ】【極限集中Ⅹ】
◆称号
〈運命神イーデンミールの加護〉〈異界神アースガイアの加護〉〈英雄神ナムターグの加護〉〈剣戦聖〉〈野戦聖〉〈双戦聖〉〈影戦聖〉〈火魔聖〉〈水魔聖〉〈土魔聖〉〈風魔聖〉〈雷魔聖〉〈光魔聖〉〈闇魔聖〉〈無魔聖〉〈八方美人〉〈ペテン師〉〈満身創痍〉〈全適性者〉〈神々に愛されし者〉〈神々の意図に気づき者〉〈精霊に愛されし者〉〈逆境を乗り越えし者〉〈英雄の卵〉〈儁秀〉〈早熟〉『※〈転生者〉※』
◆使い魔
大精霊(光)LV232/マリナ
大精霊(闇)LV240/セレネ
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>スキル《歌唱Ⅰ》《音感Ⅰ》《弓術Ⅰ》《柔術Ⅰ》《医学Ⅰ》《鉱物学Ⅰ》《道具学Ⅰ》《戦術学Ⅰ》《着替えⅠ》《歩行術Ⅰ》《波動制御Ⅰ》《SP回復Ⅰ》《SP増加Ⅰ》《雷霆耐性Ⅰ》《疾風耐性Ⅰ》《疲労耐性Ⅰ》《苦痛耐性Ⅰ》《複合魔法Ⅰ》《魔力節約Ⅰ》《無属性魔法Ⅰ》を獲得しました。
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・スキル進化
◇武術系/術→聖術
応援→鼓舞 威圧→覇気 連撃→重連撃 魔法剣→聖魔剣 暗器術→暗殺術 忍術→遁走術 気術→気功術 徒手→徒手空拳 怪力→怪力無双
◇魔法系/単純強化
禁術→禁忌術 詠唱省略→無詠唱 竜魔法→龍魔法 木魔法→樹魔法 空間魔法→時空魔法 生活魔法→便利魔法 無属性魔法→魔素魔法 魔力節約→魔力調節 術式理解→術式支配 魔導→神秘妖魔
◇技能系/制御→操作 察知→感知
読書→速読 詐術→欺瞞 芸術→芸能 従魔術→使役術 罠技術→罠支配 演技→演劇者 話術→巧会話 探索→地形把握 着替え→瞬間着脱
◇身体系/増加→超増加 回復→超回復
柔術→軟体 感覚強化→超感覚 超回復→超再生 走行術→韋駄天 歩行術→天壁歩行 食事→栄養補給 呼吸→無空呼吸 睡眠→快適安眠 体術→総合武術 加速→瞬間移動 迷彩→景色同化 身体強化→身体装甲
◇耐性系/耐性→無効
防御→堅牢堅固 結界→護法聖域 抵抗→状態免疫
◇その他/学→解析
魅了→魅惑 夜目→明暗視 遠見→千里眼 遠聴→地獄耳 直感→第六感 味見→超味覚 嗅分け→超嗅覚 精霊視→神霊視 魔眼→聖魔眼 医学→医療術 思考放棄→無心化 学習→理解力 聞き上手→情報収集 顔芸→表情操作 言語把握→言語理解 警戒→敵意感知 念話→思念通信 逆境→起死回生 暗記→絶対記憶 信仰→神権代行 瞑想→精神統一
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っと言った感じだ。……スキル総数はもはや100を超えた。
基本的に耐性系は無効系に。ナントカ学は解析に。制御は操作に。察知は感知って感じに、それぞれ進化した。
あ、『剣術』──進化して『剣聖術』となったが──とかの武術系スキルは父さん達の訓練を眺めることでしか成長しないため、そこら辺は少し低い。・・・まぁ大体が進化済みか、進化直前だけど。
魔法系は『時空魔法』のランクⅠで使えるようになった、〝箱庭世界〟って魔法を使い、その中に攻撃魔法系を放ってランクアップさせた。
〝箱庭世界〟ってのはアレだ。自身の世界を作り出すとかもう一つの世界とか、そんな感じのやつだ。
アイテムを収納できる〝空間収納〟の中に、地面や空気があって生き物が入れるようになったって思えばいい。
ちなみに『変化魔法』についてだが、これはみんなに見つからないように、こっそりと発動したりして上げた。・・・こっそり使ってた分、上昇は他と比べてかなり低い。
……あと今更だが、正直やりすぎたって気持ちも無くはない……というか、それしかない。
・・・でもさー、やればやるほど、ちゃんと目に見える形でどんどん育っていくのが楽しくてねぇ・・・つい、こんなになるまで成長させちゃったぜ。
……とりあえず。他にも成長したやつを説明したいんだが・・・さすがにこの量のスキルを全部話すわけにもいかないし、サクッと紹介できそうな称号ら辺だけ説明しようか。
まず『神々のお気に入り』が昇格して『神々に愛されし者』ってやつになり、『神童』も昇格して『儁秀』ってのになった。
効果はこんな感じ。
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名前:〈神々に愛されし者〉
説明:四桁にも及ぶ神々に、熱情や興味などの意識を向けられし者。
効果:神々の興味が自身に向く。運気と能力値と成長値に大幅に補正がかかる。
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名前:〈儁秀〉
説明:尋常ではない程の才知に恵まれた、希有なる存在。
効果:スキル習熟度にプラス大幅補正。スキル適性と能力値と成長値にプラス極大補正。
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・・・うん、元々の効果がバケモンだったのに、進化したことでさらにバケモノ感がアップされちゃったね。
……ちなみに『神々に愛されし者』に至っては、一度『神々を魅了する者』ってのに昇格したあと、さらに昇格したからね。
・・・四桁かぁ。このままいけば、八百万の神々も夢じゃないな……もうこの際、それを目指すか?
んで次に、『剣戦聖』や『火魔聖』系統のやつだ。
まず『剣戦聖』は──というか他の戦聖もだが、基本的に術系のスキルが進化して聖術系になった際に手に入れた。
魔法系も同じように、スキルが進化したことで魔聖ってやつを手に入れてた。
ちなみに戦聖、魔聖系の効果は大体『○○の威力が1.5倍。通常物理(魔法)威力にプラス補正』といった感じだ。
つまり今の俺は、普通の魔法攻撃が常に『1.5×(中補正×8)』の威力になる。
わかりやすくいうと、俺の最下級魔法が普通の人の最上級魔法……は言い過ぎだが、それに近いくらいの威力になるってことだ。
あ、でも俺の場合は『威力調整』と『魔力調節』があるから、加減をしようと思えばちゃんと通常威力にも、それ以下にもできる。
……そう考えると制御できる分、某あの人より俺の方が能力的には上か? ・・・いや、俺は何と競ってるんだ?
……んで話はメニューに戻して、今度は俺達のLVについて話そう。
まずこの一年の間で俺の上がったLVは、なんと66だ。……低く見えるかもしれないが、倒した魔物の総数は軽く五百を超える。
・・・あ、ちなみに俺は一切魔物を倒してない。マリナ達から配分してもらった経験値でこれだ。……ってあれ? 俺ヒモじゃね?
……次にマリナ達についてなんだが、特に変わりはない。……強いて言うなら、二人のLVも上がった。
あ、あと余談なんだが、ちょっと気になって大精霊ってのが精霊の中でどのくらい偉いかとか強いかを調べてみた。
……そしたら、なんと精霊の中で上から二番目に強い精霊ってことがわかった。・・・まぁLV200超えならそりゃー強いわな。
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・・・さて、とりあえず近況報告はこのくらいにして、いい加減なんで一年経った今になって、こんなことをしているのか、説明しようと思う。
もちろん、生まれて丁度一年だからキリがいいってのもあるんだが……端的に言うと、そろそろ新しいイベントを起こそうと考えているからだ。
・・・イデムにはああ言われたが、別に起こすなとは言われてないしな。・・・というか、確認のために一応聞いたけど、別に起こす分には問題ないって言ってたし。
あ、ちなみに何をするかはもう既に決まっている。率直に答えを言うと使い魔作成だ。
・・・注意点は、契約じゃなくて、作成ってところだ。
つまり、どういうことか・・・まずみんなは、〝式神〟というものをご存知だろうか?
・・・そう、妖怪系の漫画や、陰陽師的なのでよく出てくる、紙で出来た御札型の、霊的な感じのアレだ。
……漫画とかだと、種類によっては御札じゃなくて動物型になったりするが、実は今回、それ(動物型)を狙ってたりする。
……まぁ本来ならば〝式神〟は、陰陽師が使うような、よくわかんない特殊な文字を使う必要があるのだが……常人の場合その術式の存在も、それを扱う術も知る由もない。
・・・の、だが。『記録閲覧』で調べたら普通に出た。
……こと知識、記録系に関して、このスキルの右にでるものはないな。・・・全ての情報を見れるって、常軌を逸し過ぎてるし。
・・・話を戻すが、とりあえず。俺はこの術を使って新しい仲間を作ろうと思ってる。……ストーリーの新規イベントとしてはなかなかいいんじゃないかな?
……あ、ちなみに。どうやって書くかと言うと、『魔素魔法(元:無属性魔法)』の、〝魔力文字〟ってのを使うつもりだ。
・・・名前には突っ込まん。
〝魔力文字〟ってのは、名前の通り〝魔力を消費して文字を記す〟という魔法だ。
インクが要らない上に、魔力を使っている……というか、魔力しか使ってないため、魔力が定着すれば書いた文字が落ちたり掠れたりするということがない。
強いて難点をあげるなら、文字を書く際の魔力消費がかーなーり、多いくらいだ。
……簡単に言うと、LV10くらいの俺だと、たった一文字書くだけで、MPの大半が持ってかれるくらいに。
……俺でこれくらいだとすると、普通の人なら複数人で一文字二文字を書くのがやっとなんじゃないかな?
とりあえず、これを使って〝式神〟の術式を描くとする。紙は……これも『魔素魔法』の〝魔力具現〟ってのを使い、魔力で作る。
この〝魔力具現〟ってのもかなり便利で、魔力で自由に形を作り、物体として具現化できる。・・・まぁお察しの通り、魔力消費がかなり高いんだけどな。
どのくらい高いかって言うと、今の成長した俺でも、リンゴくらいの大きさだと十個ちょっと作るだけで魔力が枯渇するくらいだ。
……どれくらい難しいか分かりずらいな。
とりあえず、早速魔力で形作って、実体化させる。
──そして出来たものは、四足歩行で獣型の黒い紙。(色が黒なのは俺のセンス)
俺はそれに、さっき……というよりも、たった今適当に決めた、〝隠密〟系の術式を描き始めた。ちなみに文字の色は白だ。
思った通りに文字を描き終えると、俺は満足気に頷いた。
よし。こんなもんかな? 上手く描けた。
んで、次はこの紙に生命力を……つまり、霊力を流す。この際に、作りたい使い魔の追加条件をイメージする。
とりあえず、従順……成長する……足が速い……かっこいい。
──俺が霊力を流し、式神の術式を発動させる。すると、紙が膨張し、縮小し、変形し、混ざり合い、眩しく光り輝く。
……そして、ある程度の大きさ──俺と同じか、一回り小さめまで膨れ上がり、光が収まるとそこには──
「………クゥーン?」
──一匹の、小さな黒い狼がいた。
>スキル《識字Ⅰ》《細工Ⅰ》《付与術Ⅰ》《道具作成Ⅰ》《HP譲与Ⅰ》《MP譲与Ⅰ》を獲得しました。
>スキル熟練度が一定に達しました。スキル《細工》《付与術》《道具作成》のランクが上昇しました。
……なんか、黒い狼が出来ちゃった。あと何個か新しいスキルをゲットしたっぽい。
んー。つか見た感じ、何の変哲もない子狼ってところか? ……だけど、こいつの金色の瞳からはどことなく知性を感じるな。
・・・まぁとりあえず、調べて見りゃわかるだろう。ってことで、こいつの〝メニュー〟を閲覧。
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◆アイテム情報
◇アイテム名
隠密型式神『NO NAME』
◇効果
〈認識阻害Ⅰ〉〈速度強化Ⅰ〉〈自己意識〉〈存在成長〉
◇詳細
術者の純粋過ぎる生命力と魔力を貰ったことで自己意識が確立された式神。隠密の術式が使用されている。術者の力と共に成長し、成長することで式神自体の能力が増える。
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・・・あ、式神って一応アイテムに分類されるのか。……そういや、ゲットしたスキルも大体制作関連だったな。
ってかただの式神を作るつもりが、思ったよりすごそうなのを作っちゃったみたいだ。
・・・しかも効果を見た感じ、俺の願望がしっかりと反映されてるようだな。
──そして、謎の発光や突然現れた主以外気配に、セレネが目を覚ます。
『……ジーク? どうしたの──っ!! 魔物っ!? ジーク、危ないっ! 逃げてっ!!』
セレネが一言そういうと、今度はマリナが大きな声に反応して、ゆったりと起きる。体を起こすと、ゆっくりと伸びをして、ようやく式神に意識が向く。
『ぁ~。子犬さんなのです~』
そして、柔らかく笑うと、式神に手を伸ばして、式神を撫でようとする。
『ダメっ! マリナっ! 危ないっ!』
『セレネちゃん~大丈夫なのですよ~』
『・・・っ、 ……?』
『ほらぁ~。何もしない大人しくていい子なのですよ~』
『!? ……っ?!』
・・・そろそろネタばらしするか。……じゃないとセレネがついていけなくなりそう。
『二人とも、おはようさん。先に言っておくが、別に焦んなくて大丈夫だ。そいつは俺がたった今作った使い魔だから』
『ジークくんがそう言うなら~きっと大丈夫なのです~』
『っ?! へ……? え!?』
マリナは普通にあっさりと受け入れたようだが、セレネは理解が追いつかないようだ。
セレネが俺と〝式神〟を交互に見て、困惑しているご様子。
『……今。おかしな言葉、聞こえた。ジーク……魔物、作ったの?』
混乱状態に陥ってるセレネが、とんでもないものを見る目で、俺にそう問う。
『んー、半分正解で半分外れだ。そいつは使い魔だが、正確には魔物じゃねぇ。
どちらかと言うと、種類的には魔物ってよりエヴィに近いと思うぞ』
俺がそう説明すると、今度はセレネが、まだ困惑が残った状態で問いかける。
『……エヴィ、って……ジークの、両親の……傍に、よくいる……魔導人形の、こと?』
『あぁ。その狼も一応は自己意識やら何やらもあるみたいだが、種類的にはアイテムだ』
その事に、驚きを隠せない様子のセレネ。
『えへぇ~。ジークくん、動物作れるのですね~♪ 羨ましいのです~』
『……たった、一人、で……魔導人形を、作った……の? ・・・え? でも、ウソっ……〝生命力〟が、ある? ……!
まさ、か……擬似生命体っ!?』
ふむぅ……? セレネのこの反応や言い草から察するに、まず第一として、『魔導人形を作るのはそう簡単なものでは無い』。第二は『作るとしても本来は複数人でやる』。
そして最後に、『そもそもこいつは擬似生命体と呼ばれる、さらに高度な分類』といったところか?
ってかもう一つ分かったこと……というか元々知っていたことだが、この世界にはそもそも〝式神〟や〝陰陽術〟というものがないみたいだ。・・・その中でこんな生命力を持った〝式神〟を目の当たりにしたら、そりゃー混乱するか。
『とりあえず、こいつの名前を決めるかな』
──セレネがすぐさまにジークの方を向き、『え?そこ?』っと言った顔つきをする……というか、実際にそう思う。
そんな視線を向けられたジークは、セレネの視線を流し、目の前の〝式神〟の名付けに入る。
『んー──』
──ジークはふと、今しがた創った〝式神〟を見やる。
──黒く艶があり、それでいてサラサラと実に触り心地のよさそうな毛を持った狼で、身体の所々に白い術式の文字が見える。
瞳は妖しく、それでいて美しく、満月を思わせるかのように黄色く爛々としていた。
『──ツクヨミ』
「……クゥーン?」
──それが、自分の名前か? と問うように、黒き身体に金色の瞳を持つ〝式神〟が、ジークの目を見る。
『よし、今日からお前の名前はツクヨミだ』
「……ワウッ!」
──〝式神〟は……否、ツクヨミは一言短く返事をすると、自身の主の顔をぺろぺろと舐める。
『くくっ、くすぐったいぞ。・・・これからよろしくなっ』
「クウゥッ!」
『おぉ、お前触り心地いいなっ♪』
──ジークはそう言うと、ツクヨミの毛を楽しそうに撫で続ける。
(全体的にサラサラとしていて、滑らかに手に吸い付き、撫でることが病みつきになる。
・・・別にそこまで犬や猫を撫でるのが好きってわけではないのに、撫でるのが楽しくてやめられない……抱き枕に良さそうだ。
多分、こんな気持ちよさを知ったら普通の犬猫なんかじゃ満足出来なそう。……そもそも犬猫と比べるまでもないな。うん)
『あぁ~ジークくん羨ましいのです~、私もやるのです~♪』
『・・・私も……触り、たいっ』
>スキル《撫術Ⅰ》を獲得しました。
>スキル熟練度が一定に達しました。スキル《撫術》のランクが上昇しました。
──そして、気の済むまで(精霊たちも一緒になって)撫で続けていると、ジークは部屋の外から何かが近づく気配を感じとる。
(ッ! この気配は……母さんか? 何故こんな時間に俺のところに?)
──ジークはパッと時計を確認する。現在の時刻は、丁度9時を回った頃だ。ジークは『いつの間にこんな時間に!』と一瞬焦る。
(やっべーっ。熱中しすぎて時間をすっかり忘れてたわっ!
あ、とりあえずツクヨミは紙状態に戻ってもらい、〝空間収納〟の中に入れる。
マリナ達は・・・あ、いつの間にか外に出てる。……さすがの早業だな)
──そして、ジークもほっと一息つくと、扉が開かれた。
「ジークちゃんー朝ご飯のお時間ですよ♪」
「んま、んまっ」
よし、ギリギリで全員隠れられたな。
……ってか今思ったけど、マリナ達は精霊だし母さんには見えないだろうから、別に外に行かなくても良かったんじゃね? まぁ用心する分には別にいいか。
・・・あ、どうでもいいかもだけどあれからかなり練習したおかげで、赤ちゃんの振りをしながら考え事をするのが上手くなった。
……こういう時にいつも思う。
(『演技』のランクあげといて良かった!)
と……。
「うふふ、今日も元気がいいわね♪ ・・・あ、そうだわ。ジークちゃんもそろそろ離乳食にも挑戦してみましょうね~?」
……あー、うん。今の言葉で分かると思うが、今日に至るまで、ずっと母乳だった。……さすがにもう羞恥心やらもねぇわ。
・・・ってことで、とりあえずさっさと飯を食って、次にやることをやろうかねっと。




