学生として①
更新再開します!
↓あらすじ
謎の黒い魔物を倒した報奨に、8歳で特別に騎士学校への入学が許可されたレイティーン。
数多くの癖強な仲間たちと出会った入学式の次の日…。
起床は朝6時と決まっている。
「お嬢様!おはようございます!!」
リリに布団をひっぺがされて、前世の朝をふと思い出す。
「むにゃ‥もうちょっとだけ」
「ダメです!朝食を食べられなくなりますよ」
「はっ」
朝食を遅刻したら食べられないだなんてなんて薄情なんだろう。
「いや当たり前でしょ」
「エスパー!?」
「普通に口に出してたよ」
リリとカラメロといつものように騒がしい朝を迎える。
ただ一つ違うのは‥ここは学生寮であり公爵邸ではないということ。
そして前世と違うのは、私が一応悪役令嬢であるということ。
今まで何も害なく(公爵から以外は)生きてきたけれど、こうして外に顔を出す機会が増えることで身の危険ももちろん増える。
気をつけなければ‥平和なライフのために!!
「おはようございます、ビート様」
「おはようございますレイティーン嬢。その、すこしこの呼び方は硬くありませんこと…?」
「えと、じゃあ…デューク公爵令嬢?」
「もっと硬くなってるじゃありませんの!ビートとお呼びください。私もレイティーンとお呼びしても…?」
「ええ!なんならレティーでも!あと話し方も楽にしてください」
ふっと微笑んで
「ありがとうレティー」
駄目だ!
ボーイッシュなイケメン女子の微笑みは反則…。
「その、ビートってとても綺麗よね…」
出会ったばっかで何を言っているんだ私は!?
「いや、女神のように美しいレティーには敵わないよ。それに…その瞳とっても綺麗」
はじめてこの色の瞳について言及された。
「あ、ありがと…」
近くてどぎまぎしてしまう。
「えっと!その…」
急に鋭い視線を感じた。
こちらの一挙手一投足も見逃すまいと、じっと誰かが観察している。
先生、生徒、それか…刺客。
髪につけていた細いピンをとり、気づかれないようにノールックで観察者の近くにぶっ刺す。
「ひゃあっ!!!」
刺客にしては随分情けない声だ。
「どうかしたか?レティー」
「いえ、こちらをじっと見ている方が居たから…軽く脅しただけ」
「そうなのか!?気づかなかった…。それにしても、よく振り向かずに当てられたな」
「魔力を薄く空間に広げて位置を把握するの」
「そんな使い方が!」
「あ、あのぅ〜」
そうだった。すっかり忘れていた。
残りのピンを構えて警戒しながら、刺客(?)と対峙する。
「あなたはどうしてこっちを見ていたの?」
「え、と、その‥。私は底辺組の中でも最底辺なのですが!」
「急に自虐の自己紹介が始まった‥?」
「私がここに入学できたのは親の圧でして」
「急に裏情報流さないで?」
「なぜ魔法学園ではなくここに入学したかというと‥私は、その‥‥‥同姓の方同士での恋愛が好きなのです!」
「‥は?」
「特に、女の方同士なのですが‥この国には女子校がない!」
「はぁ」
「東の方には女の子だけの学校がたくさんあるらしいです。なんて羨ましい。」
「‥はぁ」
「しかし男の方同士も眼福!!ということでそれを眺めるためにこの学校に入学したしだいなのですが‥」
「うん」
「そしたら!お二人がとても良い雰囲気でしたので思わず眺めてしまっただけなのです!決して他意はないのです!歳の差もいいですよねぇじゃなかった、お許しいただけないでしょうか!!」
「え、えと。まぁなんでもいいんだけど」
「良かった!本当にあのピンが飛んできた時は殺されるかと思いました‥」
殺すつもりは、なかったと思う。うん。
「こちらもあなたの殺意を疑ってしまってすまない」
ビートが代わりにスムーズに謝ってくれた。
「そんなそんな!とういかさっきの感じだったらもし私が殺意あっても瞬殺されているので警戒しないで句ださいなのです!」
「なんか変わった子だね」
「レティーが言うの?」
「それで、その。お願いを一つだけしてもよろしいですか!?」
なんだろう。
「ああ」
「うん」
「私に武術の指導をして欲しいのです!」
「武術の指導‥?」
「洗礼の儀式でお二人の姿を拝見し、大変目の保養に‥じゃなかった、感動したのです!私が少しでもこの学校に長くとどまれるよう、ぜひご都合のよろしい時でいいのでご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします!」
まぁこの子自体は礼儀正しいし嫌な子ではない。
さっきの発言もおそらく、前世でいた腐女子とか姫女子?とかみたいなものなんだろうな。
「指導とやら、引き受ける」
「私も指導してあげる!ただ、やるからには徹底的にやるわよ‥」
「と、言うと‥?」
「まずは朝食を食べて、そのほっそい体をがっしりさせなさい!」
「細い人たちに言われたくないな‥」
こうして弟子(?)ができたのだった。
「ほら、こんくらい食べるのよ!!」
「食堂のもの食べ尽くさないでくださ〜い」
「ふふっ」
「なんで笑うのよ、ビート。少なくない?」
「いや、私はこれで十分だ。」
「そう、じゃああなたにあげる!」
「い、いりません‥!」
朝から食堂で騒ぎまくって、お腹いっぱい肉を頬張れた。
さぁ、いよいよ初授業である!!




