婚約披露パーティー後、そして新たな展開へと
「レイティーン・ド・リキャリニス公爵令嬢、其方に男爵位を授ける!!!」
「男爵位?」
「この間の活躍からして子爵位とかでもいいんじゃなかったのか」
「将来は王族。今も準王族、とか呼ばれる地位ですし。そんなに高い爵位を授ける必要性もないのではないでしょうか」
「いや、そもそも6歳の子供が爵位だなんてあり得なくないか」
「そこはまぁ王族に連なるもの特権でしょう」
「それでも、あの魔物は王族が用意した可能性も‥‥‥」
ヒソヒソ
ざわざわ
再び大広間に後日集まった貴族によって、私は噂されている。
どうしてこんなことになったぁぁぁぁぁ。
それは遡ること三週間前。
てへ(*´ω`*)だなどと軽い感じで、騎士団長でさえても足もでなかった魔物をあっさり倒してしまった私は、フィレンツェティトに、『後日呼びます。結構派手にやってくださいましたね「(圧)』と言われて自宅待機している。
まぁその間も庭で訓練したり、ベッキーを呼んで茶会の練習をしたりしていた。
グランディディエライト子爵家は付き合うのに何の問題もない良好な家で、一度だけ家にもお邪魔した。
ベッキーの家は役職貴族で、領地は持たない。
(うちは役職も領地もある。公爵家だからね!)
でも立派なお家で、両親共にいい人だった。
私と自分の両親の関係は少しマシになったものの、実はベッキーの両親との方が仲がいい‥‥‥
ベッキーは悪役顔をして社交界で少し怖がられているものの、実は読書が好きなおとなしい希少らしい。
今度ロマンス小説でも教えてもらおうかな。
んでそうこうしているうちに女王陛下からお呼び出しがかかり、自分とフィレンツェティトだけだと思っていたらなんかお父様もお母様もベッキーも殿下も、その他王国貴族の皆様がいた。
前のパーティーみたいに華やかな服装ではないが、しっかりとした礼儀ただし印象を与える衣装を王宮のメイドさんによっていつの間にか着せられて、今なんか爵位をもらいそうになっている。
「あの、大変ありがたいお話なのですが、私には身に余る光栄で‥‥‥」
前世の悪役令嬢チート物による豆知識!
いらないほうびを勝手に授けられそうになったら、謙遜する感じで断れ
どうだ、ひく気になったか!
「そういうの興味なさそうですものね‥‥‥。では、何か代わりに欲しいものはありますか?」
いい質問だ!
「そのぉ、最近引きこもってるのが暇になってきて‥‥‥。」
「通常の令嬢の過ごし方ですけどね」
「それで、ええと、なんて言うかぁ‥‥‥。ーー私を王立騎士学校に入学させていただけませんか!」
「騎士学校!?」
流石に想定外な内容だったようだ。
「ええと、体を鍛えたいということで間違いありませんか‥‥‥?」
「はい。」
「‥‥‥」
「これには、ちゃんとした理由があるのです!私は、見ての通り貧弱そうな見かけによらず結構強いです。強さは正義だと思っています。」
ーー視界の端で先日の騎士団長がめっちゃ首を縦に振ってる。
彼とは分かり合えそうだな!
「この強さをきちんと制御するため、そして数多くの人を救うために役立てるため、私を王立騎士学校へ薦めてくれませんか!」
ーー真摯に目を見つめる。
んまぁ、確かにたくさんの人は救いたいけどそれらは一応建前で、私はもっと新しい世界を見てみたい。どんどんたくさんの人に出会いたい。そして断罪も何もかも回避して、神が言ってた「神の子(?)」とかいうのも究明して、第二の人生をエンジョイしたいのだ!!
お願いします、フィレンツェティト!
「‥‥‥王立騎士学校の入学条件は、王立魔法学園同様、16歳以上に20歳以下の健康な貴族とごく一部の優秀な平民のみです。地方ではもう少し緩いとこともあるそうですが、きちんと学ぶためにはここへいかないと‥‥。それはご存知?」
「もちろん。ですから、わざわざ直々に陛下にお願いしているのです。」
「はぁ。
ーー予想外です。‥‥‥少し大臣と会議してきます。今日は解散!また後日公女だけお呼びいたします。」
「えええええええええ」
自分でも常識はずれなことを言った意識は一応あるけれど、お預けかぁ。
それからしばらくして、我が離れに王家の紋章、国宝の美しいシャンデリアが封蝋に使われた手紙が届いた。
『拝啓レイティーン・ド・リキャリニス公爵令嬢
貴公の王立騎士学校入学を特別に認める。が、流石に今の歳では若すぎる。8歳になってからとする。また、我が王太子は昔から王立騎士学校と王立魔法学園、両方とも通うすべはないかと言っていた。六年制の学校であるから通常はそのようなこと不可能なのだが‥‥‥。其方と同時に入学させることで実現することとした。よく学び、よく励め。』
許してもらえたのは嬉しいけれど‥‥‥。え!?8歳からぁ!待ちきれ無さそうだが、仕方ない‥‥‥。
それから二年の私は、比較的おとなしく過ごしていた‥‥‥と自称だけしている。
ベッキーと本を読んだり、茶会をしたり、社交にはほとんど呼ばれなかったがたまぁに王宮の舞踏会に行ってクルとだけ踊って帰ったりしていた。ベッキーと読んだ本の中には、魔法が使えない世界が載っていたのだが、縄文時代のような生活をしていて、大爆笑してしまった。今でも大切に(?)その本は保管してある。親とは相変わらず微妙だが、クルは沢山来た。めっちゃきた。いい加減帰れって言いたくなる位居座った。でも‥‥‥溺愛度が増したせいで乙女ゲームの推しキャラの彼みたいになってきて、正直目で追うことが多くなっている。ああだめだダメだ!断罪回避するんだから!!!
たまに下町にも降りて、ジュロンに職業を斡旋してもらい、貯金をため、ギーシュとギーシャとランクを上げた。最初は高額報酬をどんどんこなす新人の私をギーシュとギーシャに頼ってるだけだ、と非難する声が多かったものの、今では強さが認められているみたいだ。
ちなみに、cからランクは上がり、Bになった!一番大きかった魔物は台風を引き起こすハリケーンドラゴンだろうか。と言ってもちっちゃい竜巻もどきだったし、小さいうちに倒したからギーシュとギーシャも無事だった。(ギーシュは左足が折れかけたが蘇生魔法をかけたので無事だってことで!ギーシュには反論されたが)
ーー因みに、あの黒い魔物はまだもう一度現れていないし、正体もわかっていない‥‥‥。
あっ、そうそう。今リールは下町で「戦神」なんていうあだ名がつけられているそう。誇らしいなぁ
「そ、し、て!今日はついにお嬢様が騎士学校に通われる日でございます!」
「嬉しいわぁ!リリとカラメロも一緒よね?」
「うん」
離れから正門を使って外に出るには、母屋を通る必要がある。
ーーちょうど、父が女王の側近として王宮へ赴く時間だったようだ。
「おはようございます。」
カーテシーを華麗に無視されたし、見送りに来ていた母は私の姿をみると
「ヒッ」
ってひっこんだ。
「ううちょっと落ち込むよぉ」
「大丈夫ですよ!これから六年間は寮生活ですからね」
「そうね!!騎士学校の規則だものね!よおおしがんばるぞおおおおおおおおおおおお」
正門の前に一台の豪華な馬車が止まった。
「朝から僕のレティーが周りに元気と幸せを振り撒いていますね」
「っ‥‥‥!」
なんでクルと登校!?でもフィレンツェティトの命令だから仕方ない‥‥‥。
馬車はやたら広い八人がけなのに、向かいにリリとカラメロ、こちらに殿下と私だ。それはいい、いいとして‥‥‥。
「なんで窓側にジリジリ寄ってくるんですか!狭いです!!」
「ん〜僕も外の景色見たくて〜。ほら外を見て!あれが騎士学校だ!」
「わああああ!」
なんか話を逸らされたような気もするが、一旦置いておくとして。
すごい!質実剛健という感じはするものの、広くて綺麗な校舎と整備された芝のグラウンド、そして伝わってくる熱量!
興奮冷めやらぬ様子の私に、
「さあ、行こうか。僕のお姫様」
歯の浮くような台詞を投げかけて手を差し出してくるけれど顔の良さで相殺されている殿下。
大きな門を見上げる。まだ身長は全然届かない。でも、きっと拳でなら壊せるだろう。
「レイティーン、今門出に相応しくないこと考えてたよね?」
「え!?そ、そんなことないよぉ。いざ、出陣!」
『おー!』
波乱万丈の学校ライフが、今始まる。
レ「一章ようやく終了だね、長かったぁ!」
リ「因みに、そうこうしているうちに5,000pv突破!皆様がお嬢様の魅力に気がつけて私は嬉しいです!
レ「ちょっと失礼な言い方やめてよリリ!とにかく皆ありがとう〜!!!」
これからレイティーンの8歳から14歳までの学園ライフが始まります。
どうぞ、まだまだ続く暴走にお付き合いくださいw
感想、リアクション、両方ログインなしでも私の作品はいけるはずなので、何卒!
リアクション77件!縁起が良さそうです(*´ω`*)
ブクマありがとうございます!めっちゃ励みになってます
長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださった読者の皆様に、心よりの感謝を捧げます!




