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第57話 モチベーション

「もうね、完全にネタが無いんだ」


 新生活はどうしたの? 新しい仕事は? もしかしてクビになっちゃった?


「ノルマなしの完全歩合制を舐めてはいけない――実質ゼロというやつだ」


 そういえば契約の際に、やたらとその点に拘っていましたね――


「ネタが無かったからだ!」


 ネタが無いなら止めればいいじゃない。別に誰かに強制されているわけじゃないんでしょ? どうして急にそんな話の流れを作ってしまったの?


「どうしても続けたかった」


 なら続けてください。


「今はそこまで続けたいと思っているわけではない」


 かまってちゃんですか? この流れ、つい最近どっかで見た気がしますよ。


「そもそも、この物語を始めたキッカケから説明しようか?」


 えっと……話が長くなりそうだし、いくらなんでも、いろいろと逸脱しすぎではないでしょうか?


「そんなにたいした話ではないし、興味ある人も少なそうではある」


 じゃあ、そこは省略しましょう。リクエストがあったら再考する流れで。




「えっと……話が止まっちゃいましたけど、じゃあ止めるってことでOKですか?」


 それでは芸が無さすぎるだろう。第1部で完結ネタをやって、よくわからないまま『部』を重ねて、そして『新生活』のタイトルで更新が途絶える――それでは、いくらなんでもマズすぎる。


「どういうことでしょう?」


 三日坊主と言われてしまうではないか! せめて『第3部』でなければ、まだいいわけができたのに! そういえば『いいわけ』って、つい最近どっかで見た気がするな?


「『第3部』に修正したのは間違いだったと? 今からでも戻せますよ?」


 いや、そのネタはもういいんだ。アレを堪能できたのはその時だけ。そういうのが良いんだ。そして、それをもって力尽きてしまった……


「そんなくだらないことがモチベーションになっていたんですか?」


 ソウダネー。何としてでもそこまでは続けるんだ!っていう思いが、これまで幾度となく襲ってきたタイムオーバーの魔の手から私を救い続けてきた。これは間違いがない。そして今、また迫りくるリミットを迎え、私は今回は受け入れようと――ダメだ! それになんとか抗おうと、今まさに意味不明な対談形式が導入されているというわけだ。


「追い詰められている感じが、なんとなく伝わってきます」


 他人事かよ!




「結局のところ、無理に続けても誰も得をしないな?」


 まあそうでしょうね。書きたくもないものを無理やり書いたところで、それは読みたいものにはならないと思われます。そもそもダラダラ読み続けたいものを自作するのがコンセプトでしたよね? 結局ムリがあったという、それだけのことでしょう。


「ここまで良い感じに来れたから、潰すのはもったいないんだよね」


 さすが、ズレている感覚の持ち主は、どこまでもズレていますね。良い感じなら、もう少しはそれなりの反応がいただけているのでは?


「知らん」


 時間もそれなりにかかってしまっていますからね。こうして字数を稼げている状況は、それだけである意味恵まれていることを示していて、こうして悩めている環境に感謝すべきなんですよ。とはいえ、それもいつまで続くかどうか――そもそも次回の仕込みはどうするんです? 着々と追い詰められていませんか?


「それな」




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