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リア充は絶滅しました  作者: @OhMyBrokenAI
第1部 リア充は絶滅しました
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第12話 生ごみの日

 おっ、投函されてた。さっそく中身を確認せねば。




「ふむふむ、話はそれほど複雑ではないようだな」


 今朝に出した分は問題なかったようだ。まあ、弁当の残りカスをまとめたモノしか無かったからね。少量ではあったものの、さらに三日も溜めておく趣味は持てないので、さっさと出すことにした。もえるごみの日が週に二日ある理由が、やっと解った気がする。なんでもかんでも週一のプラの日に捨てようと、普段使いの品を使い捨てのプラで埋め尽くしていた自分が恥ずかしい。


 とりあえずシンク周りの品は、昨日のうちに最低限、必要なものを揃えた。自炊をする気はサラサラないから、排水口ネットとかキッチンペーパーとか、あと一応スポンジと洗剤も買っておいた。あちこち実際に歩いて行ける店のレパートリーが地味に増えていたので、多少のはしごで済ませられたのは大きかった。引きこもってなくて良かった。頑張った。えらい。


「さて、今日は何をしようか」


 疲れることは今日中に済ませておきたい。明日に体を酷使して平日に悪影響が出るのは避けねばならない。かといって、先週のように無謀な冒険をするというのも避けたいところだ。公園で日向ぼっこは明日するので、今日は違うことをしたい――わがままだな。普通に家でゴロゴロしていればいいのでは? 今までは普通にそういう発想にしかならなかったのに。


「外に出たくなるなんて、性格が変わった……?」


 やはり人に会わないというのが大きいのだろうか。とはいえフラフラしていると、うっかり昨日のイケメンに遭遇してしまうかもしれない。今朝だってニアミスをしていたはずだ。その気になれば週四で会えるとか、ストーカーをする必要が無い環境である、この事実が恐ろしい。会おうと思えばいつでも会える。会わないけど。あんな上玉とは、半年に一度くらいの遭遇で満足できるだろう。


「いや、話がそれてるからね?」


 おっといけない。今まで外に出たくなかったのは、おそらく見たくない事象が目に入ってくることを避けるのが難しかったからだろう。夜遅くのコンビニが生命線だった過去が懐かしく思える。24時間営業を止める動きがあるとかいうニュースを目にしたときには、適切な亡命先とか亡命の手続きについて、真剣になって調べたものだ。


 今はもうあの時の絶望とは無縁だ。むしろ亡命先がコチラにやって来た。外に出るリスクはイケメンとの遭遇のみ。隣に誰かいてもイケメンだから許す。おそらく普通に挨拶をしてくれるのだろう。あのイケメンなら仕方がない。パンフレットありがとうございました、と言ってすれ違うだけだ。何の問題もない。


「疲れない程度に散歩して、お昼はショッピングセンターで食べられるところがあったら食べて、無ければ手ぶらピクニックができる良物件探しでもするかー」


 うん、いい感じだ!




 大収穫だった。そもそも散歩の段階から良物件の発掘をすることにした。意外と、あちこちにいろいろなコンビニがあるものである。中にはセルフレジが無い悲しい店もあったものの、縁が無かったチェーン店のオリジナル食品とか、興味がそそられるものをいくつか発見できた。ネットだけじゃわからないもんだな。そもそも自分から調べたりしないし。


 ショッピングセンターでは残念ながら手ぶらピクニックは出来そうになかった。ロボットが注文を受け付けてくれて天井から食べ物が降ってくるとか、そういうハイテクにはお目にかかれなかった。未来社会が近所に無いのは仕方がない。ハイテクより静けさの方が大事だ。物より心だ。ピクニックできるところは多いんだし、それだけで充分である。


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