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親友?たちの、性悪女排除計画

性悪女に脅されている、可哀想なレンくんを救うため、百合のところに相談に行った。



「百合、相談にのって!」

「美里……どうしたの?」



……なんだか、百合の様子が、いつもと違うわね。



「百合、何かあったの?」

「……っっっ!!!」


尋ねると、百合は、形のよい唇を噛み締めた。


「どうしたの?」

「あの性悪女が……リュウ様を騙しているのよ。早く本性を暴いて、リュウ様に気付いていただかないと……。」



リュウ様に夢中な百合には悪いけど、リュウ様は別に騙されているわけではないと思う。

リュウ様は、素晴らしく綺麗なので、私も正直、レンくんという恋人に出会うまでは、リュウ様に憧れていた。

まあ、レンくんと出会って、真実の恋に目覚めたんだけど。


端から見ると、リュウ様があの性悪女に心底夢中なのがわかる。

あの美しいお顔を、あの女が関わるときは緩められる。

(レンくんがいる私ですら動揺した。)

人嫌いで、誰のことも覚えないのに、あの女のことは覚えているし。

(百合なんて、覚えられてもいないじゃない。)

あの女を、自分の作った作品で飾ろうとするところは、独占欲を感じさせる。

(あの性悪女の身に付けるものは、全てリュウ様に貢がれたアクセサリーのはずだ。)


あの性悪女も、リュウ様が自分のことを好きなのを知っていて利用しているようだし。

……でもリュウ様のあの盲目ぶりだと、性悪女の本性を知っても変わらないと思う。


百合には勝ち目なんてひとかけらもないのが、どうして分かんないのかなあ。



そうだ!

リュウ様とあの性悪女をくっつけてしまえばどうだろう!

百合には悪いけど、どっちみちリュウ様があの女に夢中なのは変わらないんだし。

彼氏ができれば、レンくんに関わる時間も少なくなって、私たちも助かるし。




「百合。私のレンくんも、あの性悪女に脅されていて大変なんだあ。二人で協力して、あの性悪女をやっつけよう!」

「美里……ありがとう!二人で頑張りましょうね。」




……よかった。

うまく美里の協力を取りつけることができた。


美里には悪いけど、レンくんは、あの性悪女に心底夢中なのがすぐに分かる。

美里は、『レンくんは自分のもの』っていう、痛い勘違いをしているけれど、レンくんは、確実に『あの性悪女のもの』だと思う。


リュウ様には負けるものの、レンくんもとても人気がある。

あの声には、リュウ様という『特別』がある人間ですら、蕩けそうになってしまった。

美里と約束があって行った弓道部でみたレンくんは、確かに凛としたかっこよさで、リュウ様とはまた違ったかっこよさがあった。



でも、客観的に見れる私からすれば、美里のあれは、単なる妄想だと分かる。


美里は、部活上必要な最低限のことしか話しかけられないのに、あの性悪女には、自分からたくさん話しかける。

(あの事務的な会話を、恋人同士の語らいに思い込める美里は滑稽だった。)

美里は、『部長さん』と呼ばれているのに、あの女は『京香ちゃん』だ。

(恋人のことを、部活中だけならともかく、普段から『部長さん』はあり得ないだろう。)

美里の前では、いたってcoolなのに、あの女の前では、犬みたいだ。

(時々、尻尾をブンブン振ったり、耳をピコピコ動かしたりしている犬に見える。)



あの性悪女も、レンくんが自分のことを好きなのを知っていて利用しているようだ。

……でもレンくんのあの盲目ぶりだと、性悪女の本性を知っても、変わらず尻尾を振っていると思う。



美里、私たち『親友』なんだから、協力してもらうわよ。



レンくんには、あの性悪女と結ばれてもらおう。

レンくんだって、大好きな女の子と付き合えて、幸せなはずだわ。

私は、他の男にも甘えるあの様子を、リュウ様に見ていただいて、目を覚ましていただこう。

それからが勝負だわ!

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