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午前二時十三分の駐在所  作者: 斑鳩あおい


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第七章 写真に写らない人

佐伯は町の写真館を訪れた。


店主は古い写真を見せてくれた。


祭り。


運動会。


成人式。


どの写真にも美咲がいる。


だが、田村の姿だけがない。


「おかしいですね」


店主が言った。


「田村さんは、確かに町にいたんですよ」


「なのに写真には?」


「写らないんです」


佐伯は写真を一枚借りた。


その夜、駐在所で確認する。


写真には祭りの人々。


その中央に――


佐伯自身が写っていた。


「……え?」


撮影日は三十年前。


佐伯はまだ生まれていない。


写真の中の自分が、


こちらを見ていた。

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