第81話 幕間~その頃の男性陣~
少し遅れました。
申し訳ありません。
今回はミルトやジャック、キルス視点の他愛のない話です。
「アリスさん、病み上がりでもすごいですね」
「ああ、流石だな」
「だね。 攻め手を制限されてもあれだけの事ができるんだからな」
エトワールの魔法学校で観戦用として使われている闘技場でミルト・ファガーソンとジャック・エヴァンス、そしてキルス・アリアンロッドがアリスの戦いぶりを見ていた。
三者三様の反応で彼女の戦いぶりを評価していたのだ。
「しかし、あの後にも関わらず平然としている辺り、彼女は精神的にも図太くなってる気がするな」
「ああ。 ブラッドの分身体に襲われた時か? どうも、アリシア王女を狙っていたようだが、あの件でアリスさんにも目を付けたようだ」
「みたい……ですね」
「ミルト?」
アリスの戦いぶりを見ながら、男三人はこの間の襲撃事件について話を切り出した。
彼女がブラッドの分身体からとはいえ、目を付けられた事に触れるとミルトの様子がおかしくなった。
それにいち早くジャックが気付いた。
「もしかして、ミルトはアリスさんの事が好きなんじゃ?」
「なっ!? ななななぁっ!?」
そして、ジャックから指摘された内容にミルトは顔を赤くしながら驚きの声を上げた。
「ああ、そういう事か」
「反応が分かりやすいからな、ミルトは」
「ううぅ……」
キルスもどうやら察したようだ。
ジャック曰く、ミルトは反応で分かりやすいという事らしい。
「まぁ、ファナ嬢から聞いた話じゃ、今現在はアリスさんに支えられている精神状況だから、恋愛とかそういう感情での好きなのかは分からないんじゃないか?」
「そうです。 確かに僕はアリスさんの事が好きなんですが……。 キルスさんの言うようにそれが恋愛感情なのかそうでないのかが分からないんです」
一応、キルスからのフォローは入るが、ミルトは観念して打ち明けた。
「なるほどね。 ただ、アリスさんもミルトの事は好きらしいぞ? まぁ、ミルトの精神状態を考慮して言ってないみたいだけど」
「そ、そうなんですか?」
「確かに、彼女がミルトの事を大切に思っているからこそ、一緒の部屋に住んでるんじゃないか?」
「あ、そういえば……。 あれは同情からだと思ってましたが」
「同情だけだったら、別の方法を提案されてるぞ?」
「あー……」
最初、アリスがミルトと一緒の部屋に住むと決めた際は、同情からだと思っていたが、思い返してみれば添い寝をしたり時には一緒に風呂に入ったりとアリスの方が積極的に行動している事が多いと思い出した。
だが、アリスはミルトの精神状態が落ち着いたら打ち明ける可能性もある事をキルスから示唆された。
「何はともあれ、多少ミルトが落ち着いて来ただろうし、バトルフェスタが終わったら告白するんじゃないか?」
「変なフラグを立てないでくださいよ」
「確かに不謹慎だな、ジャック。 それは『この戦いが終わったら結婚するんだ』と言った後の死亡フラグみたいな形になるぞ」
「そ、そうなのか……?」
何だかんだで、男子三人がミルトとアリスの関係を話しながら、観戦を楽しんでいるように見えた。
「お、アリスさんの二巡目が始まるぞ」
そして、ラウル・アカデミー戦二巡目の最後の順番が回ってきたようだ。
今回をめどに更新スピードを落とします。
当面は2日毎の更新となる予定です。
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