第66話 前期バトルフェスタ~クロノクル戦控室にて~
「ううぅ~、負けてしまいましたぁ」
「ど、ドンマイ……」
ボクとオレギさんの試合が終わった後で、ファナが試合に臨んだが惜しくも敗れてしまったようだ。
二巡目でリベンジして欲しい所だが、今のファナはかなり落ち込んでいる。
「まぁ、相手がクーデルカ王国第二王女様だからねぇ。 そこは仕方がないわよ。 私も予想してなかったし。 あの人も今のアリスさんと同様に初期魔力は低いけど、努力で実力を身に着けた人だから」
「へぇ……」
アリエスさんが横からファナの対戦相手だった人の説明をしてきた。
どうやらファナが戦った相手は、ある意味でボクに似たタイプの人で、クーデルカ王国の第二王女様らしい。
というのも生まれた当時は魔力は低かったけど、一生懸命勉強やら訓練やらをした結果、今の強さを身に着けたみたい。
「二巡目は、アリスさんは最後にするけどその人と当たる可能性はあるから、覚悟はしておいてね」
「は、はい」
一応、ボクの初戦での疲労を考慮して二巡目は最後に回してもらったけど、その最後に件の第二王女様が対戦相手になる可能性もあるとアリエスさんが言ってきたので、少しばかり緊張が走る。
「あ……、ルドルフ先輩……勝った」
「やっぱりナンバー2の実力者は違うね」
ルミアさんと小型の魔導モニターで見たところ、ルドルフさんは圧勝したそうだ。
アリエスさんに次ぐ実力を持つんだから、流石としか言えないね。
「次は私……。 がんばる……」
次はルミアさんの番らしい。
この人は口数が少ないせいなのか、途切れ途切れで喋る。
それでもナンバー4の実力を持つので、大丈夫だろうとは思うけどね。
「ああ、そういえばワルジールに関する続報ですが……」
ルミアさんがアリーナに向かった所で、今まで黙って聞いていたフレデリカさんが話しかけて来た。
ワルジールに関する続報がきたようだ。
確か、次は【ガーベラ魔法学校】と戦っているはずなんだけど……。
「どうも別ルートから抜き打ち検査をすり抜けて、制約結界の効果を持つ魔道具を生徒に渡していたようですよ。 早速それを使ったみたいですし」
「うわぁ、諦めの悪い……」
「しかし、そこまでして初期魔力で優劣を付けたいんですかね? 磨き続けなければ意味がないのに」
「それがフリスク一派なんですよ。 初期魔力が優秀なのにフリスクが選ばれなかったのが納得がいかない。 それだけで彼らには十分な理由なんですよ」
ガーベラ魔法学校戦でまた制約結界の効果を持つ魔道具を使った事に呆れてしまう。
どうも、別のルートから抜き打ち検査をすり抜けて生徒に渡した者がいるらしい。
落ち着きを取り戻したファナもこれには呆れているが、やはりフリスク一派は初期魔力が優秀ならそうあるべきだという主張は変わらないんだそうだ。
だから、フリスクよりも低い兄のフリットさんが選ばれた事にも納得がいかないのだ。
「まぁ、それも別の捜査隊が潰しにかかっている事ですし、最早フリスクもお終いでしょうね。 カティアさん曰く、初日でもう絶望してますよ」
「確かにエトワールだけでなくフェルナンデス相手にも全敗してますからねぇ」
フレデリカさんは別ルートの方も別の捜査隊が潰しにかかっていると言っており、そこは心配はないだろう。
フリスクも初日でもうすでに絶望しているみたいだし。
「あ、ルミアさんも勝利したみたいですね」
「ルミアさん、わざと縛りプレイしてるね。 でも、それで勝てるんだから実力はかなり上なんだろうね」
そうしている内に、ふとファナが小型の魔導モニターを確認したら、ルミアさんが勝利を収めていたようだ。
ハイライトで見たところ、どうもこの人は風と火しか使っていない。
それでも勝てるという事は相当の実力の持ち主なんだろうね。
さて、次はルッツさんか。
この人も実力は高いそうだけど、どうなるだろうね。
そう思いながら、ルミアさんを迎えつつ、モニターを見た。
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