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第64話 前期バトルフェスタ~クロノクル戦②~

「【ファイアボール】、五発撃ち!!」


「なっ!?」


 一発につき七本のアイスニードル、それを三連射してきたオレギさんに対して放ったのは棒にとってはいつものファイアボール五発撃ち。

 だが、アイスニードルをかき消す程の魔力を与えて放ったので、オレギさんは驚いていた。


「くっ! 避けるのは無謀か……! 【ファイアシールド】!!」


(やはり展開したか……、あうっ! 流石に頭痛が来たけど、今は次の手の為に……)



 アイスニードルをあっさり消したボクの大きな五個の火の玉は、オレギさんに迫る。

 咄嗟にオレギさんが【ファイアシールド】を展開する。

 彼の魔力ならあれくらいは防げるだろうね。

 だから、ボクはさらにファイアボールを放つための魔力を五発撃ちした直後に集めておいたのだ。

 脳内詠唱はこういう時は結構時間が掛かるし、頭痛も来るしね……。

 エキシビジョンマッチの時もアリエスさんと別れた後も実は頭痛が発生したんだしね。


「ファイアボール、十発撃ち!!」


「な……!? 今度は十発同時だと……!?」


 クロノクル魔法学校サイドの観客席からもざわついてきたし、オレギさんもさらに驚いていた。

 いくらファイアボールといえど、五発や十発は流石にありえないのだろうね。

 でも、向こうでは……ワルジールでは、これでごまかすしかなかったわけだし、仕方がないよね。


「う、おおおぉぉぉっ!!」


 向こうもファイアシールドを二枚展開して、十発分の火の玉も防ごうとしていた。

 ただ、ボクの魔力と比例して威力が高まっているので、防ぎきれてはいないようだ。


(防ぎ切ったタイミングで……これを……)


 ボクは頭痛を堪えて、最後の一手を使うために集中力を高める。

 タイミングが遅れたら、向こうのペースになるので、ここで決めたい。


「くっ、何とか……!」


「ここっ! 【グレイブ】ッ!!」


「なっ!? ぐあぁぁぁぁぁっ!!」

 

 最後の火の玉がシールドで防がれたのを見て、ボクは地属性の初級魔法の【グレイブ】を放った。

 僅かの隙を突こうと試みたこの行動は上手く行ったようで、オレギさんの足元から発した岩の突起が彼を直撃する。


「がはっ!!」


 宙に打ち上げられたオレギさんがそのまま落下する。

 痛みで気を失うと同時に、時間も丁度5分になったようだ。


「オレギ選手ダウン! そして時間切れ! 勝者はアリス・パリカール選手です!!」


「はぁ、勝った……あたた……!」


 何とか勝てた安堵と疲労で、尻餅をついてへたり込む。

 すぐに頭痛がしたので、少し無理したのかもしれないね。

 オレギさんの方にも王国の医療班が来て、回復魔法を掛けていたようだ。

 結界の効果も相まって、彼はすぐに意識を取り戻し、立ち上がってはへたり込んでいるボクの方に歩み寄って来た。


「流石だよ。 俺の負けだ。 君も立てるか?」


「あはは、ちょっと疲労と頭痛で……。 何とか立てますが……」


 そう言いながらも折角手を差し伸べてくれたので、その手を取って立たせてもらった。


「俺としては君と戦えたことに感謝してるよ。 また次の機会があればまた戦おう」


「はい! ボクもその時を楽しみにしています」


 オレギさんに、また対戦する機会があればと言ってきたので、ボクもそう答えておいた。

 前期でそういう機会があるかはしらないが、中期や後期で出場の機会があればまた対戦はしたいと思う。


 ひとまず、ボクの一巡目は何とか勝利を収めた。

 二巡目に備えて、少し回復させないといけないね……。



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