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第57話 前期バトルフェスタ~ワルジール戦(アウェー)①~

今回も長くなってしまった。

1800文字超えてましたが、このまま更新しました。

 バトルフェスタは、個人戦の後にタッグ戦が行われる関係上、期間は二週間行われる。

 ここクーデルカ王国内に構える魔法学校は、エトワールやワルジールを含めて8校。

 その8校が、勝ち点によるランキングを争う事になるわけだ。


 そのエトワールが最初に戦う相手が皮肉にもワルジール魔法学校となったわけだが……。


「フレデリカさん。 このゲートの先にはダンジョンが繋がってました」


「いきなりやってくれたわね。 ワルジールの闘技場の控室につなぎ直して」


「分かりました」


 早速ワルジールが仕掛けて来た。

 どうもエトワールとワルジールを繋ぐ王国が用意したゲートをワルジール側から弄った輩がいたようだ。

 フレデリカさんが率いる諜報部隊の数人が先に入り、ワルジールの闘技場の控室に繋がっているかを確認した所、どうやらダンジョンに繋がっていたと判明。

 即座にワルジールの闘技場の控室に繋いで、即座にみんながそこに乗り込む。

 フレデリカさんもその間に国王に報告をしているらしく、すぐに対応すると答えたみたい。


「しかし、本当にフリスク一派のやり口が陰湿ですね」


「アリスさんを出させないように必死ね。 そんな事する暇があるなら自分を磨けばいいのにね」


「フリスク一派はそれをすることは無意味だと常々主張していましたからね」


 早速のワルジールの陰湿な工作にファナもアリエスさんも呆れていた。

 特にアリエスさんは、陰湿な工作をする暇があるなら自分を鍛えろとある種の正論を言ったが、マネージャーの一人として同行するジャック君曰く、フリスク一派は努力は無意味と合唱してたらしい。

 呆れるね、ホントに。



「本試合も何か仕掛けてくる可能性もあるよ。 アリスちゃん、気を付けてね」


「うん」


「国王様によって既に魔術師が配置してますよ。 審判も国王様直属の者が行うので大丈夫かと」


「フリスク一派がお金で捻じ曲げる可能性もあるのでは?」


「それをさせないように王国から派遣したスタッフには様々な施しを受けてます。 お金で靡くことはしないでしょう」


 同じくマネージャーとして同行するミーナからも警告されたが、フレデリカさんは色んな施しを受けているから大丈夫だと言った。

 まだ、不安なんだけどね。


『さぁ、間もなく試合開始です! 最初の対戦相手はアリス選手対クズマ選手』


「ああ、いきなりボクか」


「気を付けてね」


「うん」


 みんなに見送られ、ボクはアリーナに立った。


(観客がいないね。 もしやここでは無観客?)


 クレス校長から聞いた話では、基本は残りの生徒は観客として応援をすることになっているが、エトワールもワルジールも観客がいない。


『なお、ワルジール戦に置きましてはあらゆる妨害を想定して無観客試合とさせていただきます』


 ああ、やっぱり無観客か。

 相手のクズマという男も、向こうではボクを嘲笑っていた男だ。

 気持ち悪い笑みを浮かべてこっちを見ている。


「いやぁ、まさか無能が僕の対戦相手だってねぇ」


「言ってくれるね」


「努力は無意味。 生まれつき魔力が高い僕こそ優秀! それを証明してやるよ!!」


「証明できればそれでいいんじゃない? できればだけど」


「む、無能風情が……!!」


『それでは、試合開始!!』


 あまりにもウザいクズマの煽りを適当に流していると、試合開始のゴングが鳴った。


「【ファイアボール】!」


「おっと! こっちも【ファイアボール】!!」


「うわあぁぁぁぁ!!?」


 ボクがクズマのファイアボールを回避しつつ、こっちもファイアボールを全力で返す。

 するとクズマはファイアボールもろとも闘技場のフェンスにぶつかり、爆発してしまう。


(あ、やりすぎた。 ま、いいか)


 幸い、王国が張ってある結界のおかげで闘技場のフェンスは壊れなかったが、アリーナの地面の部分が直線状に抉れていた。


(あれ、クズマは?)


 爆炎からクズマが消えた事に少し焦りを感じたが、すぐに冷静になった。


『えーと、クズマ選手のファイアボールに反則行為となる制約結界が仕込まれていたようです。 ですがその前にアリスさんのファイアボールに直撃してそのまま気絶したのでアリス選手のKO勝ちとなります』


 審判から聞いたアナウンスによると、クズマのファイアボールに制約結界が仕込まれていたらしい。

 反則負けとしてアリーナから強制退場しようとした直前にボクのファイアボールが直撃したとの事。

 一撃で気絶したので、そのまま転送。

 判定はボクのKO勝ちになったそうだ。


 しかし、あっさりすぎて恰好が付かないなぁ……。

 勝ったはいいけどね。



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