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第55話 キルスとルリルラ

1600文字超えたけど……まぁ、いいか。

「ミーナさんから聞きましたけど、お二人もアリスさんの頑張りを見ておられたのですか?」


「ああ、確かに初期魔力は低かったが、それでもめげずに自主練習をやっていた様子はよく見ていたよ」


「でも、その時からフリスクの思想に染まった者にほぼ牛耳られたようなものだからね。 私達も教師などに無能扱いされた子に近づかないようにと目を光らされていたしね」


 キルスさんとルリルラさんの自己紹介を終えた後で、ファナが二人に質問していた。

 やはり二人はボクの自主練を見ていたんだけど、見張りによって声を掛ける事が出来なかったようだ。

 その時点でフリスクの初期魔力による優劣思想に染められていたみたいだ。


「生徒会に伝える事とかはできなかったのですか?」


「それ、私からも質問したんだけど、生徒会もフリスクの思想に染まった者で牛耳られていたんだよ」


「徹底してるなぁ……」


「それもあってか、俺とミーナ、そしてキルスさんとルリルラさんや他の人達も退学を選択するしかなかったのさ」


 なお、生徒会とかに頼めなかったのかというミルト君の質問に対しては、ミーナが答えていたようだ。

 向こうの生徒会もフリスクの思想に染まった者で牛耳っていたらしく、退学する事しか選択の余地はなかったという。

 ホント、こういう所では徹底してるんだよなぁ。


「退学したのは俺達を始めとしてワルジール魔法学校の全生徒の一割五分に過ぎない。 だが、その一割五分の中に俺達を含む上位陣が退学を選択したから、向こうは焦ってるだろうさ」


「ただ、卑怯な仕込みをする可能性はないけどね」


「だから、王国はフレデリカさんを始めとした護衛をボクに回したのか……」


「フレデリカさんにも出会ったのね、アリスさんは」


「うん。 バトルフェスタ出場確定をされた時にね」


 退学者はワルジール魔法学校の中じゃ全生徒の一割五分程度。

 でも、その中に上位陣が含まれていたので、向こう側は焦ってるだろうとキルスさんの見解。

 ルリルラさんは、それ故に制約結界などの卑怯な仕込みをしてくる可能性もあるという。

 狙いはボクなので、王国はフレデリカさんを始めとした護衛をボクに回したのもそういう事なのだろうね。


「でも、王国は何でボクがバトルフェスタに出る事以前に、ワルジール魔法学校を退学処分にされた事を知ってるのかな?」


「お父様が報告されたのでしょう。 クーデルカ王国内に構える学校は最低月一度の定期報告をしないといけない義務があるので」


「それでかぁ」


「その受け手となる俺の親父が言うには、ワルジール魔法学校は約一年間定期報告が来なかったらしい」


 そういえば、キルスさんの父親が王国の要職についてたって聞いた気がするな。

 そこからキルスさんも知った話だと、ワルジール魔法学校からの定期報告が一年間なかったみたい。

 王国がボクの成り行きを知っていたのも、クレス校長が定期報告の際に教えたのかもね……。

 

「ここに来る際に多数の生徒にも出会ったけど、アリスさんすごい有名になってるわね」


「あ、あー……。 多分、この学校のナンバー1と戦って勝った事が広まっちゃったので……」


「それだけ、アリスさんの努力の成果が出たって事だ。 明日のバトルフェスタは応援させてもらうよ」


「ええ、フリスクの思想の汚染されたワルジール魔法学校が絶望する様子を見たいからね。 護衛さんもいるなら向こうの卑怯な手段も即座に対策してくれるでしょうし」


「いい性格してますね、ルリルラさん」


 二人はどうも他の生徒にも顔合わせしたようで、ボクがアリエスさんに勝った事が広まってるみたい。

 それでもバトルフェスタには応援してくれるみたいなので、頑張らないとね。

 ルリルラさんが少し怖いけど……。


「さて、そろそろ俺達も部屋に帰って寝るよ」


「明日、早いからね」


「そうですね。 ファナさんもバトルフェスタに出るので早く休まないと」


「そうだったね。 明日、がんばろうね、ファナ」


「ええ、頑張りましょう!」


 そろそろ時間になって来たので、それぞれの部屋に戻って明日に備えて休むことにした。

 特にボクやファナは、本戦に出るからね。


 さて、いよいよ明日。

 ボクにとってもワルジール魔法学校にとっても重要であるバトルフェスタが開幕する。



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