第50話 かつての友人との再会
「あれ? 寮の建築再開されてる?」
「本当ですね。 廊下が新たに出来ている。 ドアもあるみたいだし、部屋も既に出来ている……?」
エキシビジョンマッチから二日後。
今日の授業を終えたボクとミルト君はファナと一緒に寮に向かった時だった。
寮の中に入ると、廊下が向こうまで伸ばされており、向こう側にドアが二つ付いていた。
「実は昨日、ようやく新たな建築ギルドが発足したようで、すぐにこっちの増築に取り掛かってくれています」
「人員も確保できたの? 建築ギルドの方の人員の事だけど」
「ええ。 お父様曰くかなりの人員を確保できたらしくすぐにこっちに差し向けてくれた事には驚いてましたね」
「クレス校長でも驚くことがあるんですね」
「まぁ、お父様のフットワークが軽いのでそう言われるのは仕方がないですよ」
「あはは……」
ファナが言うには、昨日付けで新たな建築ギルドが発足出来たようで、そこに属する建築魔法使いが派遣された事で、寮の増築が進んでいるみたい。
一軒家っぽい見た目でなくなるのは寂しいが、これで新たな入学者は出てもすぐ使えるだろうね。
部屋の中に風呂やトイレがあるんだし。
「旧建築ギルドがあの模擬戦二日目の時に一旦完全に解体されましたからね。 人員選定については、解体前から進んでいたみたいですが」
「へぇ……」
どうも旧建築ギルドの完全解体はバトルフェスタ出場を掛けた模擬戦の二日目にようやく完了したらしい。
だが、人員選定については解体される前から行われていたとの事。
まぁ、一旦お金でルールを捻じ曲げられたからねぇ。
「それに伴い、アリスさんとミルト君が住む部屋の隣に新たに二人、男女のカップルが中途入学してきます」
「え? ボクやミルト君以外にも?」
「誰なんでしょうね」
「まだ、こっちには情報が伝わってませんが、今日ここに来るとお父様が言ってました」
「今日来るの!?」
「はい。 そのため、今回も男女で一つの部屋を使ってもらうとの事です。 ミルト君はまだアリスさんの支えが必要ですし」
しかしまぁ……。
増築されたのに伴って、新たにまた男女一組が中途入学してくるなんてね。
それもボクとミルト君の事情によって、男女がまた同じ部屋に住まわせる羽目にもなってるし。
ミルト君の事情的に仕方がないかもしれないけどね。
「とにかくお茶入れるよ。 ファナも入って……」
「アリスちゃん……?」
「え?」
今日、誰が入って来るかはまだ分からないままだが、考えても仕方がないのでファナも一緒に部屋でお茶を飲むことにした時に不意にボクの名を呼ぶ声が聞こえた。
聞き覚えのある声に振り向くと……。
「ミーナ!?」
「アリスちゃん! アリスちゃんもこっちに入学してたんだね!!」
ワルジール魔法学校で別れた向こうでの数少ない友人の少女、ミーナ・ファーウェイだった。
まさか、彼女はエトワール魔法学校に来ているなんて……。
ボクは彼女の突然の再会に驚きを隠せなかった。
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