表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/105

第24話 幕間~その頃のクーデルカ王国②~

今回も幕間です。

ご了承下さい。

「あそこはフリットが急死してから今の校長に変わったそうだが、そこから連絡がないと申すか?」


「ええ、定期連絡の日になってもワルジールだけは来なかったので、手紙で何度も警告しましたがダメでしたし、水晶玉による魔法通話で警告をしようにも遮断されてまして……」


「だから調査の為にワルジールにも一部隊を貸して欲しいと」


「はい」


 国王が表情を歪ませた理由は、これもまた定期連絡をしない施設があったから。

 その施設は【ワルジール魔法学校】であり、フリット校長が急死して、その弟であるフリスク・ワルジールが現在校長になっている。

 だが、フリスクが校長になってから魔法学校を纏める【魔法学校省】の大臣への定期連絡が途絶えたと報告があり、ロラン王子が手紙で警告書を何度も送ったが、返事すらなかった。

 その上、水晶玉による魔力通話での警告をしようにも向こう側から断っているため、最終手段を行使することにしたのだ。


「事情は分かった。 だが、少し待った方がいいだろう」


「何故です?」


 ワルジール学園にまつわる事情を聞いた国王は、理解を示したが一部隊の派遣は少し待った方がいいと言った。

 ロラン王子は納得がいかずに何故と言うが、国王は笑みを浮かべてこう言った。


「実は約一か月後には我が王族主催の魔法学校別対抗のバトルフェスタが行われるからだ」


「確かにそうですね。 でも、それと何か関係が?」


「クレスから追加報告もあってな。 実はクレスの運営する学校にワルジール魔法学校を退学させられた少女を再度入学させたのだよ」


「何ですって!?」


 国王から聞かされた内容にロラン王子は驚く。

 まさか、ワルジール魔法学校で退学処分にされた者がいたなどと……。

 その者が奇跡のめぐり合わせで、クレス校長の営む魔法学校に再度入学していたという事にも。


「理由は初期の魔力が低いからだそうだ。 その少女は我が国が設定したルールの期間は腐らずに努力をしたのさ。 だが、何故か成果は出なかった」


「おかしいですね……。 必死で努力をしたら少しずつではありますが魔力も高くなっていくし、強くなるはずでは?」


「おそらく、何らかの制約結界などを仕込んでいたんだろう。 今の校長は初期魔力で優劣を決めるべきなどと言っておったからな」


「では、その少女は……?」


「その思想の犠牲になったとみていいだろう。 だが、クレスの営む魔法学校に入学してからは今までの努力の成果がいかんなく発揮しているそうだ。 制御に課題はあるが」


「という事は……?」


「クレスは一か月後のバトルフェスタにその少女を出場させる算段だそうだ。 我々の監視の中ではワルジールも制約結界など張れんだろうし、張っても即座に解除するがね」


 国王はクレス校長がアリスを一か月後のバトルフェスタに出場させる算段だと言った。

 そこでロランは察したのだ。

 少し待てと言った理由は、このためにあるのだと。

 自分達が無能と罵った少女が、強くなって牙を剥かれるという状況を作り出そうとしていたのだ。


「それなら確かに調査は一か月後でもいいですね。 私も初期魔力至上主義の考えを持つワルジール現校長に嫌気がさしてますから、奴の悔しがる顔を見たいですし」


「そういう事だ。 それまでフリスクにはせいぜい頑張ってもらおうではないか」


 そう言う国王の表情は、悪い事を思いついた子供のようだった。

 それを見たロラン王子は少し苦笑いをしていた。


次回はアリス視点に戻ります。


よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。


作者のモチベーションの維持に繋がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ