第21話 少年の事情とアリスの決意
本日2話目の投稿です。
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「さて、寮建築の契約キャンセルの件は国王様が部隊を派遣して各建築ギルドにがさ入れしていると報告が来た。 どうも進捗報告がここ最近来ていなかった事も判明したらしいからな」
「という事は……」
「最悪、建築ギルドを一旦解体してから新たに立ち上げ直すかもしれないとおっしゃってたな。 建築ギルドのルールをお金で捻じ曲げたのだから」
俯いている男の子をどうにかしてあげたいと思っていた矢先、クレス校長が建築ギルドの件を教えてくれた。
どうやら建築ギルドがここ最近の進捗報告をしていなかった事も発覚したため、クレス校長のクレームと合わせて各建築ギルドにがさ入れをしているようだ。
その結果次第で最悪、一旦建築ギルドを解体してから新たに立ち上げ直さないといけないとも言った。
お金によってルールを捻じ曲げた代償という事なのだろう。
「でも、何故お金でルールを捻じ曲げてまで?」
「あの家系はどうも無能扱いにした者が誰かの保護下に入らないように、かつ居場所を与えさせないようにする為だろう。 あの家系は攻撃魔法を持つ者だけが優遇される家系だからな」
「最悪すぎる……! ならあの男の子は……!」
「多分、その家系が望む攻撃魔法を初期で持たなかったからだろう。 それ故に追放されたのかもしれんな」
ファナからの疑問にクレス校長が予測するが、その内容が酷すぎた。
無能扱いにして追放した者が誰かによって居場所を与えられる可能性を恐れて、その芽を潰すためにルールを捻じ曲げてまで仕込んのではと。
そして、その家系は初期で攻撃魔法を持たない者は無能と言う扱いらしい。
男の子は、初期で攻撃魔法を持たないから追放され、その子に居場所を与えないように建築のキャンセルを無理やりやらせたのだろう。
それを聞いて、ボクは【ワルジール魔法学校】での扱いを思いだして、身体を震わせた。
「お父様はどうするおつもりで?」
「まず、この少年は我が校に入学させたいと思っている。 だが……」
「今建築中の寮の一室はアリスが使ってるし、それ以外も同様だ」
「そんな……! 下手をすれば……」
「野宿になってしまうだろうな。 二人部屋が多いから、何とかその部屋を一人で使っている者に声を掛けて同室にしてあげれないか、説得してみるが……」
「あの、先生」
「どうした、アリス?」
「アリスさん?」
クレス校長は、例の男の子はここエトワール魔法学校に入学させたいという。
しかし、肝心の寮は全部使っている状態で、このままでは彼は野宿になってしまう。
多くの寮は二人部屋なのだが、一人で使っている所も多いので、何とか同じ部屋にしてあげれるように説得をしようと試みたいそうだ。
そこで、ボクは意を決して名乗りを上げた。
トッシュ先生やクレス校長はもとより、アンナさんやファナもこっちを見る。
そんな中で、ボクは躊躇わずにこう言った。
「彼を今ボクが住んでいる部屋に一緒に住まわせます」
次回更新より、暫く13時投稿になります。
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