第13話 実技授業③
「最初は、ライネスとファルミアで模擬戦を始めよう。 先生方、頼みます」
最初に指名されたライネス君とファルミアという女子が前に出ると同時に、補佐の先生から魔法が掛けられる。
多分、耐性魔法なんだろうね。
これを掛けておかないと、直撃した時に火傷じゃ済まされないしね。
「他の生徒は観客席に移動してくれ」
そしてトッシュ先生は、待機中のボクや生徒に観客席に移動するように指示した。
ボクはそれに従い、観客席に移動する。
「よし、観客席に行ったな? では、ライネスとファルミアは準備はいいな?」
ボクや他の生徒が観客席に行った事を確認してから、ライネス君とファルミアさんにも確認する。
「では、ライネスとファルミアの模擬戦、始め!!」
二人が頷いたと同時にトッシュ先生から開始の合図が出た。
直後、二人はファイアボールを放っていた。
「わっ、同時にファイアボールを!」
「いや、僅かに先にファルミアさんが仕掛けてたよ」
「ええ、そこにライネス君が対応した形ですね」
アンナさんから見れば同時に見えるだろうけど、僅かにファルミアさんが先にファイアボールを放っており、そこにすぐライネス君も対応した形だ。
ファナもボクと同様に僅かな違いに気付いたみたいだ。
「ファナさんは言わずもがなだけど、アリスさんも凄いねぇ」
アンナさんは、ボクとファナに対してやや呆れ気味に嘆いた。
でも、こういうのって、僅かな隙が致命傷になりえる事もあるからね。
「あ、ライネス君が勝ちましたね」
「クリメイションを囮にして、足を止めた所をファイアボール三連発かぁ。 ボクでは制御しないと無理な仕込みだね」
「でも、思いっきり顔に直撃してたわね。 耐性魔法を掛けてなかったら顔面火傷じゃ済まなかった感じね」
「でも、魔族とかは平気で顔を狙うしねぇ」
最初の模擬戦はライネス君が勝ったようだ。
クリメイションの炎をファルミアさんの目の前に発動させて、足を止めた所をファイアボール三連発を顔に目掛けてぶつけたようだ。
耐性魔法のおかげで火傷はしなかったが、やはり当たると痛かったのか目を回しながら気絶した。
あ、よく見たらスカートが乱れて下着が見えてる……。
補佐をしている先生が回復魔法を掛けているけど、目を逸らしてるのがわかるね。
「ファルミアの回復が終わり次第、次は……アンナとソキウスの番だ」
「うえっ、私ぃ!?」
「あー、頑張ってー」
「あはは……」
その後はアンナさんとソキウス君が模擬戦を行い、何とかアンナさんが勝利を収めた。
ただ、火属性の制御はソキウス君が上だったのを初めて知った。
そして、アンナさんが火属性が苦手だった事もね。
その後もみんなが火属性のみという縛りの中で、一生懸命模擬戦をしていた。
みんなは流石に中級の魔法を軽々と使えるのようで、少し羨ましい。
ボクは別の意味で、ここでは中級魔法を使うのは危険すぎるからね。
「よし、最後はアリスとファナだ。 頑張れよ!」
「「はい!」」
そして、トッシュ先生から最後の模擬戦はボクとファナがやることになった。
流石にボクはファイアボール縛りでやっていかないといけないが、ファナ相手にどこまでやれるか……。
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