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第102話 幕間~校長室にて知る凶報~

「バトルフェスタのタッグ戦を中止に?」


「ええ。国王様からの急な通達です」


 アリスとミルトがいい雰囲気で手料理を食べている一方で、校長のクレス・エトワールとその娘のファナ・エトワールは校長室で一通の手紙を見ながら話をしていた。

 ファナが持ってきた手紙は、国王からの緊急通達で、バトルフェスタのタッグ戦を急遽中止にするという旨が書かれた手紙だった。


「しかし、まさかあのフリスク・ワルジールとその一派が、ブラッド・クーデルカによって脱走していたとは」


「急遽中止を決めた理由は、多分それでしょう。 彼らは未だに初期魔力による優劣をつける事こそ至高であり、そのためにクーデターを起こす事さえ辞さない連中ですし」


 手紙に書かれた内容によれば、中止の理由はバトルフェスタ個人戦の際に暴れだしたフリスク・ワルジールとその一派たちが支援者のブラッド・クーデルカの手引きで脱走したというのだ。


「アリエスさん曰く、国王様からはブラッドの本体はかなり弱体化しているのですけどね」


「だからだろうな。 フリスク一派は捨て駒にもなれるからな。 落ちた能力を戻すための時間稼ぎに脱走させたのだろうな」


「そして狙いはアリシア王女とアリスさん」


「フリスク一派は、確実にアリス君を狙うだろうし、ブラッドはアリシア王女を先に狙って来るだろう」


 奴らの狙いは、アリシア王女とアリス。

 特にフリスク一派は、かつて無能だったはずのアリスに屈辱を受けたことを許せないために、制約結界を引っ提げて襲撃してくるだろう。

 そして、ブラッドはその隙にアリシア王女を先にモノにしてから、アリスを攫う算段だろう。


「後輩のパリカール夫妻にも依頼を出しておくとするかな?」


「アリスさんの護衛としてですか?」


「ああ、丁度いだろうしね。 ミルト君にも顔合わせしたいと言ってたしな」


「お母さまには?」


「もちろん伝えておく。 率先で動いてくれるだろう」


 これにクレス校長は、アリスの両親であり自分の後輩でもあるパリカール夫妻にアリスの護衛を依頼するとした。

 また、カティアにも今回の件を報告するようだ。


「学校自体にも防衛要因を応募しないといけないな」


「集まるでしょうか?」


「脱走のニュースは、明日には広まるだろうからそのタイミングで募集を掛けるさ」


 また、学校自体の防衛要因としてフリスク一派の脱走のニュースが明日に伝わるだろうタイミングで募集するようだ。

 ファナにとっては、それが集まるかは不安でしかないようだが。


「あと、アリス君や関係する生徒にもこの事を伝えないといけないか」


「それは私がやりましょうか?」


「任せてもいいか、ファナ?」


「ええ、不安がるかもしれないですが、幾つかの対策も教えようと」


「そうだな。 アリス君達への報告は任せるぞ」


「はい。 では、失礼します」


 ここで話は纏まり、ファナは校長室から出ていく。


「どこまでも彼女の平穏を邪魔するというのか……!」


 一人残ったクレスは、脱走したフリスク一派に恨み節を口にしていたのだった。



次回は諸事情により、12月3日(土)に更新予定です。


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