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感染症においての閾値の話

閾値というのは生理学や物理学等で主に使われる言葉である

簡単に言うとアナログな入力に対して期待される出力結果が0か1のどちらかしかない時に

0になるか1になるかの境目になる値のことである

なぜ急にこのような話を始めたかというと病理学において

病気が発症するかしないかという部分に閾値という考え方を用いると

生き物と感染症の関係性を考えやすいからである


例えば人が風邪になるとき起因となるのはウイルスが原因のほとんどでライノウイルス、コロナウイルス等が主な原因菌とされている

これらのウイルスが1匹、体表に付着したとして付着した人は風邪だろうか

一般的にはそうは言わないだろうと思う

ウイルスが経皮、経口、経気道などから侵入し人の体に異常が現れるまで増殖して始めて風邪だといえる

ウイルスが増殖しているが症状が見られない場合は不顕性感染と呼ばれる

ここではこの不顕性感染から風邪に向かってウイルスが増えていく際に病が発症するかしないかの境目のことを疾病における閾値と呼ぶことにする


人の場合を例えに出したが

みつばちの場合でもその他の生き物の場合でも考え方は全く同じである

ウイルスや細菌が箱内に存在するにもかかわらず発症しない場合ということは非常に多い

それでは病気が発症する場合としない場合の違いは何であろうか

これらの原因菌が閾値を超えて増殖してくるかどうかである


感染している箱との合同

感染していた箱を殺菌消毒せずに使う

感染した巣脾を使い回す

感染した箱の近くに箱がおいてある

近くに感染した蜂箱があり、訪花時の直接的または間接的な接触で受け取る

盗蜂により直接的に接触する

これらは全て原因菌が劇的に増殖する原因となる

箱内の菌の総量が増えみつばちが発症する閾値を超えると始めて目に見える病気になる


生き物の体表、腸内は無菌ということは絶対になく

常在菌という形で場合によっては病気に直結するような菌やウイルスが普通に存在する

これらが発症せずにいるのは生き物が持っている基本的な免疫力によるものである

それに加えてみつばちが持つ箱内を清浄に保つ習性も免疫の一つと言える

免疫力が落ちるとすなわち病気になる閾値というものは低くなる

(閾値が上がると発症しにくく、閾値が下がると発症しやすい)

健常時なら仮に100匹の細菌が感染しなくては発症しないような細菌相手でも

免疫力が落ちていると30匹細菌がいれば発症するようなことも起こりうる


みつばちに置いてこの病気にかかる閾値を左右しているものをいくつか上げると

蜂群そのものの大きさ

これはみつばちの清掃能力にそのまま直結するため群れが大きいほど閾値は高い

流蜜量や花粉量

食糧事情が良ければ生き物の免疫力は高まるので閾値は高い

女王蜂の健康状態

蜂児の健康状態は群の大きさに直結するため女王蜂が健康なら閾値は高い

ミツバチヘギイタダニの寄生率

ダニが原因菌を運ぶ媒体となる他、蜂の体液や脂肪体を吸うことで蜂の免疫力そのものを低下させる

ダニの寄生率が低ければ低いほど閾値が高い

箱そのものの管理状態

例えば巣門の入り口が逆勾配になっている場合、みつばちは低いところに蜂の死骸等のゴミを処理する習性があるため箱内が不潔になりやすい

箱を置いてある場所や雨水が箱内に溜まっていないか等箱の管理は重要


ここに上げたこと以外にもみつばちの健康状態を左右する原因は多くあるが主となるのはこのようなことである

感染症の原因菌を増やさない事とみつばちの健康状態を保ち病気の発症する閾値を下げないこと

これがみつばちを正常に保つ方法である

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