第七話 なぜ芽がでない?水がないからだろ!
更新スピードが遅くなりそうです。
七月の後半に新しい長編を始めようと思うので、そちらの方もよろしくお願いします。
俺はその日、驚くべき事実を知ることになった。
魔王城の近くにある広大な畑。
俺が眠る前までは豊かだったらしい…。
…今はその影もないけど;
俺は今、食物問題を解決すべく、アレクと一緒にその広大な畑『ルージィ』に来ている。
…ルイ〇ジみたいな名前だよな!
ハハハ。
…うん。
俺が悪かったからそんな冷たい目で見ないでくれアレクさん!!
「何故か魔王様がお眠りになってから魔界にある全ての畑の穀物や野菜が取れなくなってしまったのです…いや、取れないどころか芽さえでません」
……え、俺のせいなの?
遠回しにお前が寝てたせいだよ馬鹿野郎!って言ってるの!?
ご、ごめんなさいアレクさん!
土下座でも何でもするから許して!
そして俺を見捨てないでくれ!
…どうしよう。
俺アレクさんに見捨てられたら生きていられる心地がしない。
冷汗がでた。(実際無表情)
俺はとにかくこの畑をどうにかしようとじーっと畑を見た。
ただじーっと…じーっと……
ん?
何かこの畑荒れてるどころか乾いて土がカチコチになってんだけど。
『土、手の中へ』
そう念じれば、土が左手の中に現れた。
それを触る。
うん、やっぱり。
ってことは…
「アレク、雨は降ってないのか」
「雨ですか?…そういえば魔王様がお眠りについてから一度も降っておりません」
……もしかして。
「水を与えていないのではないか?」
「…水ですか?畑に水など必要なのでしょうか?水など一度もあげたことがございません」
…やっぱり!!
芽がでないのって絶対水あげてないからだって!!
ってことは何?
魔王様が今まで雨降らして水あげたってこと!?
……俺とんでもない人物だったんだな…。
魔界の救世主だよ。
俺は眠りにつく前の魔王様に感激した。
「芽がでないのは水を与えていないからだ」
「な、なんと…!」
「今まで俺(になる前の魔王様)が雨を降らして水を与えていたが…していなかったからな」
よし!
解決策が見つかったからには即行動!
それが俺のモットーだ。
雨乞いみたいに両手を手に上げ、
『雨降れ』
知恵も絞らずに念じた。
そうすればポツポツと降りだす雨。
遠くから『お恵みだ!魔王様がお恵みを下さったぞ!!』なんて声が聞こえてくるんだけど…;
お恵みなんて…恵みでいいじゃないか!←
え?大して変わってないって?
いやいや、お恵みってなんか恵みより上な感じがしないか?
だって「流石魔王様です!いつもこうして雨を降らしていたのですね!」思考遮られた(泣)
「ああ(俺になる前の魔王様がな)」
アレクさんの感極まった顔に満足する。
俺、いいことした!
ってことで城の中に戻ろう!
俺もアレクもびちょびちょだ(笑)