その13。
今度は漁師たちが漁に出たいと
言い出した。まず回りを索敵
することにした。森羅万象2号に
ついているレーダーは
半径180キロ以内なら
すべて把握できる。
海鳥でも識別できるほど
高性能である。索敵した結果は
安全であるので船を出すことを、
了承した。漁師たちは
大喜びである。何故なら彼らの
目になぶらが見えていたからで
ありなぶらの正体は
クロダイヤマグロだったからで
ある。クロダイヤマグロとは
赤身で刺身で良し、焼いて良し、
干した身は保存食にもなり
捨てるところがない
高級魚である。その高級魚の
群れが近くにいる。漁師なら
取りたい心境に駆られるのは
無理ないだろう。
漁師たちに許可出して船を下す。
漁師たちに船の動かし方を、
教える。
「この小型船だが考えてこの
パネルに手を当てるとその通りに
動くからあとは任せたよ。」
そう言って自ら船に乗り操船して
みせる。
次に漁師の網元のフィンレイに
操船を、してもらう。ちなみに
生け簀はマジックバック
機能付きである。フィンレイは
「何じゃこれは?頭でこう
操船したいと思えばその通りに
なるぞ。」
網元のフィンレイは目をむいて
驚いていた。だか次の瞬間には
「みんなあのクロダイヤマグロ
釣り上げるぞ。用意はいいな。」
そう声を、出すと船に乗り込み
クロダイヤマグロの群れに
静かに進んでいく。そして
疑似餌を、投げ込み
クロダイヤマグロを狙う。
見ていたら50キロ程はありそうな
クロダイヤマグロを、次々と
釣り上げるその手腕に
信濃宮司は思わず
「職人技の極みだな。実に
見事だ。」
思わず見惚れてしまった。
そして大漁旗上げて帰って来た
船を、回収する。生け簀には
大漁のクロダイヤマグロが
いっぱい入っていた。
フィンレイは
「信濃の旦那今日は
クロダイヤマグロの刺身に
兜焼きにトロ焼きでさあ。」
住民達達も国王陛下も大喜びである。
こうして水揚げされた
クロダイヤマグロは必要な数だけ
残して後はマジックバックに
収納された。信濃宮司も初めて
食べたが日本のクロマグロ
より味わい深い食感に思わず
おかわりを、したのは言うまでも
ない。国王陛下は兜焼きを、
見てそして食べて大満足していた。
陛下いわく
「しばらくはマグロづくしも
良いのう。これも信濃様の
おかげじゃ。」
また褒められて照れまくる
信濃宮司であった。だかまだ
航海は始まったばかりである。
良い事もあれば悪い事も
またあるのも事実である。
この先順調に行けば良いなと
思うのであった。




