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【BL】四季島親子は無敵すぎる  作者: LLX


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44/50

44、僕が目指す物は!

今日は5日間、ロケに行って帰ってきたパパりんは、流石に今日はお休みらしい。

お昼は、昨日の残りの弁当、チンして食べる。

まあ、ほんとはその日に食うべきなんだろうけど。


パパりんは昼まで寝てるかと思ったら、朝起きたらすでに味噌汁作ってた。

午前中は近くを走ってくるって出ていって。

僕はなんだか唖然とする。

タフだ。こいつの身体は一体何でできてるんだろう。


パパりんは、実質盆前で会社出勤は終わり、残りは有休使うらしい。

9月1日に挨拶行って終わりなんだってさ。

なんで1日なの?って聞いたら、


「9月入社式に出て欲しいって。子会社だからね。

去年はグラスレビューが歌ってたよなあ。」


「いいなー、入社式ならタダじゃん。僕も就職しよっかなー 」


「いいね! パパりん、応援するよ。」


はあ? サラリーマンに〜〜??

は〜〜〜、 どうだろ。 「会社員、ねえ…… 」


何か浮かばないんだけど。みんなそうなのかなあ。


パパりんは会社員の時よりも、なんかちょっと楽しそうにも見える。

家の中のことは家事を分担することにしたんだけど、パパりんはさっさと済ませちゃう。

今のところ、僕の出番はない。

料理は、IH入れるまでは危ないから火は駄目って言うんだ。ケチ

まあ、お湯くらい沸かす。


社長さんが、とりあえずマンション探すって言ってたけど、パパりんが気に入らないらしい。

いまだ決まってない。

僕はどこでもいいんだけど、ここ出たらママはわかるのかなあって心配。

まあ、1度も会いに来やしないけど。

あーーーー、もしかして、あの親のことだからひっそり連絡し合ってるな?

ほんとクソ親〜


引っ越し出来るように、自分の物箱に入れてるから、部屋がどんどんガラガラになって行く。

洗濯は、乾燥機使うようになったから、ラク。

今まで貧乏だと思ってたから節約で使わなかったんだけど、あの野郎が給料で生活してないって暴露したんで、心置きなく使うことにした。


でもさ、

撮影とか色々な準備にお盆を選ぶとか、パパりんの都合ではあるけど、周りに迷惑かけてるなあと思う。

本人は「仕事だし」で、サラッとしてて、お前のそう言うとこ可愛くないぞ、パパりん。


だんだん、来月中旬のデビューが近づいてくる。

11月予定のコンサートも、機材諸々すでに設計は終わっていて、動き出すと早いなーって。



もくもく、お弁当を向かい合って食べてると、やたら美味しいか聞いてくる。


「今度は飛行機で食べたいなあ。」


「そうだなあ、まーちゃんが行けるときは一緒に行ってもいいよね。」


「うん、僕は学校は退屈だから行きたいな。」


「そう言う理由で学校休んじゃ駄目だね。」


フーってため息付いて、眼鏡外して前髪かき上げる。

キラキラキラーって、してる。うっとうしい。

うっとうしいついでに、僕はこの際、心で思っていること吐き出しちゃおうかと思った。


「言い方変えるとさ、僕の人生で学校って物の比重の高い時期はもう過ぎちゃったんだよ。

毎日7時間、学校って奴に縛り付けられるのが苦痛になってきてる。」


こう言うの、みんな感じてると思う。

12年間も、勉強って物を続けるのが義務になってる。

みんなはそれが普通なんだろうけど、僕はそれが辛い。


先生は、教科書に添った教育をする。

でも僕は教科書先読みして、あの薄い本を習得するのに一年かけることが耐えきれない。

アメリカなら飛び級があるんだけど、日本にそれがない。

僕が苦手なのは、漢字の書き取りくらいだ。


何故こんな事になってしまったのか、僕にはわかってる。

1年通ったフリースクールで、僕は高校の教科書を、すでに勉強してしまっているんだ。


「勉強、嫌い? 」


「嫌いじゃないけど、拘束時間が長すぎるんだよ。

僕は、ちょっと、自分がやりたい物が見えてきたんだ。」


「やりたい事って? 」


「僕は、モデルになりたい。

そのためには、すでにその世界に足を踏み入れる必要がある。

僕はすでに18才なんだ、パパりん。モデル生命は、短いんだよ。」


パパりんが、箸を置いて僕の顔を見る。

きっと、僕は真っ直ぐにパパの顔を見てる。

キラキラした目で見てる。

きっと。

だから、パパりんは諦めたような顔で笑ってるんだと思う。


「明日から、振り付けの特訓が始まるんだよ。

まーちゃんも来る? 」


僕はビックリして、思わず立ち上がった。


「行く、行くよ! 僕もプロのダンス見てみたい! 」


「うん、一応許可貰わないとさ。

駄目って言われたら駄目だから。」


「うん! うん! わかってる! わあああ、楽しみ〜 ダンス久しぶりぃ〜 」


思わず椅子の横で、くるくる回った。


「おー、いいね〜、パパりんもやっちゃおー! 」


するとパパりんまで立ち上がり、椅子をテーブルに入れてクルリと回る。


「ヘーイ! パパりんのダンスを見て驚け! 」


タンッ、 ダンッ! シュッ!


「え、えーー??!! 」


なんと! 僕よりターンが上手い。スマートでダイナミックだ。

マジ! 僕はパパりんが踊るのを初めて見たんだ。

でも、僕はずっとダンスやってたからわかる。

この野郎、ずーーーーっとやってたんだ。ダンス! 僕の知らないとこで!


「なんで? なんでそんな風に踊れるの? それ、最近再開した感じじゃないよね? 」


あれ? マジでパパりんが目をそらしたぞ? このやろ〜


「え〜、んー、だってまーちゃんはダンス辞めて1年じゃない、パパりんは続けてたからね。」


「え、どこ? どの先生に? 」


「昔の先生んとこ。ハワイ行ったときも週末戻って通ってたし。」


つまり! 日本のどこに行っても、こいつは自分の先生のところに週末飛行機で飛んで行ったんだ!

まさか、僕はそんなの全然知らなかったし、そう言えばこいつは自分を中心に世界が回る自己中だった!


「まさか、 今日は会社の人と飲んで帰るから遅くなるよ〜! 

って言って、吞んでなかったときも? 」


「あーー、 そうかな? 」


「今日は知り合いと会ったから、少しお話しして帰るね? 

って言ったときとか? 」


「あーーー、 」


「会社の出張だから泊まりがけで〜、 明日からは会社の旅行で〜 」


「あ〜〜〜〜〜、 はい。 バンドの練習とか…… 」


なんてこった、そうですか。

フフフフフフフ…… そうですか。

僕はゆらりとファイティングポーズを取ると、ステップを始めた。


「えっ、何? え? ちょ、何で怒ってんの? 」


慌てて居間に逃げ込む奴を追いかける。


「なんで怒ってんの? だと〜〜、この野郎、てめえのフラワーヘッドにブチ切れた!

ギルティ! ギルティ! ギルティーーー!! 」


バンバン、バン! 


パパりん、サンドバックにして発散する!

マジ、ゆるさーーーーん!


「シュッ! 」 バンバンバン、ババン!


「痛い!痛い!いたーーい! 」


家庭内暴力ではなーーい! これは粛清であーーーる! 


バンバンバンバン!

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