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【BL】四季島親子は無敵すぎる  作者: LLX


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29/30

29、天使が集う風呂場

天使のような親子が、俺の家にいるなんて信じられない。

この気持ちをどうすればいいんだ。


ごろんごろんごろん


ベッドの上で、転がっててもダメだ、ちゃんと話をしないと。

俺は上司だし!

プライベートの悩みも、ちゃんと相談に乗らないと!

ミカエル様がお困りなら、マリンの面倒見てもいいし!


ドアをそうっと出ると、いない。


「あれ? え? まさか…… 」


そうっと風呂場に行くと、マリンのキャピキャピした声が響いた。


「はうううっ! お風呂タイムじゃん。

しかも、入るか? 18でパパと一緒に入るか? 

あいつ4つくらい逆サバ読んでねえ? 」


ぴとっとドアに耳当てた。



「キャーー! パパりんやだぁ! 」


「まーちゃん可愛いもん! パパりん、こちょこちょしたーい! 」


「えっち! パパりんのえっち! 」


バシャーーンッ! 「わあっ! 」


「キャーーキャッ、キャハハハ! 」


鼻血が出そうになって鼻を押さえ、がくりと膝をつきそうになる。

ぐっとこらえて、そうっと脱衣所のドア開けた。

すりガラス調のドアの向こうに、天使がたわむれている。



そうっとドアを閉めて居間に戻った。


はあ…… 今夜、眠れるかな?


あっ!


「パジャマ代わりに、なんかあるかな?

ロングTでいいかな? パンツ一丁で出てこられたら、俺のハートは自爆してしまう。」


洋服ダンスをあら探しするが、新品はない。

パパにはTシャツとゴムの短パンに、マリルーにはロングTシャツだな。

くんくん、臭いしないな。

ファブっとこうかな。いや、お肌が荒れたら大変なことになる。

ここはワイルドに渡そう。


で、


いつ渡そう、入っていいのかな?

上がってから聞こうか。

マリルーに変態認定されてもいやだし。


ぐるぐる迷ってると、ガラッと音がした。

誰か上がったぞ。

いつ渡すか? 今でしょ!


急いで行って、脱衣所の外から声をかけた。


「あの、パジャマ代わりの…… 」


ガラッ!


濡れた髪の、父天使が腰にタオル巻いて顔を出す。


「ああ、気が利きますね。課長、ありがとうございます。」


「は、 はい 」


「 ラブ・ユー、ちゅっ 」



さっと取って、バタンと閉めるが、投げキッスは忘れない。

俺はぷるぷるしながら居間に戻ると、その場でくずおれた。

カラオケ屋のおっさんも、こうだったに違いない。



ラブ・ユー、頂きました。 神様、ありがとう



「まーちゃん! 髪! 乾かさないと! 」


父の声を振り切って、ドタドタ風呂場からマリルーが駆けて来る。


「キャーー! 雅史ぃ! 気持ちよかったよぉ! 」


マリルーがボスッと背中に抱きついて、居間の扇風機の前に走る。

ロンT、かわいいなーっと思ってみてたら、ガバッと裾をあげて、パンツ丸出しでおなかを涼み出した。


「きっもちいー! 」


「はああああああああああ!! 」


ドスドスドス、

急いで歩いて行くと、バッと下ろして隠す。


「なにすんだよお! 」


「君みたいな…… な、子がそんな格好しちゃだめでしょ! 」


声が裏返ってしまった。かっこ悪い、死にたい。


「僕みたいな、どんな子だってー? 」


上目遣いでニイッとする、濡れた髪が色っぽい。

風呂上がりのいい匂いだ、ふんわりとした肌に触れたい。

その、ベビーピンクの唇が、俺を誘う。


マリルーが、顔にかかる髪を耳にかけ、顔を上に向けて目を閉じる。

唇が、引き寄せられるように、触れた。



「あーーーーーーーーーーー

きっもちよかっったあああああああ!! 」



いきなりバリトンの声が響き渡り、ビクッとして、ぴょんと二人で飛び退いた。


いい声じゃないかっ! びっくりしたあああ!

つか、

はああああ、キスするとこだったああああ!!


「やっぱり付き合ってるんじゃないですかああ! 」


「つきあってません。付き合ってませんとも。」


うう、俺の否定もだんだん弱気になる。

マリルーが、俺の首に手を回してくる。


「つきあってまーーーーす! ブイブイ! 」


「付き合ってなーーーーい! 」


マリルー引き剥がそうとするけど、離れない。


「まあ、仕方ない。お湯、抜いて洗ってきましたので。」


「ああ、私はシャワーだけなので、大丈夫です。」


「えーー、雅史と入ればよかったあ。

僕が背中流してあげる! 」


「いえ、結構です。いいか、入るなよ。絶対入るな! 」


マリルー父が、ちょっと頭ひねった。


「お風呂ぬれてたけど、入ったんじゃないですか? 」


「いえ、掃除しただけで入ってないです。」


「ああ、そうでしたか。お先に失礼しました。」


「いえ、お気になさらず。」


着替えもって、脱衣所に入る。

急いで換気扇を止めると大きく息を吸った。


吸うだろ、やっぱ、吸うしかないだろ。

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