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第9話 お嬢様は大立ち回りをする

初の戦闘シーンです。


※女性相手に男が複数相手で襲い掛かる描写があれだったので、襲い掛かるのは一人にしました。

 まあ、それでも大概駄目な気もしますが・・・・・・


「さぁ、かかってきなさい」


 お嬢様は右手をクイクイッと曲げ、宣言する。

 完全に相手を煽っている。


「ぶっ殺すっ!」


 明らかに隠したの少女に煽られれば、短気な者は確実に怒るだろう。

 当然、男は怒りに身を任せて駆け出した。

 その勢いのまま右手を突き出す。


(グルッ)

「っ⁉」


 その勢いを利用し、お嬢様は相手を投げ飛ばす。

 予想外の出来事に男は驚愕の表情を浮かべる。


(ダンッ)

「おもしれぇ技を使うじゃねえか」

「初見で受け切られたのは久しぶりですわね」


 だが、男は空中で体勢を整え、そのまま地面に着地する。

 技が完全に決まらなかったことにお嬢様も少し驚いた様子だった。

 だが、焦ってはいない。


「だが、その程度でやっていけるほど、冒険者は甘くないぞ」


 男は再びお嬢様に襲い掛かる。

 だが、先程とは違って冷静になっているのか、力任せに襲い掛かることはしない。

 お互いの手が届く距離に留まり、今度は左手を伸ばす。


(ビュッ)

「くっ⁉」


 先程とは違い、お嬢様は回避をする。

 少し苦しげな表情を浮かべている。


「クロードくん、なんでヴィラちゃんはさっきの技を使わないの?」


 ヘルバさんが疑問を投げかけてくる。

 お嬢様が先程と同じように相手を投げ飛ばさないことにおかしいと思ったのだろう。

 体格に劣るお嬢様が相手を倒すためには最初と同じように投げ飛ばすのが一番である。

 だが、そうできない理由があるのだ。


「相手の男もやりますね。てっきりパワーだけのタイプだと思っていました」

「え?」

「お嬢様が相手の力を利用するとわかったので、すぐに利用させない立ち回りに変えたんですよ」


 男は右手でジャブを連続で放つ。

 お嬢様は相手の動きに合わせてカウンターを放つ戦い方なので、相手の動きに身体が追いつかないといけない。

 だが、男はそれを見越して、反応できない攻撃をしたのだ。

 だからこそ、お嬢様は回避に専念するしかない。


「それがわかっているなら、早く助けてあげないと。相手は格上の冒険者なのよ」


 ヘルバさんが焦っている様子だった。

 おそらく知り合いだからこそ、相手の実力はわかっているのだろう。

 当然、いくら期待の新人とはいえ、相手になるわけがないと判断したわけだ。

 その考えは別に間違ってはない。

 あくまで普通の新人の話ではあるが・・・・・・


「大丈夫ですよ」

「え?」


 ヘルバさんは驚きの声を漏らす。

 てっきり従者の俺は助けに入ると思ったのだろう。

 過保護な従者なら、そんな行動にも出るだろう。

 だが、俺はそこまで過保護ではない。


「この程度の相手に太刀打ちできないのなら、冒険者を続ける資格はないですから」

「何を・・・・・・」


 俺の発言にヘルバさんは呆気にとられる。

 信じられないとでも思ったのだろうか?

 だが、それはお嬢様のことを知らないからこその考えである。


(パシッ、グイッ)

「ぐっ⁉」


 放たれたジャブを回避し、右腕を外側から掴む。

 そのまま進行方向に引っ張りつつ、身体ごと倒れ込む。

 肘の関節を極めた状態で男の腕を拘束した。







お嬢様の技はいわゆるカウンター的な技です。


作者のやる気につながるので、読んでくださった方は是非とも評価やブックマークをお願いします。

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