可愛いと逆鱗
俺達はギルドで飯を食べたあと家に帰り、リビングで明日の予定を決めていた。のだが、特に何も決まらずにいた。
アルス「ダンジョン攻略は厳しそうですね…。」
ベル「ですね…まずは誠さんの女体化をなんとかしないと…。」
アイラ「なんとかって言ってもな…。」
剣聖「方法が浮かばないからね…。」
誠「……。」
皆俺のピンチに対して真剣に悩んでくれている。そんな姿を見て俺は一人嬉し涙を流していた。…パーティなのにね…。
アイラ「…てか誠はどうなんだ?良い案浮かんだのか?」
誠「いや…浮かんではないけど…」
セナ「けど…?」
誠「多分なんとかなると思うよ?」
千夏「凄い楽観視ですね…。」
誠「だろ。」
千夏「褒めてないですよ…もう少し真面目に考えてください…。」
誠「…いやでも、確かにこのまま戻らなかったらどうしよう…。」
俺は両手を頭の後ろで組み、椅子の背もたれに寄りかかって考えてみた。…あ、ダメだ…眠くなってきた…。
誠「……。」
ベル「誠さん…?あの、もしかして寝てます…?」
誠「んぁ…寝てないれす…。」
千夏「……!!か、可愛いですね…!」
誠「…は?」
千夏「い、今のもう一回やってください!」
誠「え…何かわからないけど嫌だ…。」
千夏「なんでですか!?せっかく可愛かったのに…。」
誠「いや可愛くなんて…」
アルス「そんなことないです!」
誠「…は?…ってうおっ!?」
俺はいつの間にか皆に囲まれ、全員から好奇の目を向けられていた。マズい…嫌な予感がプンプンする…!
ベル「誠さん!明日は洋服を買いに行きましょう!」
誠「(予感的中…!!)」
ベル「ね!皆さん!」
千夏「賛成です!」
誠「お、おい待ってくれよ!俺は行かないぞ!」
アルス「え…なんでですか…?」
誠「逆になんで来てくれると思ってるんだ…?」
そんな俺の疑問を無視して、皆は俺にどんな服を着せようか話し合い始めた。そして一通り話し終わると、皆は俺を置いて部屋へと向かってしまった。
誠「ヤバい…!」
俺は布団に籠りながら震えていた。このままでは明日俺はリ○ちゃん人形にされてしまう…説得しようにも皆は馬の耳に念仏状態だし…
誠「…もう体が戻るのを期待するしかないか…。」
俺はもう諦め状態で目を閉じ、眠りについた。次の日、俺はサラサラの長い髪とデカい胸とスッキリした股間を抱えて目覚めた。
誠「…駄目だったか…。」
俺は願いが儚く散ったことを確認すると、再び布団に潜り込んだ。が、それを遮るように扉が勢いよく開く。
千夏「誠さん!行きましょう!」
誠「…寝させてくれ…。」
アルス「時間がないんですよ!起きてください!」
誠「時間ってお前…まだ九時だぞ…?」
剣聖「女の子の洋服選びは時間がかかるの!」
誠「俺男なんだけど…。」
アイラ「元だろ?ほら起きた起きた!」
誠「なんでお前今日に限って早起きなんだよ…。」
俺は布団の中でグチグチと反論していたが、ついにアイラに布団をとられてしまった。仕方なく俺は起き上がり、皆に着いて行くことにした。
誠「…で、どこに行くんだ…?」
千夏「えっと…とりあえずギルドですね。」
誠「…?なんでギルド?」
剣聖「腹が減っては戦はできぬって言うでしょ?」
誠「女の子の洋服選びって戦レベルなの…?」
ベル「そうですよ!見た目の印象って大事なんですから!」
誠「そうかな…?」
セナ「じゃあ私服のセンスがない女の子が好きなの…?」
誠「うーん…大事なのは胸だと思うけどな…。」
俺がそう言うとセナ、アルス、ベル、アイラが俺を睨み付けてきた。あれ…?なんか貧乳の方々から視線を向けられてる…?
誠「あの…なんでしょう…?」
アイラ「ふんっだ!」
ベル「誠さんなんて嫌いです…!」
アルス「私もです…!」
セナ「同じく…。」
誠「え…な、なんで…!?」
千夏「誠さんおっぱい大きいですもんね。」
誠「え…?ああ、なるほど…別に好きで大きくなった訳じゃ…」
俺は言いながら火に油を注いでいることに気づいた。すぐに訂正しようと皆の方を見たが、時すでに遅し。皆の顔は怒に染まっていた。
リディ「いらっしゃいま…あっ誠さん…ってどうしたんですかその顔…?」
誠「ビンタされた…。」
リディ「今度はなにしたんですか…?」
誠「…逆鱗に触れた…。」
リディ「はい…?」




