表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/24

環境問題とか宗教問題とか文明論とか考えてみた

「今日も目録作り、明日も目録作り♪」

おっさんは、今日も図書カウンターで変な歌を歌いながら、吉業の集めてきた本をひたすら分類していた。正確にいうと、入荷した本の書誌情報(タイトル、著者名、出版社、出版年、ページ数、本の大きさなど)を、図書館端末にひたすら入力することを強いられていたんだけどね。

たまに、利用者同士でトラブルになる事もあるけど、おっさんのスキル『出禁』で図書館の秩序をなんとか保っていた。

(利用者は全員怨霊だから、トラブルを起こすとすぐ殺し合いになるんだよな。スキルが無かったら、ボクなんかあっという間に消滅していただろうな)

そのうち、怨霊の中から図書館に興味を持つ者が現れ、おっさんの仕事を手伝うようになっていた。有名どころでは、劉向や劉歆、大伴一族とか六歌仙で一番地味な人かな。ちなみに、全員罪を着せられて処刑されたり、飼い殺しにされた政治的敗者ね。

でも、(怨霊だからであろうか)気まぐれでおっさんの言うことは聞かず、好きな仕事しかしないのであった。残念。

(吉業の集めてきた本は、環境問題とか人口問題とか文明崩壊とかが多いけど、結構宗教関係もあるな。やはり、業政も吉業も宗教が原因で人類は滅ぶと思っているのだろうか。折角だから、宗教とか思想に関する本を読み直してみるか)

おっさんは、これぞという本を数冊選んで学び直し(リカレント教育)を始めるのだった。


※劉向や劉歆は、中国人だから怨霊にならないと思う人がいるかも知れませんが、三国志の関羽が曹操を祟ったのは有名な話です。なので、古代中国には怨霊信仰があった前提で話を進めます(前漢から新にかけての人。目録学者として有名。別録は劉向作で、七略が劉歆作)。


・・・・・


さて、ここで出てきたリカレント教育だが、確かに現代社会における技術や知識の陳腐化が激しいのは事実だ。

学び直しが重要なのは分かるけど、キャリアを中断してまで大学院に入学したり資格取得に精を出す必要が、本当にあるのだろうか。

それよりも、働きながら技術を習得するので十分じゃね、というか大学とか通信教育関係の業者を儲けさせるために、国を挙げて生涯学習やリカレント教育を推し進めているとしか思えないんだよなー。

実際、既に職を得ている人が自分の仕事に関する勉強やら資格取得をしないと、意味が無いし役に立たないんだよ。

どれほど凄い資格を持っていても『即戦力(経験者)でなければ就職できない(なかった)』というのが、現に様々な資格を持つおっさんの持論であった。


話を元に戻そう。

人類の滅亡を阻止し、持続可能な社会を創り上げるにはどうすれば良いか。

とりあえず現状について、怨霊AIに質問してみよう。

ええと、2026年時点の世界人口は約83億人で、毎年約6800万人増加ね(2026/5/20確認)。なんか、調べるたびに数字が変わるなあ。でも、人口爆発しているのは間違いないから、まあいいや。

それで、毎年12万平方キロメートルの耕作地が減少し、毎年5~10万平方キロメートル以上の可住地が減少していると。

うーん、毎年イギリス一国分の人口が増えているのに、耕作可能な土地は土壌流出やら塩害やら砂漠化で日本の国土の1/3程度減少し、人間の住める場所は海面上昇や災害の激甚化などで日本の国土の15~25%以上減少しているわけか。

つけ加えると、日本人の温室効果ガス排出量は年間約8.3トンだけど、省エネにより15%以上削減可能ね・・・。一生懸命省エネを頑張るよりも、人間を一人減らした方が早くね(特に、アメリカ人の温室効果ガス排出量が年間約17.6トンというのは多すぎ)。

あと、太陽は1億年で1%ずつ明るくなっているから、今後の地球は暑くなる一方なのに、現状では温室効果ガスをどんどん排出している、と。

ちなみに、今後も太陽は熱くなり続けて、10億年後には地球上の海水が大きく失われ、複雑な生命は生存できなくなるらしいぞ(AIによる回答)。

そして、北大西洋の熱塩循環が止まれば、ヨーロッパは寒冷化するかもしれないが、南半球に熱が貯まって地球全体で見れば逆に温暖化する可能性が高い・・・。

地球が温暖化すると、海水に蓄積されていた二酸化炭素が排出され、温暖化がさらに加速されることになる。

以上の理由により、『人類は既に詰んでいるから、皆で力を合わせて危機に立ち向かいましょう』とならないのは何故なんだろう。

いずれ、人類は地球に住めなくなるのだから、戦争をやるんじゃなくて、その資源を宇宙開発に向けて人類の可住地を地球外に増やすしか未来は無いと思うんだけどなあ。

というのがおっさんの基本的な考え方であり、実際宇宙開発も進みつつあるが、令和の現実世界では宗教的価値観で動く人間がどんどん増えている、ように見える。

そして、一番気に入らないのが、宗教で戦争を正当化していることだ。

ということで、宗教の話に移るとしよう。でも、なんか怖いからちょっと触れるだけにするよ。


令和の時代では一神教が圧倒的で、多神教で頑張っているのは仏教とヒンドゥー教と神道かな。ここに、儒教を含めても良いかも知れない。

そして、現在の紛争地域を見れば、一神教が関わっていることがほとんどだ。

私はAという宗教の信者で、あなたはBという宗教の信者だけど、私はあなたがBという宗教を信仰することを尊重する。

なんで、一神教世界ではこんな簡単なこともできないのか、すぐ殺し合いになって異教徒を虐殺するのが正義になるのか、と多神教信者は考えるけど、これは一神教のことを全く理解できていないから、らしい。

一神教の大きな特徴として挙げられるのが、「自分は絶対の正義であるとし、反対するものは絶対悪として決めつける」ことである(井沢元彦著逆説の世界史②一神教のタブーと民族差別から引用)。

多神教のローマ帝国が、いかに古代イスラエル王国に対して寛容に対応(民族独自の信仰は許す)しても、古代イスラエル王国が事あるごとに反抗して独立を求めるのは、「無信の徒である野蛮にして無礼な人間(多神教を信仰するローマ人)が、我々を弾圧するのは絶対に許せぬ」という考えがあるからだそうだ(逆説の世界史②から引用)。

本当に、アメンホテップ4世は余計なことをしてくれた(アテンを唯一神として信仰する宗教を提唱)と思うけど、彼がいなくてもいずれ一神教は生まれたのかなあ。

そして、一神教信者の信仰心の強さは、多神教信者にとって理解不能である。

いずれにせよ、一神教の争いに多神教の国が介入しても話がこじれるだけである。

戦争の当事者以外は非介入を貫くのが、一番犠牲者を少なくすることになるのだろうか。

でも、歴史に正しいも間違いも無いのであろう(正解は無い)。

そもそも、人類の創った文明社会自体が不自然な物なんじゃないかな。

二宮尊徳も、天道は自然に行われる道で、人道は人の建てるところの道、つまり人道は人造のもので自然に行われるところの天理とは別物と言っているしな(二宮翁夜話より引用)。

人類は狩猟採集民で満足していれば良かったのに、農耕を始めたから人類の栄養状態は悪化し、さらに定住して人口密度が上昇したから、疫病も蔓延するようになった。

それで、人口が増えて狩猟採集では人口を支えきれなくなった結果、もう人類には進化し続けるしか道はなくなったのだから。

二宮尊徳の言うとおり、人間社会は不自然なものだ。聖人やら賢者たちが、宗教や法律や武力を駆使して、なんとか人間社会を維持しているだけだ。人間社会は、放っておけば自然消滅してしまう。だからこそ、政を立て、教を立て、刑法を定め、礼法を制し、やかましくうるさく世話を焼いて、ようやく人道は成り立つのだ・・・?

本当に、地球にとって人類は居ても良い存在なのだろうか?

地球上で、人間がいなくなって困るのは犬くらいじゃないのか?

元々人間不信気味のおっさんは、益々人間不信を強めるのであった。


?????


くっくっく、おっさんは順調に人類への不信感を強めておるな。

であれば、我が理想とする破壊と混乱と自由に満ちあふれた日々がこの世に訪れるのも、そう遠くは無いであろう。そうだ、人道など不要。人間社会のような不自然で面倒くさいものは、自然に任せて滅ぼしてしまえ。気に入らないことは、全て拳で解決すれば良い。強者が弱者を支配することの何が悪いというのだ。我は文明を崩壊させ、全ての生命体が平等に生を謳歌できる、弱肉強食で自由に満ち溢れた世界を創り上げてみせよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ