第85話 美少女に裏切られ、先輩の機嫌は悪くなるばかりです
「先輩は少し誤解をしています。確かに俺は赤月を部屋に入れました。ただ、それは話をする為であり、エッチな事をする目的ではありません」
「嘘を付け! 軽い話程度で下着姿になるなど明らかに不自然だ」
そりゃ、ごもっともで
たぶん、誰であろうとそう思うだろう。
「先輩、一度落ち着いて下さい。話には続きがあります。あくまでもコイツが下着姿なのは、俺と風呂に入りたいが為にスタンばってたからであります。なあ、赤月」
「いいえ。すざくさんの仰ってる事は事実無根です」
何とも平然とした表情で赤月が予想外の言葉を口にする。
な、なにー。コイツはいきなりなんて事を言い出すんだ。
明らかにおかしいだろ。
「では、お前はどうしてそのような姿なんだ?」
「実は……すざくさんに無理やり服を脱がされたんです」
「バ、バッカヤロー。お前、俺に何の恨みがあるんだ」
「そうか。お前はやはり怪しい事をしようとしてたのだな……絶対に許さん!」
先輩の表情が、一段と険しさを増していく。
もうなんでこうなるんだー!
いくらなんでもあんまり過ぎるだろ。
はー。また地獄の始まりか。
やってらんねー。あれ?でも、ちょっと待てよ。
赤月は何とも大胆な発言をしたが、実際に着替えを行ったのは自室であり、四〇三号室に服はない。
という事はフフフフフフ。
「先輩、惑わされないでください。赤月の話には矛盾があります」
「何?」
「ちょっと耳を貸して下さい」
「まあ、いいだろう」
赤月に偽装工作させない為、耳打ちで内容を伝える。
「二人とも何やってるんですか。くっつき過ぎです」
赤月が明らかに不満そうな表情を見せるが、軽く無視する。




