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第35話 時間がないのでキスしましょう

 はて?あいつは何を?

 ここまで来たら、一緒に入浴してしまえばいいのに。

 とことん訳が分からない奴だ。

  

 やがて赤月がシャワー台の前に到着すると風呂イスを一つ二つと横に並べ、片方の椅子に腰掛けた。

 と同時に手招きを開始する。

 

 はー。あれはきっと呼んでいるんだな。

 行かなきゃ延々と続くに違いない。

 仕方なく、赤月の元へ向かう。


「どうした? 俺に用か?」

「はい。正にその通りです。とりあえず座って下さい」

 言われるがまま、隣の風呂イスに腰掛ける。



「で、話というのは?」

「単刀直入にお腹を見せて貰えませんか?」

 やっぱ皆ライフの事が気になってるんだな。

 別に隠す必要もないし、見せてやるか。


   

「分かった。ちょっと待ってくれ」

「ありがとうございます」

 背を向けた状態でタオルを巻き直し、再度赤月の方を振り向く。


「ホラ。ばっちし刻まれてるだろ?」

「わー。凄ーい」

「満足してくれたか?」

「ええ。ちょっと触ってもいいですか?」

「ああ」

 まもなく赤月が、体を指でなぞり始める。


「ごしごし。ごしごし。うーん。ダメです。全く消えません。なら、いっその事舐めてみましょうか?」

「やめんか!」

「フフ。冗談ですよー。見事に騙されましたね」

「たく。お前って奴は。人をかまうのも大概にしろよな」

「はーい。以後気を付けます。では、そろそろキスでもしましょうか」

「お前なー。さすがに二連ちゃんはきついぞ」

「いえ。違います。今のは本気です」

   

 な、なんだ。いかにも本気顔だぞ。

 まじでジョークじゃないのか?

 

 

「どうして俺とお前が口付けを? 理由があるなら教えてくれ」

「訳ですか……強いてあげるならズバリ、私がしたいからでっす!」

 バカモーン!お前は五歳のガキか!

 なんちゅう次元が低いんだ。

 

「加えてもうライフが三しかありませんからね。もたもたしている時間はありません」

 


 






 

 

 

 

 


 

 



 

 

 

 


 

 

 



 

 

 

 

 

 


 

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