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parallels  作者: 核子
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2/11

錯綜

14年前の記憶を紐解きながらベッドを抜け出し、私の家である事を確認しながら1階へ向かった。

床、壁、天井…照明器具の全ては、確かに私の家と確認できる。

首を捻りながらリビングのドアを開けると、そこには別れた筈の妻が朝食の支度をしていた。


とりあえず平静を装いながら言葉を出してみた。

「お、おはよう」

「今日は何日だっけ?」

妻は怪訝そうな顔つきで

「12日よ」

「なに寝ぼけてるの?」


その時、当時の記憶が蘇って来た。

10月11日、つまり昨日は私と妻、そして息子の3人で紅葉を見ながら日帰りで温泉へ出かけた日。

その頃は仕事に忙殺される毎日が続き、めったに家族で出かける事が無かった。

それゆえ、たった1日の事ではあったが、記憶には残っていた。


「昨夜は飲み過ぎたみたいだ」

私は当時の記憶から、答えるべき言葉を導き出した。

「そうみたいね」

「お酒飲んだ後、すぐに寝ちゃったし…」

良かった。

記憶は間違いではなかった。

温泉から帰り、晩酌をしてから後の記憶が曖昧だった。



ジャンプしたのかもしれない。

ようやく非現実的な考えに辿り着いた。

確かにやり直したい願望は有ったが、こんな形で実現するとは…。

いや、この世界は、私がジャンプして来た2009年に繋がっている確証は無い。

通勤の車中でそう思った。



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