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最弱勇者と万能メイド  作者: 浮遊する生物KURAGE
第2章 懐かしの味を求めて
18/42

幕間 ガールズトーク

取り敢えずタグに“ラブコメ”を追加しました。

尚、今後も予告なく追加及び変更する可能性がありますので、その点ご注意下さいませ(´∀`*)

夜、わたくしはピアナ様に呼び出され、彼女の部屋へと向かっていました。


(コンコンコン)


「あ、こんな時間にごめんね。どうぞ入って」


「はい。失礼致します」


部屋に入ると中の灯りは小さなランプだけで、その近くで手招きをしているピアナ様の姿が見えました。

どうやらベッドの上にいらっしゃるようです。


「ベッドまで上がってきてよ。一緒にお話ししよ?」


「へ……?ですが……」


「良いから良いから」


「う、承りました」


急にどうなさったのでしょうか……。

お疲れでしょうに、何故わたくしをベッドまで……。

とは思ったものの、特に拒むような理由もないので、ピアナ様の仰る通りに致しました。

服を寝巻き姿に変えると、おずおずとピアナ様のベッドに入り込みます。


「そうそう、今日言いたかった事なんだけど……そろそろヒロミ君とも1ヶ月になるけど、何かあった?」


「何か……とは、如何様なる事ですか?」


「ほら……ヒロミ君に告白されたとか、キスされたとか、そういう浮いた話はないの?」


「特には御座いません」


確かに勇者様はわたくしの部屋にバレずに入る技量を持ち合わせながらも、寝込みを襲ったりなどは1度もなさいませんでしたね。襲われたところで返り討ちにすれば良いのですが。


「むしろピアナ様の方がおありなのではないのですか?」


「無いって。あの真面目なヒロミ君が、未成年に手を出すと思う?」


「それは……無いかと存じます」


「そうなんだよねー。だから困ってるの」


「ですが、ピアナ様は勇者様に対しての態度が、あのパーティーを境としてとても柔らかくなっているように存じます。わたくしのいない内に、何かあったのではありませんか?」


そうです。あの時何かがあったからこそ、ピアナ様は勇者様との距離を一気に縮める事が出来たに違いありません。


「そ、それは……べ、別にキスとか変な事した訳じゃないし……」


「ですが、何かあったのですよね?」


「べ、別にヒロミ君に興味ないルルナには関係ないでしょ?良いじゃん、別にそういうのがあったって。私は、まあ……い、いずれヒロミ君と結婚する訳だしね」


その言葉を聞いた瞬間、何故かわたくしの心に影を落としました。

知っていた事ではありますが、もしそうなってしまえばわたくしが勇者様と一緒に居られる時間はとても少なく……いえ、むしろ二人で語り合う機会など全く無くなってしまうかもしれません。

いえ、何故わたくしがそのような事を気にしなければならないのでしょうか。


「……ごめん、傷つけちゃった?そっか、もうルルナもヒロミ君の事が……」


「勇者様の事が、どうなのですか?」


「え……あれっ、好きなんじゃないの?」


好き……?人を好きになるとは、どういう事なのでしょうか?

わたくしが考え込んでいると、ピアナ様にデコピンされました。


「いたっ……。い、いきなり何を……」


「あれ、いつもなら躱されるのに。……やっぱり、最近のルルナって緊張感なくなってるよね?」


「……否定は致しません。確かにわたくしは、勇者様と一緒に暮らすようになってから、何故か安心感を抱くようになっているように存じます」


それにしても、何故……。勇者様がお優しいから、それに甘えているのでしょうか?それとも、何か他の……?


「やっぱり。あ、因みに聞いておくけど、ヒロミ君と一緒にいたりとか、ヒロミ君の事を考えたりするとドキドキしたりとか、そういうの無い?」


「……最近、よくあります」


「ふふん。やっぱりルルナも、これから私のライバルだねっ」


「ら、ライバル、とは、一体何の……」


「恋のライバルに決まってるじゃない」


コイ……こい……?聞いた事がありません。


「ピアナ様、コイとは、如何様なるものなのでしょうか?」


「え、そこ!?」


「ピアナ様、今は夜なのですからお静かに」


「あ、ごめんごめん」


コイとは、そのようにピアナ様が驚かれる程メジャーなものなのでしょうか?


「えっと、恋っていうのは……まあ、異性を好きになる事、かな?」


「その、人を好きになる、という事も理解できないのです。スイーツが好きだったり、猫が好きだったりするのとは違うのですか?」


「えぇー……」


何故かピアナ様に呆れられました。そこまでおかしな事でしょうか?


「あのねぇ、何でそんな事成人してから聞くのよ……。結婚する気あったの?」


「いえ、御座いませんでしたが」


「あぁーもーいーや。あのねルルナ、一から話すからよく聞いといてよ。さっきいった恋心って意味の“好き”は、……その人の事を考えると、心臓がドキドキしたり、どうしようもなく会いたくなったりするの。まさにルルナの、ヒロミ君に対する気持ちって事」


へえ……そうなのですか。勉強になりました。


「ありがとう御座います。では、早速明日にでも勇者様にお話ししてみます」


「えっ、早速の告白!?」


「へ?いけないのでしょうか?」


「い、いけなくないけど、そういう思いは普通胸の内に秘めておくものだと思うの!何でもない時に言っても、効果は半減だよ?」


「こ、効果とは……」


「恋が実るかどうかって事よ。ルルナもヒロミ君に好きになってもらいたいでしょ?」


勇者様に……そ、そのようなおこがましい事っ!


「わ、わたくしはあくまで勇者様のお世話係兼筆頭配下です。そのような事、望むことすら許されません」


「でも、ヒロミ君なら許してくれると思うよ?そんな優しさに惚れたんじゃないの?」


「は、はい……。で、ですが、勇者様が許して下さろうとも、わたくし自身が許せません」


たかが一配下如きが、主人(あるじ)と対等になろうなど……。

かつての同僚にも同じような事を考えている者がいましたが、王に媚びてばかりできちんと公務に従事しないという理由で城から追い出されていましたね。


「……何で」


「へ?」


「何で、この国には身分なんてあるんだろう。みんなが対等な関係で成り立っている国もあるというのに」


身分……。考えた事すらありませんでした。今まで、あるのが当たり前だと思っていましたから。

ですが……このように、平民の事まできちんと考えられる王というのが、この国には必要なのかもしれません。そうすれば、亡き王の念願も果たされる筈です。


「ごめん、話が逸れたね。でも、少なくとも先代の勇者様はその配下と結婚したらしいし、それをヒロミ君が許さない筈ないよ。それに、ルルナは可愛いからね」


「ピアナ様、前々から気になっていたのですが、“可愛い”とはどういう意味なのですか?」


「……ちょっと説明は難しいかな?でも、兎に角、ルルナはヒロミ君にも好かれる顔立ちをしてるって事」


「そう、なのですか?」


よく分かりませんけれども、取り敢えず答えておきます。


「兎に角、ルルナもヒロミ君の第2夫人を目指せば良いんだよ!ルルナなら大丈夫、絶対いけるから!」


「で、ですが、やはりまだ抵抗が……」


「昔にもいるの、だから全然合法だって!むしろヒロミ君の方も結婚したがってるんじゃないの?」


へ!?流石にそのような事がある訳がありません!

……今更ながら頰が熱くなってきました。


「あ、でも、第1夫人は私だから、そこ勘違いしないでね?」


そこで、わたくしの中で何かが吹っ切れました。


「うう……負けません。たとえ色仕掛けだろうと、何でも使ってピアナ様に勝ちます」


「あ、ルルナが珍しく反抗的だ。頑張れー。ま、色仕掛けは無理っぽそうだけどね」


「ぴ、ピアナ様よりは出来ますっ」


「2年後は分からないよー?」


わたくしは改めて自分の身体を寝巻きの上から見ます。

うう……。もう少し、成長してはくれないものでしょうか……。

ストーリー展開はもう既に考え上がっているのにも関わらず、全然執筆するスピードが追いついていません(笑)。

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