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第76話 Eランク冒険者、潜水艇を作る!?(16)
俺の顔の周囲に、薄い青色の膜が広がる。
水が目に入らなくなった。
「おお……!」
「これで水中でも視界を確保できる。呼吸も少しは楽になるぞ」
「それ、最初から使わせてくれよ……」
「訓練とは、段階を踏むものじゃ!」
「先ほどいきなり水を浴びせようとした人の台詞じゃない!」
女神は聞こえないふりをした。
俺は深呼吸し、ゆっくりと海へ潜った。
青い世界が広がる。
砂浜から少し離れるだけで、海底の景色は大きく変わる。
珊瑚礁の間を、小魚が泳いでいる。
水面から差し込む光が、海底に揺らめく模様を描いていた。
「……綺麗だな」
俺は思わず呟く。
水中でも、キュモポレイアの声が直接頭の中に響いた。
「(海は、地上とは違う世界じゃ。水の流れを感じよ)」
俺は目を閉じた。
波の動き、潮の流れ、自分の身体を押す水の力……。
それらを、ゆっくりと感じ取る。
釣りをしているときにも、潮の流れを読むことはある。




