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第77話 Eランク冒険者、潜水艇を作る!?(17)
魚がどこにいるのか、餌がどの方向へ流れるのか、海の中で何が起きているのか、釣り人は、目に見えないものを想像しながら竿を振る。
その感覚を、水中でも使えないだろうか。
「(よいぞ、新作)」
キュモポレイアの声が響いた。
「(そなたは、海の流れを感じ始めておる)」
俺は目を開いた。
水中の光が、少しだけ鮮明になった気がする。
海流の方向……。
珊瑚礁の隙間を通る小さな流れ……。
そして、少し離れた場所にある、不自然な水の動き。
俺はそちらを指さした。
「(あそこ、何かいるのか?)」
「(ほう。気づいたか)」
キュモポレイアが笑った。
「(あの岩陰に、小さな魔獣がおる。見つけられるか?)」
俺は魔力リール竿を構えた。
ルアーケースから、小さなエビ型ワームを取り出す。
海底の岩陰へ、そっと落とした。
《ぴくっ》
ルアーが動く。
岩陰から、何かが飛び出した。
小型の魚型魔獣だ。
銀色の身体に、黄色いひれ。
大きさは三十センチほど。
俺は竿先を動かし、魔獣の注意を引いた。




