62/184
第62話 Eランク冒険者、潜水艇を作る!?(1)
異世界の朝は、潮の香りとともにやってくる。
窓の向こうには、青い海……港には大小さまざまな船が並び、漁師たちの威勢のいい声が響いている。
アクアベルの町、海とともに生きる人々が集まる、この町を拠点に、俺――藤原新作の異世界生活は始まった。
【冒険者ランクはE】
【固有能力は召喚士《《海魔釣召》》】
そして相棒は、津波と嵐を司る海の女神、キュモポレイア──
……うん。
俺が改めて考えても、設定だけなら主人公らしい。
問題は、相棒の女神様が規格外すぎることだ。
「新作! 起きるのじゃ!」
「……あと五分」
「ならば、海水を浴びせて目を覚まさせてやろう!」
「起きます! 今すぐ起きます!」
俺は跳ね起きた。
ベッドの横には、青い髪を揺らしながら満面の笑みを浮かべるキュモポレイアが立っている。
右手には、水の球……直径は、およそ一メートル……。




