第49話 古い海図と、海のダンジョンへの招待状(7)
会議が終わると、俺たちは港へ向かった。
調査に使う船を確認するためだ。
港には大小さまざまな船が停泊していた。
帆船、漁船、魔石を動力にする小型の魔導艇──
そして、船体の下部に金属製の装甲を取り付けた、見慣れない船もある。
「おお……」
俺は思わず声を漏らした。
船好きというわけではないが、異世界の船というのは、見ているだけでも面白い。
木造船なのに、船尾には魔石を組み込んだ推進装置がある。
舷側には魔法陣が刻まれ、船体全体が薄い光に包まれていた。
「これが今回の調査船だ」
ガルドさんが紹介したのは、全長十五メートルほどの小型魔導船だった。
船首は鋭く、船体は濃紺に塗られている。
船尾には巨大な魔石が取り付けられ、そこから伸びる配管が船底へと続いていた。
「船名は《《シーグラス号》》。港湾警備隊から借り受けた。通常の帆走に加えて、魔石動力で航行できる」
「かっこいいですね……」
「だろう?」
ガルドさんは少し誇らしげに笑った。
「これなら、沖合まで短時間で移動できる。海底の魔力反応が確認された海域へも、比較的安全に近づけるはずだ」
俺は船体をじっくり観察した。
ただ、気になることが一つある。
「潜水艇はないんですか?」
「潜水艇?」
ガルドさんが首を傾げた。
「海中を移動するための小型艇です。船体を密閉して、水圧に耐えられるようにしたものなんですが」




