↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
釣り竿一本で異世界海域を攻略する! 津波の女神が相棒になったけど、俺だけ冒険者ランクEなんですが!?  作者: かず斉入道


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/197

第42話 初依頼は魔獣釣り!?(16)

 その直後……沖合の海面が、大きく盛り上がった。


 まるで海の底から、巨大な何かが這い上がってくるように。


 青い光が、一斉に消える。


 そして、暗闇の中から。


 巨大な目が、こちらを見つめた。


 ――次の瞬間、港の鐘が鳴り響いた。


 《ゴォオオオン!》


 《ゴォオオオン!》


 《ゴォオオオン!》


 町中に、警報が響き渡る。


 俺は、魔力リール竿を握りしめた。


【冒険者ランクE】


【召喚釣士】


 仲間は、女神と小さな潮流竜が一匹……。


 どう考えても、戦力不足だ。


 だが、海の向こうに、何かがいる。


 俺の釣り人としての勘が、そう告げていた。


 あれは、ただの魔獣ではない。


 そして、あの沈没船とも、きっと関係がある。


「……キュモポレイア」


「なんじゃ……」


「明日、ギルドに報告しよう」


「……うむ」


「そのうえで、準備を整える。無茶はしない。でも、原因は突き止める」


 俺は竿を握り直した。


「俺たちの最初の冒険だ。ここで逃げるわけにはいかない」


 女神は、しばらく俺を見つめていた。


 やがて、小さく笑った。


「……本当に、そなたは変わった人間じゃな」


「よく言われるよ」


「では、わらわも覚悟を決めよう」


 キュモポレイアは、窓の外の海へ向き直った。


「海を統べる女神として。そして、そなたの相棒として」


 彼女の青い髪が、夜風に揺れた。


「この海に眠るものが何であろうと、わらわがそなたを守ってみせる」


 その言葉を聞きながら、俺は思った。


 ……頼もしい。


 確かに、頼もしいのだが。


「キュモポレイア」


「なんじゃ?」


「念のために言っておくけど、津波は禁止だからな」


「……むぅ!」


 女神は、盛大に頬を膨らませた。


「わかっておるわ!」


 こうして、俺たちの異世界生活二日目は、不穏な警報とともに幕を閉じた。


 そして翌朝……冒険者ギルドに持ち込まれた、ある一枚の古い海図が、俺たちを海のダンジョンへと導くことになる。



 ◇◇◇


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。