第33話 初依頼は魔獣釣り!?(7)
水面に現れたのは、青白い光を放つ小型の魔獣──
【細長い身体】
【鋭い歯】
背中には、【小さな発光器官】が並んでいる。
体長は五十センチほど。
そして、その後ろには――。
「……え?」
一匹、二匹、三匹……。
さらに、その後ろから何匹もの影が現れた。
おおっ! 群れだ!
俺が釣り上げようとしている一匹を囲むように、青白い魔獣たちが集まってきている。
「新作! 大漁じゃな!」
「喜んでる場合か!」
俺は叫んだ。
どう見ても、状況が変だ。
釣られた仲間を助けに来たのか?
それとも、ルアーそのものに興味を持ったのか?
魔獣たちは水面近くを旋回し、次々と俺のルアーへ噛みつこうとしている。
しかも、身体の周囲に青白い電光のようなものが走り始めた。
《バチッ!》
「うわっ!」
竿に衝撃が走った。
俺は反射的に手を離しそうになったが、何とか持ちこたえる。
魔力リールの紋様が光り、電撃を受け流す。
どうやら、竿には簡単な防御機能があるらしい。
だが、安心はできない。
このまま群れに囲まれたら、まともに釣り上げるどころではない。
「キュモポレイア! こいつら、何なんだ!?」
俺が叫ぶと、女神は海面を覗き込んだ。
「ふむ……発光魚型の魔獣じゃな。群れで獲物を追い込む習性がある」
「それを先に言え!」
「今、思い出したのじゃ!」
「思い出したで済むか!」
女神が、えへん、と、これまた大きな胸を張った。




