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釣り竿一本で異世界海域を攻略する! 津波の女神が相棒になったけど、俺だけ冒険者ランクEなんですが!?  作者: かず斉入道


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第24話 女神様はSランク、俺はEランク!?(15)

 やがて、水面に小さな影が浮かんだ。


 青白い鱗、丸い目、魚のような身体に、小さな角が二本生えている。


 大きさは三十センチほど。


 見た目は、ちょっと変わった魚だ。


 しかし、空中に浮かんだ鑑定表示には、こう記されていた。


 【幼体・潮流竜】


「……竜?」


 俺は固まった。


 いや、待て! 竜って、あの竜か?


 ドラゴン?


 それが、今、俺のルアーに食いついている?


「おおっ! 潮流竜じゃ!」


 キュモポレイアが目を輝かせた。


「小さいが、なかなか珍しい魔獣じゃぞ!」


「珍しいって……これ、どうすればいいんだ?」


「釣り上げればよいではないか!」


「いや、もう釣り上げてるんだけど!」


「では、契約じゃ!」


 その瞬間、竿の根元に刻まれた紋様が光り始めた。


 頭の中に、聞いたことのない声が響く。


 『――契約対象を確認』


 『――召喚釣士の固有能力が発動します』


 『――対象との契約を試みますか?』


 俺は思わず息をのんだ。


 これが、召喚釣士の能力……釣り上げた魔獣と、契約する。


 目の前の小さな竜は、俺を見つめていた。


 逃げようとはしない。


 むしろ、興味深そうに俺の顔を覗き込んでいる。


「……お前、俺の仲間になるか?」


 自分でも、何を言っているのかわからなかった。


 だが、小さな竜は、「きゅう」と鳴いた。


 次の瞬間、青い光が竿から溢れ出した。


 『――契約成立』


 『――個体名を設定してください』


「名前?」


 俺は小さな竜を見つめた。


 丸い目、小さな角、水色の鱗。


 ……うん。


「ルル、でどうだ?」


 小さな竜は、嬉しそうに鳴いた。


 『――個体名《ルル》を登録しました』


 『――召喚契約が完了しました』


 光が収まると、ルルは俺の肩にちょこんと乗った。


「…………」


 俺は、しばらく言葉を失っていた。

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