132/212
第130話 幻魚リュミナスとの死闘! 釣り師と海賊王、海底決戦!(4)
『力で押さえ込もうとしているな』
「見ればわかるだろ! 助言があるなら早くしてくれ!」
『ふむ。口の利き方はなっておらぬが、悪くない』
「今、説教してる場合か!?」
『魚を釣るとは、魚をねじ伏せることではない』
バルガスは、曲刀を肩に担いだ。
『海を読み、魚の意思を読み、相手がどこへ向かうかを知ることだ。汝は、その竿で何をしている?』
「何って……魚を釣ってるんだよ!」
『違う。汝は、魚を引きずり戻そうとしている』
俺は、はっとした。
確かに、俺はリュミナスを力ずくで引き寄せようとしていた。
だが、こいつは普通の魚ではない。
海流を操り、魔力の流れを利用して泳ぐ魔獣だ。
こちらが引っ張れば、相手も引っ張り返してくる。
その力比べを続けていれば、先に限界を迎えるのは俺たちのほうだ。
「……だったら、どうすればいい?」
『汝の竿は、魚を操るためだけの道具か?』




