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第123話 海賊王の亡霊、現る(3)
いや、待て……。待ってくれ……。
異世界に来てから、魔獣も女神も見た。
津波も止めた。
巨大亀にも襲われた。
それでも、亡霊は別枠だろう!
しかも海賊王って、絶対に面倒なタイプじゃないか!
キュモポレイアは、俺の前へ出た。
「バルガス……。お前は、まだこの海域に縛られておったのか」
『キュモポレイアさま。相変わらず、お美しい』
「お世辞はよい。それより、ここで何をしておる?」
『守っているのだ』
「何を?」
亡霊は、ゆっくりと海底の裂け目を指さした。
『第一の海印。潮の海印を』
俺は息をのんだ。
ついに見つけた。
第一の海印。
それが、この先にある。
『だが、海印を求める者には、試練を受けてもらう』
「試練……?」
『そうだ。力だけでは、この海印は手に入らぬ。知恵だけでも足りぬ。必要なのは、海を理解する心だ』
亡霊は、俺の魔力リール竿を見た。
『釣り竿を持つ者よ。汝が海をどれほど知っているか、我に示せ』
……なるほど。そう来たか。
海賊王の亡霊が、釣り竿を持った俺に試練を与える。
つまり、これは釣り勝負だ。




