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第122話 海賊王の亡霊、現る(2)
俺は、竿を握りしめた。
そのとき、船内の照明が一瞬だけ消えた。
《パチッ》
再び明かりが戻ったとき、前方の魔導ガラスの向こうに、人影が立っていた。
「……は?」
俺は固まった。
人影は、古びた海賊帽をかぶっていた。
【長い外套】
【腰には曲刀】
そして、顔の半分は青白い炎に包まれている。
どう考えても、生きている人間ではない。
俺が生前いた日本では《《お化け》》と呼ばれていた類だと思う。
『……久しいな、海の子らよ』
俺の耳へと低い声が響いた。
キュモポレイアが、目を見開いた。
「……まさか、お前は……!」
『我が名は、バルガス』
亡霊は、ゆっくりと帽子を持ち上げた。
『かつて七つの海を支配した、海賊王である』
「……本当に出たああああっ!?」
俺は思わず叫んだ。




