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第117話 海中航行、開始!(2)
「見よ、新作! あの魚、頭に花が咲いておるぞ!」
「魔法植物と共生している魚かな」
「こちらには、尻尾が二本ある魚がおる!」
「異世界だからな……」
「おおっ! あれは、身体が透けておるぞ!」
「キュモポレイア、少し落ち着け!」
彼女のはしゃぎように、俺は苦笑した。
だが、海中の景色は、女神さまが告げている通りで、確かに素晴らしかった。
海底には巨大な岩山が連なり、その隙間を魚の群れが通り抜けていく。
岩肌には、古代文字に似た模様が刻まれている場所もあった。
この世界の海には、まだ知られていない歴史が眠っているのだろう。
俺は竿を握り、魔力を流した。
『特殊技能《潮流感知》を発動します』
「(イエス)」
アクア・フィッシャー号の周囲の水流が、頭の中に浮かび上がる。
船の前方には、穏やかな海流!
右側には、岩場から流れ出す小さな渦!
そして、下方には――。
「……ん?」
俺は眉をひそめた。
海底の奥から、奇妙な流れが伝わってくる。
まるで、何かがこちらを引っ張っているような感覚……。




