第11話 女神様はSランク、俺はEランク!?(2)
話は、ほんの少し前にさかのぼる。
俺の名前は【藤原新作】──日本で暮らしていた、ごく普通の釣り好きの青年だ。
仕事の休日には海へ出かけ、ルアーを投げ、リールを巻く。
シーバスやイカ、タコ、太刀魚、サバ、チヌ、メバルが釣れれば最高!
釣れなくても、潮風を浴びながら海を眺めているだけで楽しい。
そんな人間だった。
ところが、ある朝……。
いつものようにテトラポッドの上でルアーフィッシングを楽しんでいた俺は、突然発生した巨大津波に飲み込まれ、あっけなく命を落とした。
そして、目を覚ますと、そこは神様のいる世界だった。
そう、海王神ポセイドンさま! その娘で、津波と嵐を司る女神キュモポレイア……。
どうやら彼女が海竜をからかうために起こした悪戯波が、地上では洒落にならない大津波になってしまったらしい。
つまり俺は、神様の娘の悪戯に巻き込まれて死んだのである。
ふざけるな、と叫びたかった。
しかし、相手は神様だ。
しかも、こちらには死んだという厳然たる事実がある。
結局、ポセイドンさまが提示した補償案を受け入れ、俺は異世界の惑星ポワンに転生することになった。
俺は新しい身体……異世界で生きていくための能力……。
そして、俺を死なせた責任を取るという名目で、キュモポレイアが相棒として同行することになったのだ。
ちなみに、転生の際に与えられた職業は――。
【召喚釣士】
魔力を帯びたリール竿とルアーを使って魔獣を釣り上げ、契約した相手を召喚して使役するという、聞いたこともない職業だった。




